密度勾配超遠心法(DGUC法)は、ウイルス、細胞内小器官、エクソソームなどの分泌小胞、リポ蛋白質、プラスミドなどの核酸、タンパク質の超分子複合体などの生体分子の高純度精製法として、長年使用されている手法です。
特に、遺伝子治療の研究分野では、難治性疾患を対象にアデノ随伴ウイルス(AAV)およびアデノウイルス(AdV)を強力な遺伝子治療用ウイルスベクターとして、研究、前臨床、臨床開発で使用されていますが、これらの研究の使用に耐えうる遺伝子治療用ベクターとしては、高純度に精製された完全体のウイルスキャプシドが大量に必要となります。
このため、ウイルスベクターの製造工程では、製造スケール変更に伴う、純度、回収効率、スループットの最大化などの重要な開発課題が存在します。特に高純度化工程では、DGUC法は、治療で効能な完全体ウイルスキャプシドとその他の不純物との微妙な浮遊密度の差をもとに、完全体ウイルスキャプシドを優れた分解能で分離することができ、さらに回収率も向上させることができます。またウイルスの血清型に依存しない堅牢な方法でもあり、高純度化工程で非常にポピュラーに使用されている方法です。
本セミナーでは、ベックマン・コールターの超遠心ロータ開発の歴史、DGUC法の原理、ならびにアデノウイルスベクターの高純度化での垂直ロータを使用したDGUC法のアプリケーションをご紹介いたします。
参加費
無料
主催
ベックマン・コールター株式会社
お問い合わせ先
ベックマン・コールター株式会社
お問い合わせ:0120-566-730