株式会社FRONTEO(本社:東京都港区、代表取締役社長:守本 正宏、以下 FRONTEO)は、この度、創薬支援AIシステム「liGALILEO(読み:リガリレオ)」の解析対象である標的遺伝子・分子について評価を行う対象疾患を、従来の1500疾患から1万2000疾患に拡充しました。これによって、標的遺伝子・分子のさらなる多面的な評価が可能となり、近年注目の高まっている希少疾患の情報が充実したことから、製薬企業などの戦略策定に、より有用な解析ならびに情報提供が可能となります。
liGALILEOは、FRONTEO自社開発の自然言語解析AIエンジンを用いて、膨大な論文情報や医学薬学データをベースに、遺伝子・分子の創薬標的としてのポテンシャルを網羅的・効率的・客観的に分析するソリューションです。標的遺伝子と疾患の科学的関係性(関連性、原因性、感度、優位性)や疾患領域、疾患特異性、臓器特異性、重篤毒性などを包括的に評価する安全性、評価対象遺伝子・分子をターゲットとする医薬品の開発状況など、標的遺伝子・分子の選定に必要不可欠な科学性評価・市場性評価等の多岐にわたる複雑な評価指標をAIでスコアリングし提示することによって、創薬標的の選定における専門家の業務効率化・高速化を支援します。
医薬品開発においては、開発初期段階で有望と見られた標的遺伝子・分子のうち、実際に医薬品の製品化に至るのはわずか2万~3万分の1であり、10~15年の開発期間と約1000億円の開発費用を要することが課題となっています。特に、開発開始から平均9年かけて人に投与し薬物の有効性を実証するPoC(Proof of Concept)試験にたどり着いたとしても、その後の成功確率は低く、30%程度になります。これは動物実験に頼る創薬の標的遺伝子・分子の選定や不十分な患者層別化などが一因と考えられます。成功確率向上には、創薬プロセス最上流の標的遺伝子・分子を絞り込むターゲット探索の段階におけるAI活用などのまったく新しいアプローチが求められており、FRONTEOは、liGALILEOがこの課題の解決の一助になると考えています。
FRONTEOは、自社開発の革新的なアルゴリズムを搭載したAIエンジンにより、創薬プロセスの効率化・高速化を実現し、新薬開発やドラッグリポジショニング(既存薬の転用)の成功確率向上に寄与してまいります。
■FRONTEOについて URL: https://www.fronteo.com/
FRONTEOは、自然言語処理に特化した自社開発AIエンジン「KIBIT(読み:キビット)」と「Concept Encoder(商標:conceptencoder、読み:コンセプトエンコーダー)」、「Looca Cross(読み:ルーカクロス)」を用いて膨大な量のテキストデータの中から意味のある重要な情報を抽出し、企業のビジネスを支援する、データ解析企業です。2003年8月の創業以来、企業の国際訴訟を支援する「eディスカバリ(電子証拠開示)」や「デジタルフォレンジック調査」などのリーガルテック事業をメインに、日本、米国、韓国、台湾とグローバルに事業を展開してきました。同事業で培ったAI技術をもとに、2014年よりライフサイエンス分野、ビジネスインテリジェンス分野、経済安全保障へと事業のフィールドを拡大し、AIを用いて「テキストデータを知見に変える」ことで、創薬支援、認知症診断支援、金融・人事・営業支援など、さまざまな企業の課題解決に貢献しています。2007年6月26日東証マザーズ(現:東証グロース)上場。2021年1月第一種医療機器製造販売業許可を取得(許可番号:13B1X10350)、同9月管理医療機器販売業を届出(届出番号:3港み生機器第120号)。資本金3,034,846千円(2022年3月31日現在)。
※FRONTEO、liGALILEO、conceptencoder、KIBIT、Looca CrossはFRONTEOの日本における登録商標です。