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人と情報の交流掲示板

投稿日:2025.11.07 投稿者:C4U株式会社

米国におけるCas3関連特許成立のお知らせ(米国特許第12460271号)

C4U株式会社(以下「C4U」といいます。)は、CRISPR-Cas3技術の特徴の一つであるコラテラル活性を用いることでウイルスや菌などの核酸を迅速に検出する技術の発明「試料中の特定のDNAを検出する方法」につき、この度米国にて特許が成立し、2025年11月4日に米国特許商標庁(USPTO)から米国特許第12460271号として特許公報が公表されましたのでお知らせいたします。
本発明は、標的DNAを検出する試料とCRISPR-Cas3システムとを含む反応系に、その切断が検出可能な一本鎖プローブDNAを混在させておくことにより、当該一本鎖プローブDNAの切断により生じるシグナルを指標に、試料中の標的DNAを検出することが可能であることを見出したものです。日本では2021年に特許第6940086 号として登録されており、この度の米国での登録が国外での最初の成立となりました。さらにシンガポールでも許可通知が発行されております。
C4Uは、引き続きCRISPR-Cas3技術を取り巻く知財基盤を世界中で強化し、幅広い分野での応用 を加速してまいります。

C4U概要
C4Uは、ゲノム編集技術CRISPR-Cas3の社会実装を目指し、2018年に設立されました。C4Uの基盤技術であるCRISPR-Cas3技術は、C4Uの創業メンバーである東京大学医科学研究所先進動物ゲノム研究分野の真下知士教授、大阪大学微生物病研究所の竹田潤二招へい教授らの研究成果を基に開発されたCRISPR-Cas3を用いた独自のゲノム編集技術です。CRISPR-Cas3技術は、現在までにオフターゲット変異は認められておらず高い安全性が期待できることや、ターゲット遺伝子とその周辺を広く削ることができるといった特徴を有し、現在世界中で研究が先行しているCRISPR-Cas9の複雑な特許状況に影響されないことから、CRISPR-Cas9に対抗し得る有望なゲノム編集技術として注目を浴びています。
C4Uは、このCRISPR-Cas3技術を用いて、遺伝性疾患を始めとする様々な疾患に対する新規の治療法等の開発を自社及び他社との提携により推進すると同時に、幅広い産業への応用に向けたプラットフォーム展開にも取り組んでおります。
https://www.crispr4u.jp/

<用語の解説>

ゲノム編集技術: DNA切断酵素と人工的にデザインしたRNAなどを細胞に導入し、ゲノムの局所を選択的に切断、改変する技術です。

CRISPR-Cas3: CRISPR-Cas9同様に二本鎖DNAを切断しますが、crRNA(ガイド)認識配列が長い(27塩基のガイド配列)ことから、特異性が高く、オフターゲット変異(狙った部分以外の変異)が少ない、より安全なゲノム編集ツールです。また、大きな欠失を起こすことも可能なため、遺伝子の改変に加えて機能を失わせることも得意としています。

コラテラル活性: CRISPR-Cas3が持つもう一つの特性であり、一本鎖DNAを切断する活性です。
この活性により様々な方法での検出が可能となります。

お問い合わせ先

C4U株式会社 管理部
〒565-0871 大阪府吹田市山田丘2番8号
大阪大学テクノアライアンスC棟7階
E-mail:info@crispr4u.com

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