製薬業界は、歴史的に低分子と標的タンパク質が共有結合することを避けようとしてきた。意図した標的以外のタンパク質に対する非選択的共有結合(すなわち、制御されていない免疫応答の発生)は、リスクも予測不可能性も高すぎると考えられていた。しかし状況は一変し、最近では共有結合を作用機序にもつ薬剤の治験が行われ、承認さえされるようになっている。代表例としてはブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)阻害薬イブルチニブ(アッヴィ)と上皮成長因子受容体(EGFR)阻害薬オシメルチニブ(アストラゼネカ)があり、これらは2020 年にそれぞれ 84.3 億ドルおよび43.3 億ドルを売り上げている。
この手法が成功していることから、対処が難しい、あるいは創薬が不可能と考えられている標的をたたく戦略として、この手法には可能性があると考えられる。そのような例として、変異型KRAS (G12C)阻害薬であるアムジェンのソトラシブがある。この標的に対しては、数十年にわたる創薬努力にもかかわらず有効な阻害薬が創薬されてこなかった。
タンパク質に結合しその正常な活性を阻害する物質が、タンパク質修飾物質である。この活性阻害は、概して、酵素の活性部位を直接遮断することにより、またはタンパク質のアロステリック部位に結合してコンフォメーションを変化させ、そのタンパク質の機能発現を阻害することにより達成される。
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