コスモ・バイオ株式会社(以下「当社」)と、株式会社LABバイオテック(本社:北海道札幌市、代表取締役社長:村上 睦、以下「LAB社」)は、共同研究およびヒト臨床試験の成果として、乳酸菌「KB-1」が月経前症候群(PMS)に伴う不調を緩和する作用を見出し、「KB-1」の新規用途特許を共同出願したことをお知らせいたします。本発見は、乳酸菌が女性特有の心身の変調に作用するという新たな科学的可能性を示すものであり、女性のQOL(生活の質)向上に向けた革新的なアプローチとして期待されます。
記
1.背景および成果
当社およびLAB社は、2023年5月より共同研究を開始し、LAB社の保有する乳酸菌「KB-1」の機能性探索を進めてまいりました。その過程で、乳酸菌「KB-1」を摂取することにより、月経前症候群(PMS)に伴う心身の不調を緩和する有用性を見出しました。
乳酸菌は、整腸作用をはじめとする多様な機能を持ちますが、私たちは特に、現代社会における重要な課題である「女性のウェルビーイング」に着目。更年期特有の変調やPMSなど、ホルモンバランスの変動に起因する諸症状の緩和をターゲットに据え、事業開発を行ってまいりました。
大豆イソフラボン(ダイジン、ゲニスチン等)は女性ホルモンに似た働きを持つ成分として知られていますが、通常は糖が結合した「グリコシド型」として存在しており、そのままでは体内に吸収されにくく、活性が極めて低いという課題があります。私たちは、この糖部分を分離・変換することで、極めて高い吸収性と活性を持つ「アグリコン型(ダイゼイン、ゲニステイン)」へと生成できる能力の高い菌株を探索しました。その結果、最も高い変換活性を示した「KB-1」をヒト臨床試験の対象に選定。「KB-1」が生きたまま腸に届くことで、腸内で“できたて”のアグリコン型イソフラボンを生成し、効率的に吸収させるという独自のメカニズムを確認し、有意義な試験結果が得られたことを受け、今回の新規用途特許の出願に至りました。
.png)
2.PMS(月経前症候群)とフェムテックによる解決の必要性
PMSは、月経の3~10日ほど前から現れる心身の変調を指します。主な不調として、気分の落ち込みや無気力、集中力の低下、自律神経の乱れによる情緒不安定などが挙げられます。日本人女性の約70%~80%が経験するとされており、学業や仕事、家庭生活に深刻な影響を及ぼしています。経済産業省は、健康経営の質をさらに向上させるため、PMS(月経前症候群)を含む「月経随伴症状」を重要な健康課題の一つに位置づけています。これらは経済損失が短期的に発生しやすく、かつ影響を受ける対象者も多いため、職域における積極的な対応が期待されています。
こうした中、女性の健康課題をテクノロジーで解決する「フェムテック(FemTech)」への注目が高まっています。現在、PMSに伴う不調に対しては薬物療法以外の選択肢が限られており、日常的に取り入れやすく安全性の高い「非薬物アプローチ」へのニーズが急速に拡大しています。本研究による「KB-1」がPMSに伴う諸症状に作用するという発見は、フェムテック領域における新たなソリューションとして、女性のQOL(生活の質)を抜本的に向上させる可能性を秘めています。
3.株式会社LABバイオテックについて
北海道大学発のスタートアップ企業であり、乳酸菌の探索から機能性評価、食品原料の製造・販売までを一貫して手掛けるスペシャリスト集団です。
LAB社は、研究用試薬の製造販売や高度な解析サービスを通じて、乳酸菌の新たな可能性を切り開く独自の技術基盤を保有しています。当社が推進する新規事業において、LAB社の高度な専門性と当社の事業戦略が合致したことから、2023年より戦略的パートナーシップを開始いたしました。また、両社ともに北海道に拠点を置くという地理的利点を生かし、密接な連携のもとで研究開発を加速させています。
4.今後の展開
出願した特許の成立を目指しながら、PMSを抱える方向けのサプリメントの開発・販売を目指します。当社にとっては、初の一般消費者向け製品販売事業となります。サプリメントの開発と同時に一般消費者向けの販売体制を整え、2026年末から2027年始め頃の販売開始を目指します。同時に、引き続き臨床データの拡充を行い、機能性表示食品としての届出の検討を行ってまいります。
以上
お問い合わせ先
コスモ・バイオ株式会社 広報担当
メールアドレス:ir-contact@cosmobio.co.jp