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投稿日:2023年06月08日投稿者:ロンザ株式会社

LonzaがSynaffixを買収し、 抗体薬物複合体(ADC)のサービスを強化

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  • Lonzaは、抗体薬物複合体(ADC)を開発する革新的なバイオテクノロジー企業であるSynaffix B.V.を買収します。
  • この買収は、業界をリードするSynaffix独自の技術プラットフォームならびに研究開発部門(ペイロードと標的部位ごとのリンカー技術を含む)を統合することで、Lonzaのバイオコンジュゲーションのサービスをさらに強化するものです。
  • LonzaおよびSynaffixは引き続き、細胞毒性を含むADC、標的遺伝子治療、および免疫細胞エンゲージャー等の応用例に対するバイオコンジュゲーション技術のアウトライセンスに注力し、バイオコンジュゲーションに関する技術開発のセンター・オブ・エクセレンスをさらに拡充します。
  • 今回の買収は、初回に1億ユーロの現金を支払い、その後、業績ベースの金銭的対価として追加で最大6,000万ユーロを支払うものです。

202361日、バーゼル(スイス)およびアムステルダム(オランダ)- 医薬品、バイオテクノロジー、健康食品原料市場の分野におけるグローバル製造パートナーであるLonzaは、本日、抗体薬物複合体(ADC)の開発に関する臨床向け技術プラットフォームの商用化を手がけるバイオテクノロジー企業Synaffix B.V.(Synaffix)を買収したことを発表しました。Synaffixの売上および利益は、買収が完了した日付で、Lonzaの業績として認識されます。

ADCは、癌に対し広汎な標的部位に対する治療法を実現する可能性を秘めていますが、一方、開発ならびに製造において多くの複雑な課題を抱えています。ペイロードと標的部位ごとのリンカー技術を含むSynaffixのテクノロジー・プラットフォームは、専門の科学者チームが開発を支援しており、早期臨床試験に関する業務を含むLonzaの統合ADCサービスをさらに充実させ、拡大するものです。受賞歴を誇るSynaffixのADC技術は、独自開発のGlycoConnect™、HydraSpace™、ならびにtoxSYN™で構成され、ADCの効能および忍容性を大幅に向上させることが可能です。

Lonzaの開発・製造能力とSynaffixのADC技術プラットフォームを組み合わせることで、顧客およびライセンシー企業は、競合優位性を持つ新たなADCを迅速に発見、開発し、生産規模を拡大し、商用化する上で包括的なサービスを活用することができます。これらの機能強化を通じて、製品化/市販までのプロセスが簡素化されます。

LonzaVice President, LicensingであるUlrich Osswaldは、「SynaffixのADC技術は、同分野におけるゴールドスタンダードです。未だ治療法がなく医療ニーズの高い分野で、新たな治療法を開発している臨床段階の企業を支援しています。LonzaによるSynaffixの買収は、当社のサービスポートフォリオにおいてバイオコンジュゲーションが持つ戦略的な重要性を裏付けるものであり、急速に規模が拡大している同市場におけるサービスを拡大し、臨床顧客に対する当社の価値提案を強化するものです。Synaffixの買収に伴い、業界をリードする両社のノウハウや業務機能は、臨床およびビジネスという両方のニーズに応えることができます」と述べています。

SynaffixCEO, Peter van de Sandeは、「当社は、SynaffixのADC技術を患者さんに提供するというミッションに基づき、Lonzaの一員となることを非常に嬉しく思っています。両社は力強いシナジーをただちに発揮することができ、ライセンシー企業が創薬プロセスを後期臨床フェーズおよび商用開発フェーズに進める上で力強い技術/製造プラットフォームを提供します。さらに、Lonzaの機能を活用することで、細胞毒性を含むADCの開発だけでなく、バイオコンジュゲーション分野において優先審査の対象となるような技術革新が可能になります。当社は、治療を求める患者さんに対して引き続き有望な治療薬候補を開発するために、Lonzaの同僚たちと緊密に連携して業務を進めることを楽しみにしています」と述べています。

SynaffixはLonzaのグループ企業となりますが、今後も引き続きSynaffixのブランド名称の下で事業を運営し、オランダ・オス市に所在する業務機能を拡張してさらなるイノベーションや成長を実現します。

今回の買収は、テクノロジーとイノベーションを通じて他社との差別化を実現するというLonzaの企業戦略を反映したものです。Lonzaが保有する製造関連の技術としては、業界をリードするバイオコンジュゲーション関連サービスから細胞治療・遺伝子治療の商用生産、ならびに生きた生物学的製剤のサポートが挙げられ、顧客企業が患者さんに革新的な治療法を提供するためにお役立て頂いています。

Lonzaに対する法務アドバイザーは、Bird & Birdが務めました。Synaffixに対しては、William Blaireが財務アドバイザーを務め、GoodwinおよびNautaDutilhが法務アドバイザーを務めました。

編集者向け注記:

ADCとは、画期的ながん標的治療の一種であり、正常な細胞を避けてがん細胞のみに直接有効な薬剤を伝達するために開発された治療薬です。ADCは、細胞毒性を持つ薬剤とモノクローナル抗体とをリンカー技術で結合した構造を持ちます。これらの構成要素が結合される方法は、製剤の安全性を確保しつつ治療効果を最大化するために、がん細胞の内部のみで薬剤が放出されるように指示する上で極めて重要な役割を担います。

ADCの市場規模は、2030年までに220億ドルを突破すると予想されています。[1]

LonzaのADC関連サービスに関する詳細情報については、https://www.lonza.com/biologics/bioconjugatesをご覧ください。

Lonzaについて

Lonzaは、医薬品、バイオテクノロジー、健康食品原料の市場におけるグローバルパートナーとして選ばれています。さまざまな治療に役立つ新しく革新的な医薬品をお届けするお客様を支援することで、より健康的な世界の実現に取り組んでいます。私たちは、技術的洞察力と世界クラスの製造、科学的な専門知識、プロセスの卓越性を組み合わせることでこれを実現しています。当社の事業は、バイオ医薬品、低分子医薬品、細胞・遺伝子、カプセル・健康食品原料の4つの部門にわたりお客様の複雑なニーズを満たすよう構成されています。Lonzaの比類のないほど幅広いサービスや製品により、お客様がヘルスケア業界での製品開発やイノベーションを製品化する際にお役立て頂いております。

Lonzaは1897年にスイスアルプスで設立され、現在、5つの大陸で事業を展開しています。約1万7,500人の社員(フルタイム相当)正規従業員を擁し、当社の事業だけでなく、事業を展開する地域社会にも有意義な変化をもたらす、高い業績を収めているチームと個々の才能を持った人材によって構成されています。2022年通期の売上は62億スイスフランで、コアEBITDAは20億スイスフランでした。詳細は当社ウェブサイト(www.lonza.com)をご覧ください。

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Synaffixについて

Synaffix B.V.は、GlycoConnect™、HydraSpace™、ならびにtoxSYN™で構成される、臨床段階における標的部位ごとのADCを開発するための技術プラットフォームを提供することで、ADCの治療薬候補の開発を支援するバイオテクノロジー企業であり、抗体を所有する企業は当社プラットフォームを通じて、一つのライセンスだけでベストインクラスのADC製剤を独自に開発することが可能です。

Synaffixのプラットフォームでは、テクノロジーに関する構成要素のサプライチェーンがすでに確立されているため、開発タイムラインを迅速に臨床段階に進めることができます。Synaffixが保有する技術はすでに特許取得済みであるため、少なくとも2039年までは、製造関連の技術およびそれを利用した製品がすべて特許によって保護されています。Synaffixのビジネスモデルは、標的部位に関するテクノロジーのアウトライセンス提供であり、すでにADC Therapeutics、Mersana Therapeutics、Shanghai Miracogen、Innovent Biologics、ProfoundBio、協和キリン、Genmab、Macrogenics、Emergence Therapeutics、Amgen、Hummingbird BiosciencesおよびChong Kun Dang Pharmaといったお客様において導入されています。

Synaffixは、ライフサイエンス分野に焦点を当てたトップティアの投資家シンジケート(Aravis、BioGeneration Ventures、BOM Brabant Ventures、およびM Venturesを含む)により支援されています。

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SynaffixADCプラットフォーム技術について

Synaffixが独自に開発したADC技術プラットフォームは、GlycoConnect™、HydraSpace™、およびtoxSYN™という3つのテクノロジーで構成されています。これらの技術は、どんな抗体からもベストインクラスのADCを開発でき、効能および忍容性を大幅に向上させるためのものです。

GlycoConnect™は、標的部位に対して安定的にペイロードを付加するために、ネイティブ抗体の糖鎖を探索する臨床段階のコンジュゲーション技術であり、DAR1、DAR2、あるいはDAR4のフォーマットに変換可能です。HydraSpace™は、臨床段階におけるコンパクトで極性が高いスペーサー技術であり、特に疎水性のペイロードにおける治療指数を向上できるように設計されています。toxSYN™は、ADCの製品開発における主要な認証済みMOAを対象としたペイロード・リンカーのプラットフォームです。このプラットフォームには、効能を持つI型トポイソメラーゼ阻害薬(SYNtecan E™)、DNA傷害性薬剤(SYNeamicin D™、SYNeamicin G™)、α-Microtubule(SYNtansine™)およびβ-Microtubule(SYNstatin E™、SYNstatin F™)阻害薬に加えて、Synaffixの研究開発チームにおける持続的なイノベーションの取り組みを通じて独自に開発された、いくつかの未公表のペイロード・リンカーも含まれます。

当社はこれら3種類のテクノロジーを組み合わせることで、開発企業に対して「ワンストップ」の利用しやすいADC技術プラットフォームを提供しています。抗体を開発する企業は、本プラットフォームを用いて独自のADCを開発できるため、自社の製品パイプラインを拡大し、競合他社に対する優位性を強化することができます。

本件に関するお問い合わせ - Lonza


Victoria Morgan
Head of External Communications
Lonza Group Ltd
Tel +41 61 316 2283
victoria.morgan@lonza.com

Lyle Wheeler
Investor Relations
Lonza Group Ltd
Tel +41 79 154 9522
Iyle.wheeler@lonza.com

本件に関するお問い合わせ - Synaffix

Synaffix B.V.
AnthonyDeBoer
Vice President, Business Development
bd@synaffix.com

OptimumStrategic Communications
Hollie Vile, Vici Rabbetts, Eleanor Cooper
+ 44 (0) 20 3922 0891
Synaffix@optimumcomms.com

追加情報および免責条項

Lonzaグループは、スイスのバーゼルに本社を置き、スイス証券取引所に上場しています。また、シンガポール証券取引所(「SGX-ST」)に二部上場しています。LonzaグループはSGX-STの継続上場条件の対象ではありませんが、引き続きSGX-ST上場マニュアルの規則217および751の対象となります。

本ニュースリリースの記載事項は、将来の予測に関する記述を含む場合があります。これらの記述は、Lonzaグループの現在の予測と推定に基づいており、これらの予測と推定の達成をLonzaグループが保証するものではありません。投資家の皆さまは、すべての将来の予測に関する記述がリスクと不確かさを含んでおり、全体として制限されていることにご注意ください。本ニュースリリースに含まれる将来の予測に関する記述は、さまざまな要因により、実際の結果と大きく異なる場合があります。また、Lonzaグループは、法律により要求される場合を除き、本ニュースリリースに含まれる記述を更新する意図を有するものではなく、また、義務を負うものではありません。

本ニュース・リリースは、Lonza Group Ltd が、2023 年6月1日(スイス現地時間)に発表したニュース・リリースを日本語に翻訳再編集したものです。本資料の正式言語は英語であり、その内容・解釈については英語が優先します。

英文ニュース・リリース

Lonza to Acquire Synaffix and Strengthen Antibody-Drug Conjugates Offering

[1] Grand View Research(2023年5月)

参考資料

お問い合わせ先

Lonza  | ロンザ株式会社 受託製造開発部 Tel: 03-6264-7630(代表) Email: pharma-biotech-jp@lonza.com Web: www.lonza.co.jp

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