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投稿日:2026.06.22 投稿者:プレモパートナー株式会社

MedTech Angels卒業後、どう成長したのか―アルムナイが語る挑戦の軌跡―

プレモパートナー株式会社(以下、プレモパートナー)は、患者様に必要とされる医療機器を一日でも早く届けるため、
医療イノベーションに挑戦する起業家や研究者に伴走しています。

その取り組みの一つが、医療機器・MedTech領域に特化したアクセラレーションプログラム「MedTech Angels」です。

本プログラムでは、薬事、保険償還、マーケティング、資金調達など、
医療機器開発に必要な知識やノウハウを提供し、事業化に向けた伴走支援を行っています。

Season5のDemoDayにて行われた今回の企画では、MedTech Angelsを経て成長を続けるアルムナイたちにフォーカス。

Season4卒業生による対談と、Season2卒業生による対談を通して、
プログラム参加後の歩みや挑戦、そしてこれからの展望について伺いました。

Season4アルムナイの1年間

佐伯 千寿 氏(SONoALS 代表取締役)× 久保田 隆文 氏(東北大学てんかん学分野・perple代表)


 

「スタートアップのことを何も知らなかった」――佐伯氏


佐伯氏は、MedTech Angels参加前を振り返り、
「スタートアップの“ス”の字も知らなかった状態だった」と語りました。

当時は事業化のイメージが持てず、周囲から理解を得られないこともあったそうです。

それでも実現方法を模索し続けるなかでMedTech Angelsに出会い、
自身が事業化に必要な知識や考え方をほとんど知らなかったことに気づいたといいます。

「そこから学び始め、1年半ほどでようやく形にできるようになりました」と振り返りました。

事業転換のきっかけ、そして事業戦略を磨き上げたメンタリング――久保田氏

一方、久保田氏はMedTech Angels参加中に事業テーマを大きく転換。

当初は、多数の遺伝子データを組み合わせた診断技術をテーマとしていましたが、
プログラムを通じた議論を重ねるなかで、「薬剤抵抗性患者の診断と治療支援」へとピボット。
講義内容をチームに持ち帰り、メンバー同士で議論を重ねるなかで方向性が変化したといいます。

「新しい視点や気づきを得るきっかけをもらえたことが大きかった」と、MedTech Angelsでの学びを振り返りました。

当時は事業アイデアがまだ漠然としていましたが、メンターとの対話のなかで、「もっとターゲットを絞るべきではないか」という助言を受けたといいます。

メンタリング、特にペイシェントジャーニーを整理した際に「課題」が明確になり、
薬事戦略や保険償還も含めた「事業設計」を考えるきっかけになったと語りました。

資金調達やグラント採択につながった成果

事業化と資金調達を支えたメンタリング――佐伯氏


佐伯氏は、MedTech Angels受賞後に数十社のVCから連絡を受け、多くの面談機会を得ることができたと語ります。

当初は十分に整理できていなかった事業計画についても、プレモパートナーやメンター陣の支援を受けながらブラッシュアップ。
その過程で事業への理解が深まり、資金調達につながったといいます。

また、プレモパートナーのメンタリングで特に印象に残っているのが薬事戦略です。

「薬事戦略を間違えると、何億円ものコストや何年もの時間が変わってきます」

当初はPMDA承認を目指していましたが、メンタリングを通じて認証ルートの可能性も見えてきたといいます。
現在は第三者認証機関との面談も進めており、事業化に向けた具体的な検討を進めています。

さらに資金調達においても大きな学びがありました。
当初は企業価値評価や調達条件を重視していましたが、
最終的には「長く伴走してくれるか」「困ったときに支えてくれるか」という観点を重視するようになったとのこと。

「高い評価額ではなく、一緒に歩んでいけるパートナーを選ぶことが大切だと学びました」と振り返りました。

AMED採択に活きた「事業戦略の解像度」――久保田氏

久保田氏は、MedTech Angelsで学んだ内容がAMEDなどのグラント申請にも役立ったと振り返ります。

特に事業戦略の具体性や実現性が求められる場面では、QMSの考え方や品質担保の視点が大きな武器になったそうです。

品質をどう担保するのか、どのような開発体制を構築するのか――そうした考え方を学んでいたことで、事業計画を組み立てるための土台ができていた、と振り返りました。

日本の医療機器イノベーションに必要なこと

今後の医療機器スタートアップのエコシステムに必要なものについて問われると、
両氏は「機会創出」と「教育」の重要性を挙げました。

佐伯氏は、「優れたシーズは全国に数多く存在する一方で、事業化につながる機会はまだ少ない」と指摘します。
アカデミアの研究成果と起業家をつなぐ場を増やし、ゼロからイチを生み出すインキュベーション機能の強化が必要だと話しました。

一方、久保田氏は「課題は多く存在するが、それを自分たちで解決できると思う人が少ない」と述べます。
そのため学会などを通じてイノベーション教育に取り組んでおり、
若手研究者や医療従事者が挑戦できる環境づくりの重要性を実感しているそうです。

また、新しい取り組みが正当に評価される仕組みづくりも欠かせないと強調しました。

起業家へのメッセージ

「志を持ち続けること」――久保田氏

発表(Season5 DemoDayでのピッチ)を聞いていて、多くのチームに共通していたのは“志”でした。

久保田氏は、自身も「この課題を解決したい」という強い思いを原動力に活動を続けてきたと語ります。

行動し続けること、試行錯誤を繰り返すこと、仲間と励まし合いながら前進すること。
その積み重ねが未来を切り拓くと参加者へエールを送りました。


「諦めないことが何より大切」――佐伯氏

佐伯氏は、スタートアップの現実について率直に語ります。

「外から見えるキラキラした部分は1%。残り99%は泥臭い努力です」

順調に見えていた案件が突然なくなることもあり、事業会社との協業が白紙になることもある。
それでも挑戦を続けることが重要だといいます。

「諦めないことは人間にしかできません。最後まで諦めないことが一番大事だと思います」

その言葉で対談は締めくくられました。

MedTech Angels Season4を経て大きく成長した両氏。
今後のさらなる活躍と、日本発の医療機器イノベーション創出への貢献に期待が高まります。

プログラム紹介

MedTech Angelsは、プレモパートナーが主催する、医療テクノロジー(MedTech)領域に特化した国内初のアクセラレーションプログラムである。医療機器やデジタルヘルス、AIを活用したプログラム医療機器など、医療分野におけるイノベーション創出を目指す起業家やスタートアップに対し、事業化に向けた伴走支援を行っている。

本プログラムでは、世界的な医療機器起業家育成プログラム「バイオデザインメソッド」に基づき、医療現場のニーズ探索をはじめ、薬事承認、資金調達、ピッチに関する実践的なノウハウを提供している。

また、医療機器分野の専門家によるチーム別メンタリングを通じて、事業化に向けた包括的な支援を実施。さらに、先輩起業家、ベンチャーキャピタル(VC)、エンジェル投資家、PMDA出身者など、多様な専門家とのネットワーク形成も支援している。

MedTech Angelsは、医療テクノロジー領域における起業家が直面する課題解決と事業化の加速を目指し、次世代の医療イノベーション創出を支えるエコシステムの構築に取り組んでいる。

【公式サイト】
https://www.premopartners.com/medtech_angels/

プレモパートナー株式会社について

2019年設立。医療機器開発に特化したインキュベーターとして、社名の由来であるラテン語の「寄り添う(Premo)」を理念に掲げ、医療現場やスタートアップに伴走。

2021年よりMedTech Angelsを主催し、数多くの起業家支援に取り組んでいる。

https://www.premopartners.com/

お問い合わせ先

MedTech Angels事務局
secretariat.medtechangels@premopartners.com 

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