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投稿日:2023年10月20日投稿者:株式会社Medii

Medii、希少疾患啓発の取り組みの成果を発表 ~医師の希少疾患コンサル増加の背景~

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株式会社Medii(本社:東京都新宿区、代表取締役医師:山田裕揮、以下「Medii」)は、オンラインで専門医に相談可能な「E-コンサル」を活用した希少疾患の早期発見や適切な治療へ繋げる取り組みを行っています。今回は、2022年9月より取り組みを開始した6つの希少疾患における取り組みの成果や相談事例分析を報告します。

取り組み内容

Mediiでは、2022年9月から「低ホスファターゼ症(HPP)」「発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH)」「非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS)」「重症筋無力症(MG)」「視神経脊髄炎スペクトラム障害(NMOSD)」「神経線維腫症1型(レックリングハウゼン病:NF1)」の6つの希少疾患において、早期診断と治療最適化を目的とした取り組みを実施しています。(※1)

対象疾患のwebサイトを立ち上げて疾患啓発を行い、主治医が悩ましい症例に出会った際に、Mediiが提供するオンライン専門医相談サービス「E-コンサル」で対象疾患のエキスパート専門医チームに相談できるようにすることで、対象疾患の早期発見や適切な診断へと繋がる機会を創出しています。

2022年9月より希少疾患に関する啓発を順次開始し、2023年9月末時点でE-コンサルへの対象疾患の相談件数が100件を超えました。

対象の希少疾患の中には全国に数十人しか患者がいない疾患もあります。(※2)希少疾患の可能性に気付いた主治医が、すぐにE-コンサルでエキスパート専門医に相談し適切なアドバイスを得ることで、早期診断や最適な治療に繋がっており、本取り組みにより医師の希少疾患に対する認知が拡大し、行動変容が起きたことが示されています。

対象6疾患の相談件数が急増

対象6疾患のE-コンサルでのコンサル件数.png

【疾患啓発サイト】

低ホスファターゼ症(HPP):https://medii.jp/HPPconsultant/
発作性夜間ヘモグロビン尿症(PNH):https://medii.jp/PNHconsultant
非典型溶血性尿毒症症候群(aHUS):https://medii.jp/TMAconsultant/
重症筋無力症(MG):https://medii.jp/MGconsultant/
視神経脊髄炎スペクトラム障害(NMOSD):https://medii.jp/NMOSDconsultant/
神経線維腫症1型(レックリングハウゼン病:NF1):https://medii.jp/NF1consultant/

※1)2022年9月28日付プレスリリース「アレクシオンファーマと連携し、 より広く・早く希少疾患の医療情報を提供する取り組みを開始」をご参照ください。
※2)難病情報センター「令和3年度末現在 特定医療費(指定難病)受給者証所持者数」参照

<主治医からの声>

脳神経内科医 15年目

大学病院に勤務しているため、院内には頼りになる上司や各専門領域の先生がたくさんいます。しかし、すべての疾患の専門医が揃っているわけではないため、「この疾患の専門医や別の施設の専門医はどのように考え、どのような判断をするのだろう」と常に疑問をもっていました。E-コンサルは、第一線で活躍されている専門医の先生から、どの薬剤をどのような基準で選んでいるのか、判断の根拠やそれぞれの薬剤の使用感などについて知見を得ることができるので、非常に役立っています。

<NMOSD専門医からの声>

北祐会 北海道脳神経内科病院 神経免疫疾患 主任部長
札幌パーキンソンMS神経内科クリニック 副院長
埼玉医科大学 医学部総合医療センター  客員教授
北海道大学大学院連携講座 客員准教授
多発性硬化症・視神経脊髄炎スペクトラム障害診療ガイドライン2023委員

深浦 彦彰 先生

E-コンサルを通じ、とても沢山のご相談をいただいておりますが、多くの先生方が日頃、様々な点でお困りになられている事に驚きました。自分が詳しくない分野の知識と経験を補う手段は、誰にとっても、いつになっても必要です。
今後は、「これって、どうだったっけ?」とわからないことは、どうぞ、お気軽にE-コンサルでご質問ください。それが、これからの日本医療のスタンダードになると確信しています。現在の社会問題の一つである専門医の都市偏在に伴う医療の分断化を解決する一つの手段と期待しています。

<NMOSD患者さんからの声>

NPO法人日本視神経脊髄炎患者会 理事長 坂井田 真実子さん

患者会を立ち上げ、全国の患者さんのお話を聞いていると、「専門医」と呼ばれる主治医にかかっていらっしゃる患者さんは本当に少ないということに気づかされます。患者会に寄せられる相談で多いのが、主治医の専門性への不安です。主治医を信頼しているからこそ、つらい症状がもっとよくなる治療選択はないのか、他の専門医の先生の意見を聞きたいということを主治医に伝えることすらできずにいます。
私たちの目指す「視神経脊髄炎が取り残されない社会」のために、Mediiの「誰も取り残さない医療を」というVisionの実現に期待しています。

希少疾患の相談事例から見たE-コンサルの有効な活用場面

2023年7月までにE-コンサルに投稿された対象疾患に関する相談事例を分析した結果、相談する主治医の背景にいくつかの特徴や共通点があり、E-コンサルの有効な活用場面が分かりました。

①医療機関へのアクセスが困難な地域
国民健康保険診療施設の医師や離島の一人常勤医などから難病相談がありました。離島や僻地のような専門医のいる医療機関へのアクセスが困難な地域において、見過ごされていた症例が一定数あったことが明らかになりました。

②専門細分化による院外専門医への相談
MGおよびNMOSDの相談事例のうち、30%以上が脳卒中センター医からの相談、約20%は大学病院勤務医からの相談でした。医療の専門特化・細分化が進んだことで、診療科としては専門であっても、特定の疾患に精通した相談先が院内にないケースも存在しています。

③一人で複数領域を抱える医師
対象となる6つの希少疾患に相談した医師の約20%が、複数の領域で症例相談を行っていました。①②の専門医の不足・偏在、医療の専門特化・細分化といった状況の中で、幅広い領域を診ている医師の実態があります。

④知識のアップデートが困難
相談内容には、旧ガイドラインに基づく知識や専門検査施設の確認等もみられました。医療技術の急速な発展により、医師が専門外の領域の最新知見を習得し続けることは極めて困難になっています。

まとめ

医療の進歩による専門細分化と高度化により、医師の担当領域はより狭くなっているため、専門領域外の患者を診ることが難しくなっています。一方で、希少疾患は専門性が高い上に種類が非常に多いため、疾患が医師に知られていないことも珍しくありません。そのため、希少疾患においては各領域のエキスパート専門医と連携することが適切かつ早期の診断と治療に繋がります。Mediiは、気軽にエキスパート専門医にアクセスできる機会を創出することで、希少患者の早期診断と適切な治療を促進し、「誰も取り残さない医療」の実現を目指しています。

E-コンサルとは

E-コンサルは、患者の診断や治療方針に悩む医師が、近くにいない専門領域の専門医に症例を相談できる完全無料のオンラインマッチング相談サービスです。1,000名以上のエキスパート専門医の協力のもと、全ての専門領域の相談に対応しており、厚労省指定難病の99%をカバー(患者数ベース)できるに至っています。相談内容に応じて最適なエキスパート専門医とマッチングされ、医師は匿名でチャット相談が可能です。1対1だけでなく、複数の専門領域のエキスパート専門医が所属するチームにグループコンサル形式で相談もできます。

詳細:https://medii.jp/e-consult

【会社概要】

会社名:株式会社Medii
所在地:東京都新宿区新宿5丁目14-12-202
設立:2020年2月20日
代表者:代表取締役医師 山田 裕揮
URL:https://medii.jp

※E-コンサルは、株式会社Mediiの登録商標です。

お問い合わせ先

【本リリースに関するお問合せ先】 株式会社 Medii 広報 E-mail:pr@medii.jp   TEL: 03-6822-4970
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