C4U株式会社はこの度、ノイルイミューン・バイオテック株式会社(以下「ノイルイミューン」といいます。)および東京大学医科学研究所先進動物ゲノム研究分野 真下知士教授らのチームとの共同研究にて、新規ゲノム編集技術CRISPR-Cas3システムをヒトT細胞に応用し、臨床的に重要な遺伝子改変に成功しました。本研究成果は、次世代の同種(allogeneic)T細胞療法の実現に向けた重要な技術基盤となるものです。この成果がNAR Cancer誌にて発表されましたので、お知らせいたします。
■ 背景
CRISPR-Cas9は高効率なゲノム編集技術として広く利用されていますが、臨床応用においてはオフターゲット変異や染色体転座・逆位などの染色体異常が安全性上の課題とされています。近年、CRISPR-Cas3は一方向性DNA分解活性を有するクラス1型CRISPRシステムとして注目されており、オフターゲット活性が低い可能性を持つ新しいゲノム編集プラットフォームとして期待されています。
■ 研究成果の概要
本研究では、CRISPR-Cas3をヒトT細胞に適用し、臨床的に重要なTRACおよびB2M遺伝子のノックアウトに成功しました。
・ TRAC欠失:移植片対宿主病(GVHD)のリスク低減
・ B2M欠失:宿主免疫による拒絶反応の低減
・ オフターゲット変異:Cas3編集細胞では検出されず
・ CAR-T機能:腫瘍抗原特異的細胞傷害活性を維持
これらの結果から、Cas3を用いたT細胞編集は、抗腫瘍効果を損なうことなく安全性を向上できる「Off-the-shelf型の同種CAR-T細胞作製技術」となる可能性が示されました。
■ 今後の展望
CRISPR-Cas3は、従来のゲノム編集技術に比べて安全性の高いT細胞エンジニアリング技術となる可能性があります。当社はノイルイミューンとの共同研究開発を通じて、本技術を基盤とし、次世代の同種CAR-T療法およびその他の遺伝子改変免疫細胞療法への応用を推進し、より安全で持続的な治療選択肢の提供を目指してまいります。
※本件は研究段階の成果であり、今後の臨床開発を保証するものではありません。
詳細は、東京大学医科学研究所からのプレスリリースをご覧ください。
【C4U株式会社について】
C4Uは、ゲノム編集技術CRISPR-Cas3を用いて、遺伝性疾患を始めとする様々な疾患に対する新規の治療法等の開発を自社及び他社との提携により推進すると同時に、幅広い産業への応用に向けたプラットフォーム展開に取り組んでおります。
CRISPR-Cas3技術は、C4Uの創業メンバーである東京大学 医科学研究所 先進動物ゲノム研究分野の真下知士 教授、大阪大学微生物病研究所の竹田潤二 招へい教授らの研究成果を基に開発された国産で独自のゲノム編集技術です。CRISPR-Cas3技術は、本研究条件下では顕著なオフターゲット変異は検出されておらず、高い安全性が期待されることや、ターゲット遺伝子とその周辺を広く削ることができるといった特徴を有し、現在海外で先行しているCRISPR-Cas9の複雑な特許状況に影響されないことから、CRISPR-Cas9とは異なる特徴を有するゲノム編集技術として注目されています。
URL:https://www.crispr4u.jp/
【ノイルイミューン・バイオテック株式会社について】
ノイルイミューン・バイオテックは、免疫細胞療法の治療効果を高める当社独自の革新的技術である「PRIME技術」を搭載したPRIME CAR-T細胞で、固形がんに対する次世代のがん免疫療法の実用化に取り組むアカデミア発のバイオテック企業です。PRIME技術は、様々なキメラ抗原受容体(CAR)との組み合わせによる新規医薬品の創出や、多様なモダリティへの応用が可能で、他の技術との協働により今後多くのがん治療アプローチの開発が期待できます。ノイルイミューンは、日々の事業活動への取り組みを通じて、「がんを克服できる社会の創生に貢献する」ことを目指します。
詳細については、https://www.noile-immune.com/をご覧ください。
お問い合わせ先
C4U株式会社
〒565-0871 大阪府吹田市山田丘2番8号
info@crispr4u.com



