Menu

人と情報の交流掲示板

投稿日:2025年06月13日 投稿者:株式会社富士経済

抗体医薬品の国内市場を調査

第25057号

抗体医薬品の国内市場を調査
― 2034年予測(2024年比) ―
■抗体医薬品の国内市場 2兆6,248億円(58.5%増)
新薬の発売や浸透、特にADC(抗体薬物複合体)の伸びによって市場拡大
●第二世代抗体医薬品(二重特異性抗体、ADC) 6,319億円(3.1倍)
2028年から2029年頃に新薬の発売が進む

総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 社長 菊地 弘幸 03-3241-3470)は、医療用医薬品の中で中心的役割を担い、人間の免疫機能の一部である抗体を応用した医薬品としてがんなどの疾患に対して処方が進む抗体医薬品市場の現状を明らかにし、将来を展望した。その結果を「2025 抗体医薬品市場/抗体医薬品関連ビジネス市場フォーキャスト分析」にまとめた。

この調査では、3領域および3薬剤別に抗体医薬品市場の現状を明らかにし、将来を展望した。また、抗体医薬品に関連した検査や診断、製造委託サービスも抗体医薬品関連ビジネス市場として実態を捉えた。

◆調査結果の概要

■抗体医薬品の国内市場

抗体医薬品の国内市場

2024年は、主要な免疫チェックポイント阻害剤が、薬価収載時の想定を上回る処方数で市場拡大再算定の対象となったため、がん領域を中心に影響を受けた。しかし、「デュピクセント」(サノフィ)など近年発売された呼吸器疾患やアトピー性皮膚炎の抗体医薬品が伸長したことから、市場は微増した。2025年は新薬の発売や処方浸透により、前年比3.6%増が見込まれる。

今後も、新薬の発売や処方浸透が進むとみられるほか、抗体が特定の分子をもつがん細胞に結合する性質を利用してがん細胞に直接薬物を届けるADCの伸びにより2030年以降も市場拡大が予想される。

◆領域別注目市場

●がん

がん

2024年の市場は「オプジーボ」(小野薬品工業)が4月の薬価改定によって大幅に薬価が引き下げられたことや、バイオシミラーの処方浸透に伴って縮小した。2025年の市場は、ADCなど第二世代抗体医薬品や免疫チェックポイント阻害剤の伸びによって、微増が予想される。

当面は、第二世代抗体医薬品や免疫チェックポイント阻害剤の伸長が続き、市場拡大をけん引するとみられる。2030年頃に「オプジーボ」(小野薬品工業)など免疫チェックポイント阻害剤の特許が満了するため、バイオシミラーの発売が予想されるが、現在開発中の新薬発売などにより2034年の市場は2024年比48.3%増が予測される。

◆薬剤別注目市場

●第二世代抗体医薬品(二重特異性抗体、ADC)

第二世代抗体医薬品(二重特異性抗体、ADC)

2025年の市場は2,259億円が見込まれる。企業による積極的な情報提供活動や適応拡大などにより「エンハーツ」(第一三共)などが市場拡大をけん引している。

後期段階の開発品が多数あり、今後の製品化が予想される。特に、2028年から2029年頃に新薬の発売が相次ぐことから、2034年の市場は2024年比3.1倍が予測される。

◆調査対象

抗体医薬品
領域別
・がん
・免疫(リウマチ・IBD・呼吸器など)
・その他(中枢神経・眼科など)
薬剤別
・バイオシミラー
・第二世代抗体医薬品(二重特異性抗体、ADC(抗体薬物複合体))
・その他

抗体医薬品関連ビジネス
・免疫検査
・がんゲノムプロファイリング検査
・AI画像診断
・医薬品CDMO

お問い合わせ先

株式会社富士経済 ライフサイエンス事業部 / 広報部  E-mail:info@fuji-keizai.co.jp

東京オフィス:東京都中央区日本橋三丁目9番1号日本橋三丁目スクエア TEL:03-3241-3480

大阪オフィス:大阪市中央区高麗橋三丁目3番11号 淀屋橋フレックスタワー TEL:06-6228-2020 

pagetop