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投稿日:2024年05月09日投稿者:株式会社富士経済

富士経済:生活習慣病やがん関連領域など対象8領域のジェネリック医薬品国内市場を調査

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― 2032年市場予測(2023年比) ―

◆ジェネリック医薬品  1兆6,572億円(34.9%増)

  • 2020年代後半以降、免疫チェックポイント阻害剤や生物学的製剤のジェネリック医薬品が登場
  • 市場拡大とともに、安定供給に向けた動きが活発化し参入企業の集約が進む

 総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 社長 菊地 弘幸 03-3241-3470)は、今後、業界再編や企業間連携により、大規模な生産体制の構築が進められ、拡大が期待されるとともに、安定供給が可能な企業への集約、少数精鋭化への動きが予想されるジェネリック医薬品市場を調査した。その結果を「変革期のジェネリック医薬品業界と注目企業動向」にまとめた。

 この調査では、対象とする8領域のバイオシミラー、オーソライズドジェネリック、その他ジェネリック医薬品について、最新の動向を調査し将来を展望した。また参入企業9社の販売動向に加え、ジェネリック医薬品事業への注力度や新薬開発、生産体制などについて今後の方向性をまとめた。

<調査結果の概要>

◆対象8領域のジェネリック医薬品の国内市場

図1.png

 2023年の市場は取引条件の見直しなどもあり、前年比8.0%増の1兆2,287億円となった。薬効領域別では患者数の多さや高齢化を反映して、生活習慣病領域やがん関連領域、消化器科領域などの伸びが大きい。2020年代後半以降には抗がん剤の免疫チェックポイント阻害剤や整外科領域の生物学的製剤のジェネリック医薬品が登場し、高血圧や糖尿病など生活習慣病領域でも大型ジェネリック医薬品の発売が予定されていることから今後も拡大していき、2032年の市場は、2023年比34.9%増の1兆6,572億円が予測される。

 バイオシミラーは、2023年はがん関連領域のバイオシミラーが縮小した影響で前年を下回ったが、今後バイオ医薬品の特許切れが増えることで製品数が増え、拡大していくとみられる。

 オーソライズドジェネリックは、2023年時点で24.4%を占める。がん関連領域などでは、現時点で未発売であるものの、製造販売承認を取得済の製品も控えており、今後も拡大が予想される。

 その他ジェネリック医薬品は市場の中で70%弱の構成比であり、中枢神経領域・疼痛治療剤領域や消化器科領域が主体となっている。今後も市場は拡大するが、バイオシミラーやオーソライズドジェネリックの成長により、構成比は徐々に下がっていくとみられる。

 厚生労働省が定めたジェネリック医薬品への置き換え目標(2029年度末までに47都道府県で数量シェア80%)の達成が近いとみられ、現状ジェネリック医薬品メーカーにはシェア拡大に加えて品質管理体制の確保や安定供給などが求められている。2023年11月から試行導入され、今後情報公開が予定されている企業指標評価や、2024年3月の後発医薬品産業のあるべき姿と対策の方向性の骨子案により、今後は安定供給に向けて業界再編や企業間連携の推進、大規模な生産体制の構築が進められていき、安定供給が可能な企業へ集約されるとともに、市場は拡大するとみられる。

◆対象8領域の医療用医薬品におけるジェネリック医薬品の構成比

図2.png

 2023年時点の構成比(金額ベース)は17.1%であり、今後さらに高まっていくとみられる。

 置き換えが進んでいるのは産婦人科領域であり、既に35%程度がジェネリック医薬品となっている。また、泌尿器科領域・腎疾患領域も30%程度が置き換わっている。

 がん関連領域は、8%弱の構成比であるが、今後はオーソライズドジェネリックや、その他ジェネリック医薬品の発売によって成長し、構成比が高まるとみられる。

<注目市場>

  • がん関連領域

2023年

2022年比

2032年予測

2023年比

,483億円

113.2%

,119億円

142.9%

 2022年から2023年にかけて「ビダーザ」(日本新薬)や「レブラミド」、「スプリセル」(いずれもブリストル マイヤーズ スクイブ)、「ハーセプチン」(中外製薬)、「ザイティガ」(ヤンセンファーマ)などの大型の新薬が発売されたことで、2023年の市場は前年比13.2%増の1,483億円となった。がん関連領域における構成比は、2023年時点で8%弱であるが、新たなジェネリック医薬品の発売により徐々に構成比が高まっていき、2025年には8.3%に拡大するとみられる。

 抗がん剤を中心に新たなジェネリック医薬品が発売されるとみられることから、市場は2030年ごろまで堅調な推移が予想される。以降は、現在固形がん治療剤の主力となっている免疫チェックポイント阻害剤のジェネリック医薬品が発売されるため、大きく拡大すると予想される。

<調査対象>

ジェネリック医薬品

・バイオシミラー

・オーソライズドジェネリック

・その他ジェネリック医薬品

薬効領域

・中枢神経領域・疼痛治療領域

・消化器科領域・整形外科領域

・感染症領域

・生活習慣病領域・循環器疾患治療剤

・皮膚科領域・免疫抑制領域

・泌尿器科領域・腎疾患領域

・がん関連領域

・アレルギー疾患領域・呼吸器疾患領域

・産婦人科領域

注目企業

・ジェネリック医薬品メーカー 9社

<調査方法>

富士経済専門調査員による参入企業および関連企業・団体などへのヒアリングおよび関連文献調査、社内データベースを併用

<調査期間>

2024年3月

     以上

資料タイトル

「変革期のジェネリック医薬品業界と注目企業動向」

体裁

A4判 78頁

価格

PDF版 330,000円(税抜300,000円)

ネットワークパッケージ版 495,000円(税抜450,000円)

発行所

株式会社 富士経済 

〒103-0027 東京都中央区日本橋三丁目9番1号 日本橋三丁目スクエア

TEL:03-3241-3470(代) FAX:03-3241-3471

URL:https://www.fuji-keizai.co.jp/    e-mail:infofuji-keizai.co.jp

調査・編集

ライフサイエンス事業部

この情報はホームページでもご覧いただけます。 URLhttps://www.fuji-keizai.co.jp/press/

お問い合わせ先

株式会社富士経済 ライフサイエンス事業部 / 広報部 東京オフィス:東京都中央区日本橋三丁目9番1号日本橋三丁目スクエア TEL:03-3241-3480 大阪オフィス:大阪市中央区高麗橋三丁目3番11号 淀屋橋フレックスタワー TEL:06-6228-2020 E-mail:info@fuji-keizai.co.jp
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