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投稿日:2026.06.29 投稿者:プレモパートナー株式会社

MedTech Angels卒業から3年、市場投入を実現 ― Direava(ディリーバ) 竹内氏が語る事業成長の軌跡 ―

世界標準を目指して、外科医の脳をつくる

Direava株式会社(ディリーバ)代表取締役CEO 竹内 優志 氏 × プレモパートナー株式会社 代表取締役 桜井 公美 氏 特別対談

プレモパートナー株式会社(以下、プレモパートナー)は、患者様に必要とされる医療機器を一日でも早く届けるため、
医療イノベーションに挑戦する起業家や研究者に伴走しています。

その取り組みの一つが、医療機器・MedTech領域に特化したアクセラレーションプログラム「MedTech Angels」です。

本プログラムでは、薬事、保険償還、マーケティング、資金調達など、
医療機器開発に必要な知識やノウハウを提供し、事業化に向けた伴走支援を行っています。

2026年5月21日に開催されたMedTech Angels Season5 Demo Dayでは、
プログラムを経て成長を続けるアルムナイにスポットを当てた特別対談を実施しました。

本記事はその第2弾として、Season2卒業生であるDireava株式会社(ディリーバ) 代表取締役CEO 竹内優志氏と、
プレモパートナー株式会社 代表取締役 桜井公美による対談の模様をお届けします。

MedTech Angels卒業後わずか3年で製品の市場投入を実現し、組織も創業時の2名から20名超へと成長したディリーバ。
外科医として臨床の最前線に立ちながら経営者としても事業を率いる竹内氏に、
事業成長を支える組織づくりや資金調達、そして世界展開への展望について伺いました。

 

「ファーストインマーケット」よりも重要なもの

対談の冒頭で桜井氏が注目したのは、MedTech Angels卒業後3年という短期間で市場投入を実現したスピード感だった。

医療機器業界では、先に市場へ参入した企業が優位性を持つケースも多い。
しかし竹内氏は、AIを活用したソフトウェア医療機器(SaMD)においては、必ずしもそうではないと語る。

「ハードウェアは一度導入されると切り替えが難しくなります。しかしソフトウェアは違います。
 AIは進化のスピードが速く、先に出したから勝てるわけではありません。むしろ気を抜けばすぐに競争優位を失います。」

だからこそ重要なのは、大企業でも簡単には真似できない独自性を持つことだという。

「本当に彼らが作れないものなのか。そこは常に自問自答しています。」

また、製品開発を進めるうえで重視しているのが内製化によるスピードと精度の両立だ。

AIアルゴリズムは日々進化し、データが蓄積されることで性能も向上していく。
その中で「今出すべきか、さらに改善すべきか」という判断を繰り返しながら開発を進めるには、
小回りの利く組織体制が欠かせないという。

スタートアップ最大の武器は「全員が理解する組織」

創業当初は2名だったチームも、現在は20名を超える規模へと成長している。

桜井氏から「なぜ外注中心ではなくインハウス組織を選んだのか」と問われると、
竹内氏は「責任感とプロダクトへの思い」を理由に挙げた。

「もちろん最初は資金も人材も限られているので外部パートナー*も活用しました。
 ただ、私はどちらかというと内製化を重視するタイプです。
 自分たちのプロダクトに対して強い思いを持ってほしいんです。」
 *MedTech Angels終了後、プレモパートナーは薬事・QMSのスポット支援を提供

さらに印象的だったのは、専門領域の垣根を越えて学び合う組織づくりへの考え方だ。

AIエンジニアは外科医療を学び、営業やマーケティング担当も手術や医療現場への理解を深める。
一方で外科チームもAIやマーケティングについて学んでいるという。

「足りない人材を採用することも大事ですが、自分自身もその領域を理解しようとする姿勢が必要だと思っています。」

竹内氏は、これこそがスタートアップの強みだと語る。

「状況が変わった時に『じゃあ次はこうしよう』とすぐ動けることがスタートアップの優位性です。
 そのためには一人ひとりが会社のビジョンや方向性を理解している必要があります。」

世界へ挑むために必要な資金と覚悟

近年、SaMD領域は保険償還や事業化の難しさから、投資家の目が厳しい分野とも言われている。

その中でディリーバが資金調達を実現できた理由について、
竹内氏は「スケールの可能性」を示すことが重要だと話す。

「投資家は単なるツールではなく、ゲームチェンジャーやプラットフォームになり得るものを見ています。」

スケールとは単なる売上規模ではない。
外科医だけでなく、医学生や病院、教育機関、さらには患者説明の場面まで、
どれだけ多くのユーザーに価値を届けられるかが問われるという。

また、研究資金とVC資金の使い分けについても言及した。

「一般的には研究資金でプロトタイプを作り、収益化の見通しが立ってからVC調達という流れがあります。
 ただ、私たちは早い段階で投資家に入っていただきました。結果的には良かったと思っています。」

現在は米国・欧州を中心に共同研究を進めており、将来的にはアジア市場への展開も視野に入れている。

「私たちの強みは、日本と海外でプロダクトを大きく変える必要がないことです。人間の体の構造は世界共通ですから。」

「楽しい」が挑戦を支える原動力

対談の終盤、会場からは「外科医と経営者の二足のわらじは大変ではないのか」という質問が寄せられた。

竹内氏は笑顔でこう答えた。

「正直なところ、大変だと思ったことはあまりありません。」

現役外科医として手術を続けながら会社経営も行う。その理由は、自分たちが作る製品の利用者そのものだからだ。

「現場を離れた外科医より、現役で手術をしている外科医の方が、より良いものを作れると思っています。」

そして、新しいプロトタイプが完成した瞬間の高揚感については、こう表現した。

「子どもが新しいおもちゃを見た時のような感覚です。」

その言葉に桜井氏も深くうなずく。

患者のために、医療現場のために、そして自分たち自身が使いたいと思えるものをつくるために挑戦を続ける。

竹内氏が語った「ワクワクしながら楽しんでつくる」という姿勢は、
ディリーバが世界標準を目指して走り続ける原動力そのものなのかもしれない。
 

MedTech Angels Season2を経て、製品の市場投入と組織拡大を実現した竹内氏。
今後のさらなる事業成長と、世界標準を目指す日本発の医療機器イノベーションの広がりに期待が高まります。

 

プログラム紹介


MedTech Angelsは、プレモパートナーが主催する、医療テクノロジー(MedTech)領域に特化した国内初のアクセラレーションプログラムである。医療機器やデジタルヘルス、AIを活用したプログラム医療機器など、医療分野におけるイノベーション創出を目指す起業家やスタートアップに対し、事業化に向けた伴走支援を行っている。

本プログラムでは、世界的な医療機器起業家育成プログラム「バイオデザインメソッド」に基づき、医療現場のニーズ探索をはじめ、薬事承認、資金調達、ピッチに関する実践的なノウハウを提供している。

また、医療機器分野の専門家によるチーム別メンタリングを通じて、事業化に向けた包括的な支援を実施。さらに、先輩起業家、ベンチャーキャピタル(VC)、エンジェル投資家、PMDA出身者など、多様な専門家とのネットワーク形成も支援している。

MedTech Angelsは、医療テクノロジー領域における起業家が直面する課題解決と事業化の加速を目指し、次世代の医療イノベーション創出を支えるエコシステムの構築に取り組んでいる。

【公式サイト】
https://www.premopartners.com/medtech_angels/

プレモパートナー株式会社について

2019年設立。医療機器開発に特化したインキュベーターとして、社名の由来であるラテン語の「寄り添う(Premo)」を理念に掲げ、医療現場やスタートアップに伴走。

2021年よりMedTech Angelsを主催し、数多くの起業家支援に取り組んでいる。

https://www.premopartners.com/

お問い合わせ先

MedTech Angels事務局
secretariat.medtechangels@premopartners.com 

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