2026年9月16日(水)、第2回オープンセミナー「オープンイノベーションを支えるプレイヤー」が開催されました。
本イベントは、東京都による創薬エコシステムけん引人材創出モデル事業「Blockbuster Pathfinders」の一環として実施された公開セミナーで、創薬エコシステムにおけるオープンイノベーションと人材育成をテーマにした全4回の公開セミナーの第2回として開催されました。今回は「オープンイノベーションを支えるプレイヤー」をテーマに、創薬を支えるプレイヤーに着目し、それぞれの目線からモダリティや創薬エコシステムを支える仕組みや共創のあり方について議論が行われました。
当日は、創薬スタートアップを支援するCMO・CDMO、製薬企業、インキュベーターの視点から、創薬の社会実装に必要な人材やネットワーク、オープンイノベーションを推進するうえで重要な考え方について実践的な知見が共有されました。
セッション1 ニューモダリティ時代の創薬エコシステム
セッション1では、中鉢 知子氏(一般社団法人医薬品開発能力促進機構 設立理事)が登壇し、厚見 宙志氏(公益財団法人川崎市産業振興財団 iCONM in collaboration with BioLabs サイトディレクター)がモデレーターを務めました。
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中鉢氏は、グローバル製薬企業や米国バイオテック企業での豊富な経験をもとに、「オープンイノベーションはスローガンではなく人材戦略」であると語りました。スタートアップはすべての機能を自社で抱えることはできず、CROやCDMOといった外部パートナーとの連携が不可欠である一方、その連携を統合し戦略を描く力はスポンサー側に求められることが強調されました。
また、創薬開発においては臨床試験だけではなくCMC(Chemistry, Manufacturing and Controls)の視点を早期から持つことが重要であり、アカデミアやスタートアップの初期段階から再現性や品質を意識した研究開発体制を構築する必要性について説明されました。
パネルディスカッションでは、日本と米国の創薬エコシステムの違いや、日本における課題について議論が行われました。なかでも、人材の流動性や挑戦を後押しする仕組みの重要性が指摘され、スタートアップ・アカデミア・企業間を柔軟に行き来できる環境づくりの必要性が共有されました。
さらに、創薬エコシステムの競争力は個々の組織ではなく、人と人、組織と組織が質高くつながるネットワークによって生み出されるという考えが示されました。
セッション2 “薬”に繋げる創薬エコシステムの担い手
セッション2では、小川 俊博氏(KBI Biopharma Japan合同会社 代表取締役社長)、満尾 裕氏(TFBS Bioscience合同会社 事業開発部長)、諏訪 旭氏(Meiji Seikaファルマ株式会社 研究開発戦略部 部長)が登壇し、清川 実穂氏(iCONM in collaboration with BioLabs Operations Associate)がモデレーターを務めました。
各登壇者からは、それぞれの立場から創薬エコシステムを支える取り組みが紹介されました。
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小川氏は、日本発の創薬を世界の患者へ届けるためには、研究初期からCMCを見据えた開発が重要であると説明しました。また、グローバル市場で培われた知見やベストプラクティスを有するCDMOとの連携が、創薬の成功確率向上につながる可能性について紹介しました。
満尾氏は、CDMOとの関係構築は契約段階からではなく、情報収集や施設見学などを通じた早期のコミュニケーションから始まると述べました。また、良質なパートナーシップのためには相互の情報共有や継続的な対話が不可欠であることが強調されました。
諏訪氏は、Meiji Seikaファルマが推進するオープンイノベーションの取り組みについて、その中でも大学やスタートアップとアイデア段階から連携し、研究者派遣なども活用しながらアカデミアのサイエンスと企業の創薬力を融合させる取り組みが紹介されました。
ディスカッションでは、「誰と、いつから、どうつながるか」をテーマに議論が展開されました。登壇者からは共通して、創薬の社会実装を目指すうえでは、できる限り早い段階からプレイヤー同士がつながり、継続的なコミュニケーションを通じて信頼関係を築くことが重要であるというメッセージが示されました。
また、スタートアップやアカデミアにとっては、信頼できる伴走者やアドバイザーを見つけることが重要であり、そのネットワークが次の成長機会や事業化への道を切り開くとの意見が共有されました。
本イベントは会場・オンライン合わせて約160名のみなさまにご参加いただきました。
イベント終了後には会場参加者によるネットワーキングが行われ、登壇者と参加者、また参加者同士による活発な交流が行われました。創薬エコシステムを支える多様なプレイヤーが一堂に会し、新たな連携の可能性を模索する貴重な機会となりました。ご参加いただいた皆様からは、「CDMO活用が一つの選択肢として普及すると良い」「グローバルな視点から日本の現在の立ち位置について改めて考えさせられました」などの感想をいただきました。
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Blockbuster Pathfindersは今後も、オープンセミナーやPathfindersプログラム、交流イベントを通じて、創薬エコシステムをけん引する人材の発掘・育成を推進していきます。次回となる第3回オープンセミナーは、「オープンイノベーションの出口を導く知財戦略」をテーマに、2026年11月13日(金) 18:30より日本橋ライフサイエンスハブにて開催いたします。
また、2026年10月7日より3日間パシフィコ横浜にて開催される「BioJapan / 再生医療JAPAN / healthTECH JAPAN 2026」では、Presentation Stage Bにおいて、9⽇(金) 12:40~13:10 Blockbuster Pathfinders関連セッション「人材がつなぐ創薬エコシステムとオープンイノベーション」の開催も予定されています。創薬・バイオ分野の最新動向や国内外のプレイヤーとの交流機会として、ぜひご参加ください。
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