― EGFR 遺伝子変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌に対する
アミバンタマブとラゼルチニブ併用療法の適応追加の承認 ―
株式会社理研ジェネシス(本社:東京都品川区、代表取締役社長:大井優子、以下「当社」)は、 2025 年 7 月 17 日付で、体外診断用医薬品「AmoyDx®肺癌マルチ遺伝子 PCR パネル」(以下「本製 品」)について、製造販売承認事項の一部変更承認を取得いたしましたので、お知らせいたします。
本承認により、上皮成長因子受容体(EGFR)及び間葉上皮転換因子(MET)を標的とする二重特 異性抗体である「ライブリバント®点滴静注 350mg」(一般名:アミバンタマブ[遺伝子組換え]、製 造販売元:Johnson & Johnson(法人名:ヤンセンファーマ株式会社、本社:東京都千代田区)と、 経口第 3 世代 EGFR チロシンキナーゼ阻害薬(EGFR-TKI)である「ラズクルーズ®錠 80mg/240mg」(一般名:ラゼルチニブメシル酸塩水和物)の併用療法に対する、EGFR 遺伝子変異 陽性の切除不能な進行・再発非小細胞肺癌のコンパニオン診断薬※1として、本製品の使用が可能とな りました。
本製品は、非小細胞肺癌に関連する 7 種のドライバー遺伝子(EGFR、ALK、ROS1、BRAF、 MET、KRAS、RET)を対象とした、リアルタイム PCR 法による体外診断用医薬品です。EGFR 遺 伝子変異、ALK 融合遺伝子、ROS1 融合遺伝子、BRAF 遺伝子変異(V600E)、MET 遺伝子エクソ ン 14 スキッピング変異、KRAS 遺伝子変異(G12C)、RET 融合遺伝子の検出を一度の測定で同時に 行うことが可能です。
今回の承認により、本製品は 17 種の抗悪性腫瘍剤の適応判定を補助することが可能となり、アミバンタマブとラゼルチニブ併用療法のコンパニオン診断薬としての適応追加は、EGFR 遺伝子変異 (エクソン 19 欠失変異、エクソン 21 L858R 変異を含む)陽性の切除不能な進行・再発非小細胞肺 癌患者に対する治療機会の拡大に貢献することが期待されます。
当社は今後も、革新的な診断技術の開発を通じて、患者さん一人ひとりに最適な治療が届く未来の 実現を目指し、精密医療のさらなる発展に貢献してまいります。
【注釈】 ※1 コンパニオン診断薬(Companion Diagnostics: CDx)
医薬品の効果や投与量を投薬前に予測するために、遺伝子などのバイオマーカーを調べる体外診断用 医薬品のこと。適切な CDx を用いることで、適切な治療法や医薬品の選択が可能となる。
■製品概要(2025 年 7 月現在)
(1) 製品名 | AmoyDx®肺癌マルチ遺伝子 PCR パネル |
(2) 一般的名称 | クラスⅢ免疫検査用シリーズ EGFR 遺伝子変異検出キット、ALK 融合遺伝子検出キット、ROS1 融合遺伝子検出キット、 BRAF 遺伝子変異検出キット、MET 遺伝子変異検出キット、KRAS 遺伝子変異検出キット、 RET 遺伝子変異検出キット |
(3) 承認番号 | 30300EZX00076000 |
(4) 製造販売業者 | 株式会社理研ジェネシス |
(5) 使用目的 | がん組織から抽出した DNA 中の遺伝子変異(EGFR 遺伝子変異、BRAF 遺伝子変異 (V600E)及び KRAS 遺伝子変異(G12C))並びに RNA 中の融合遺伝子(ALK 融合遺伝 子、ROS1 融合遺伝子及び RET 融合遺伝子)及び MET 遺伝子エクソン 14 スキッピング 変異の検出 ・EGFR 遺伝子変異: |
(6) 検査原理 | リアルタイム PCR 法 |
(7) 検体材料 | 腫瘍細胞の存在が確認された FFPE 組織、新鮮凍結組織 |
(8) 保険点数 | 12,500 点(D006-24 肺癌関連遺伝子多項目同時検査(7 項目)) |
(9) 包装 | 1キット(12 テスト)※ポジティブコントロール、ネガティブコントロールを含む |
(10) 卸売販売業者 | シスメックス株式会社 |
(11) 製造元 | Amoy Diagnostics Co., LTD |
以上
株式会社理研ジェネシスについて:
理研ジェネシスは、最先端の遺伝⼦解析技術やバイオインフォマティクスを活⽤した遺伝⼦受託解析サービスや製品を提供し、個別化 医療における技術・経験・ノウハウを保有する数少ない⽇本企業の⼀つです。2007 年、凸版印刷株式会社(以下「凸版印刷」、現 TOPPAN ホールディングス株式会社)、国⽴研究開発法⼈理化学研究所(以下「理化学研究所」)および株式会社理研ベンチャーキャピ タルの共同で、個別化医療における理化学研究所の最先端研究成果を広く社会に展開し医療現場における実⽤化を促進することを⽬指 し設⽴されました。2014 年、凸版印刷およびシスメックス株式会社(以下「シスメックス」)が、個別化医療における遺伝⼦検査事業 の発展のため、相互に協⼒していくことに合意し、それぞれ理研ジェネシスに出資。さらに 2016 年、ゲノム医療の臨床実装の実現 に向けて、シスメックスの⼦会社となりました。詳しくは、以下のウェブサイト(https://www.rikengenesis.jp/)をご覧ください。
お問い合わせ先
本件に関するお問合せ先:
株式会社理研ジェネシス マーケティング部 齋藤辰朗
Eメール:info2@rikengenesis.jp
電話番号:03-5759-6042