あなたは何を大切にして、決断していますか?
― 倫理学を通じて、自分自身の倫理観を深める ―
このたび、NPO法人ヘルスケアリーダーシップ研究会(IHL)はLINK-Jに入会いたしました。新会員としてのご挨拶を兼ねて、IHLが開催する「倫理観」をテーマとしたセミナーをご案内します。
IHL倫理観セミナーのご案内
バイオテックスタートアップは、メガファーマと比較して経営資源が限られ、組織的なガバナンスや意思決定を支える仕組みも十分に整っていない場合があります。その一方で、科学的な不確実性が高い中、患者への責任、研究開発の継続、投資家への責任、さらには企業の存続に関わる重大な意思決定を迫られます。
特に、限られた資金と時間の中では、一つの意思決定が企業の存続を左右することも珍しくありません。こうした切迫した状況では、目の前の経営合理性や短期的な成果を優先したくなる誘惑やプレッシャーが強まり、意思決定に潜む倫理的な問題を十分に認識し、多様な価値観や視点から吟味することが難しくなりがちです。
しかし、こうした倫理的な葛藤は、決してバイオテック業界に限った話ではありません。私たちは仕事や日常生活のさまざまな場面で、異なる価値観や利害が衝突し、単純には正解を出せない問題に直面しています。
では、そのようなとき、私たちは何を拠り所に判断しているのでしょうか。
自分は何を大切にし、なぜそれを正しいと考えるのか。私たちは普段、自分自身の価値観に基づいて判断していますが、異なる立場や価値観に触れることで、それまで意識していなかった自分自身の価値判断に気づくことがあります。しかし、そうした気づきをさらに深め、自分の判断の根拠を問い直すには、直感や経験だけでは限界があります。
そこで重要になるのが、倫理学という「思考の枠組み」です。倫理学は、唯一の正解を教えるものではありません。複数の価値が衝突する状況をさまざまな観点から捉え、判断の根拠を言語化し、時には自分の価値判断そのものを問い直すための手がかりを与えてくれます。
本セミナーでは、倫理学の基本的な思考の枠組みに触れながら、身近な倫理的ジレンマを手がかりに、自分自身の倫理観を見つめ直し、深めることを目指します。バイオテックに限らず、製薬企業、アカデミア、医療現場など、さまざまな立場の皆様にご参加いただきたいテーマです。
申込締切
プログラム
11月のセミナーでは、生命・医療倫理学の専門家である京都大学大学院教授・児玉聡氏を講師に迎えます。医療やヘルスケアに携わる方なら、どなたでも無料でオンライン参加が可能です。
登壇者
講師:児玉 聡 氏
京都大学大学院文学研究科 教授
倫理学、生命倫理学、医療倫理学を専門とし、倫理学の理論研究から、医療・公衆衛生における現実の倫理的課題まで、幅広く研究されている倫理学者です。
『実践・倫理学』『功利主義入門』『予防の倫理学』『京大式 臨床倫理のトリセツ』(共編著)など、多数の著書・編著があります。
参加費
無料
主催
主催団体 IHLについて
IHLは2019年に設立された、ヘルスケア領域におけるリーダーシップの醸成を目的とする非営利団体です。医療従事者、製薬企業、ヘルスケア関連企業など、多様な人々が組織や職種を越えて学び合い、これまでに500名を超える卒業生を輩出してきました。
私は医師、基礎医学研究者、製薬企業、創薬特化型VCというキャリアを通じ、バイオテックには高度な専門性を持つ人材が多い一方、サイエンスやテクノロジーだけでは解決できない「人」や「組織」の課題も多いと実感してきました。限られたリソースで社会的課題の解決を目指すからこそ、他者に働きかけ、協働を生み出すリーダーシップが重要です。
IHLではリーダーシップを「誰かに対して影響力を及ぼす営み」と定義し、自らの価値観と行動を見つめ直す「Lead the Self」を大切にしています。LINK-Jへの入会を機に、皆様との対話と交流を深め、ヘルスケア領域の新たな価値創造につなげていきたいと考えています。
NPO法人ヘルスケアリーダーシップ研究会(IHL) 理事長 玉田 寛
お問い合わせ先
IHLヘルスケアリーダーシップ研究会 事務局



