特定非営利活動法人 日本医療政策機構(代表理事:黒川清)は、2023年7月よりグローバル・グリーン・アンド・ヘルシー・ホスピタルズ(GGHH: Global Green and Healthy Hospitals)に正式加盟しました。
GGHHネットワークには、80以上の国に1,750以上のメンバーがおり、イノベーション、創造力、投資を通じて医療部門を変革し、健康で持続可能な未来を実現するための活動を行っています。当機構は、昨年からプラネタリーヘルスプロジェクトを開始し、マルチステークホルダーと協力して、現在の課題を整理し、次の行動をまとめる試みに取り組んできました。GGHHに加盟し、国内外で活動する団体との連携を通し、気候変動や環境問題が人間の健康に与える影響だけでなく、保健医療制度や医療機関における炭素化や環境への負荷をゼロにするという視点への理解を日本国内でも広げていきたいと考えております。本プロジェクトを担当している副事務局長の菅原丈二は次のように述べています。
「当機構のグローバル・グリーン・アンド・ヘルシー・ホスピタルズ(GGHH: Global Green and Healthy Hospitals)への加盟により、海外のヘルスケアセクターの環境負荷削減の取り組みを国内で知ってもらうきっかけを作るだけでなく、国内の先駆的な取り組みについても発信したいと考えている」
グローバル・グリーン・アンド・ヘルシー・ホスピタルズ(GGHH)とは
GGHHは、病院、医療施設、保健医療システム、および関連組織からなる国際ネットワークであり、環境への負荷を減らし、公衆衛生と環境の健康・環境衛生を促進することに取り組んでいます。GGHHのメンバーは、保健医療に関連する業界の活動が環境に与える負荷である環境フットプリントを削減し、公衆衛生と環境衛生の向上に貢献するという目標を共有しています。そして、この目標を達成するための全体像や枠組みとロードマップはGGHHアジェンダとして提供され、病院や保健医療システムがそれぞれ取り組むべき、相互に関連した10の目標にまとめられています。また、メンバーが10の目標に関連した持続可能性の取り組みやプロジェクトを成功させる努力を支援するために、独自の革新的なツールやリソースへのアクセスを提供しています。
■GGHHの掲げる「10の目標」:
- リーダーシップ 環境衛生を優先する
- 化学物質 有害な化学物質を安全な代替物質で代用する
- 廃棄物 医療廃棄物を削減、処理し、安全に処分する
- エネルギー エネルギー効率とクリーンで再生可能なエネルギー源を導入する
- 水 病院内の水の消費量を削減し、飲料水を供給する
- 交通 患者とスタッフのための交通手段を改善する
- 食品 持続可能な食品を購入し、提供する
- 医薬品 医薬品の安全な管理と廃棄をする
- 建設 環境に配慮した健康的な病院の設計と建設を支援する
- 仕入 より安全で持続可能な製品および資材を購入する
GGHHの活動については、こちら(英語のみ)で詳細をご覧いただけます。
日本医療政策機構とは
2004年に設立された非営利、独立、超党派の民間の医療政策シンクタンク。市民主体の医療政策を実現すべく、中立的なシンクタンクとして、幅広いステークホルダーを結集し、社会に政策の選択肢を提供しています。特定の政党、団体の立場にとらわれず、独立性を堅持し、フェアで健やかな社会を実現するために、将来を見据えた幅広い観点から、新しいアイデアや価値観を提供しています。日本国内だけでなく、世界に向けても有効な医療政策の選択肢を提示し、地球規模の健康・医療課題を解決すべく、活動しています。