東北⼤学オープンイノベーション事業戦略機構では、企業と⼤学の共創のきっかけを提供する場として“東北⼤学Research Showcase”を企画し、本学の研究リソースを紹介しています。今回は、標的となる生体分子に特異的に結合し、その定量や局在の可視化に威力を発揮する“化学プローブ” に焦点を当て、ツールとしての特性を踏まえた活用法を紹介し、企業連携の可能性を議論します。
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44058_ext_06_0日時: 2024年5月9日(木)18:00ー19:10
オンライン(zoom webinar)
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プログラム
最初は、タンパク質凝集体と不可逆的な共有結合を形成する発蛍光性の化学プローブを紹介します。このプローブは非変性状態のタンパク質とは反応せず、凝集タンパク質を選択的に標識します。質量分析によってタンパク質の部位レベルでの凝集性を解析することが可能です。
次に、疾患バイオマーカーやドラッグデリバリーツールとして注目されるエクソソームの脂質膜に結合する化学プローブを紹介します。このプローブは直径100nm程度の小胞表面の脂質膜に選択的に結合します。プローブの設計・機能の基礎と応用、また、そのエンベロープウイルスやワクチンなどの関連分野を含めた展望について紹介します。
最後に、細胞内局所の金属イオンの定量イメージングを可能にする局在型蛍光プローブを紹介します。蛋白質ラベル化技術を応用すると、細胞内現象の光操作も可能になります。これらの分子プローブ技術の創薬研究への展望についても紹介します。
●18:00-18:05 はじめに
武田 全弘 氏
(東北大学 オープンイノベーション事業戦略機構 特任教授)
●18:05-18:20
『部位レベルでのタンパク質凝集解析を可能にする化学プローブ』
佐藤 伸一 氏
(東北大学学際科学フロンティア研究所 准教授)
●18:20-18:35
『ナノサイズの生体関連小胞を検出する化学プローブの創製と展開』
佐藤 雄介 氏
(東北大学大学院理学研究科 化学専攻 分析化学研究室 准教授)
●18:35-18:50
『分子プローブを用いた細胞内イオン・分子の可視化制御技術の紹介と展望』
水上 進 氏
(東北大学多元物質科学研究所 細胞機能分子化学研究分野 教授)
●18:50-19:10 Discussion
参加費
無料 ※事前登録が必要です
主催
東北大学オープンイノベーション事業戦略機構