プラネタリヘルスアカデミー
この度、日本医療政策機構とプラネタリーヘルスアライアンス日本ハブの共催による「プラネタリーヘルスアカデミー」の開催が決定し、受講生を募集を開始しました。
■募集締切:8月3日(日)23:59
■プログラム期間:8月27日(水)~11月5日(水)
人類の活動はこれまでになく急速に地球の自然システムに影響を及ぼしており、その結果として私たちの健康にも深刻な変化が生じています。これらの課題に対処するために、「プラネタリーヘルス」という概念が注目を集めています。プラネタリーヘルスは、環境変化が人間の健康に与える影響を理解し、持続可能な未来を築くための学際的なアプローチです。特に、気候変動、生物多様性の喪失、大気・水・土壌汚染、食料・水資源の不足など、地球規模で進行する環境の変化は、公衆衛生の基盤を脅かし、将来世代に多大な影響を及ぼすことが懸念されています。
2015年にハーバード大学にプラネタリーヘルスアライアンス(PHA: Planetary Health Alliance)の事務局が設立されました。PHA設立以来、大学、NGO、政府機関、研究機関などとの連携を通じて、多様なパートナーシップからなるグローバルなコンソーシアムに成長しています。2023年には、日本医療政策機構(HGPI: Health and Global Policy Institute)も参画し、本部の事務局がジョンズ・ホプキンス大学に移転しました。現在では、超学際的な議論が展開されるともに、社会運動としての側面も組み合わさりながら活動の幅を広げています。
こうした背景のもと、HGPIとプラネタリーヘルスアライアンス日本ハブは、健康と環境の関係性に関心を持つ人々を対象に、「プラネタリーヘルスアカデミー」を開講いたします。
本アカデミーでは、当機構の強みである医療政策や「健康」に軸足を置きつつ、プラネタリーヘルスの視点をもとに、異なる専門知識や価値観を結びつけることで、より実践的で持続可能な解決策を医療と環境の関係に関心を持つ多様な背景の方々と知識を深め、議論を深める場を提供します。そのために、少数精鋭の参加者とともに、ビデオカメラを使用し、Zoomのミーティング形式による双方向型のオンライン講義を提供します。受講者は所定の参加要件および成績基準を満たすことで、日本医療政策機構およびプラネタリーヘルスアライアンス日本ハブの連名による修了証を取得することができます。
■ 開催形式
- 形式:オンライン(Zoomミーティング)
- 言語:日本語
- 受講料:45,000円
- 定員:30名
■ アカデミー参加特典
- 厳選されたプラネタリーヘルス関連の参考資料の提供
- 各講義の詳細な内容サマリーの提供
- セッションの録画アーカイブへの1年間のアクセス権
- HGPIおよびプラネタリーヘルスアライアンス日本ハブからの修了証の発行(※)
- 今後のHGPIプラネタリーヘルス関連の取り組みや共同活動への参加機会
- 多様な分野の参加者との交流を通じた、専門的ネットワークの拡大と新たなつながりの構築
※修了証の取得には出席率とアカデミー終了後に送られるテストの正答率が共に70%である必要があります。
■ 講義スケジュール
日付(2025年) | テーマ | 講師(敬称略) | |
1 | 8月27日(水) | プラネタリーヘルスについて | 渡辺 知保(長崎大学 熱帯医学・グローバルヘルス研究科 教授) |
2 | 9月10日(水) | 気候変動と健康について | 橋爪 真弘(東京大学 大学院医学系研究科 国際保健政策学 教授) |
3 | 9月24日(水) | 環境要因と子どもへの健康影響 | アイツバマイ ゆふ(北海道大学 環境健康科学研究教育センター/WHO 研究協力センター 特任准教授) |
4 | 10月15日(水) | 持続可能な健康都市の展開のための国内外の取り組み | 中村 桂子(東京科学大学 名誉教授) |
5 | 10月22日(水) | 生物多様性と生態系サービスと人間の健康 | 曽我 昌史(東京大学大学院農学生命科学研究科 准教授) |
6 | 11月5日(水) | 医療の現場からのプラネタリーヘルスアプローチ | 横田 啓(⼀般社団法⼈ みどりのドクターズ) |
■ 各回の流れ(例)
- 事務連絡、イントロダクション(5分程度)
- 講義(60分程度)
- 質疑応答(20分程度)
- まとめ・諸連絡(5分程度)
■ 開講までの流れ
開講までの流れ | |
受講生募集〆切 | 2025年8月3日(日) |
受講料納入〆切 | 2025年8月18日(月)(所属先からの直接のお支払いなど、日程の調整が必要な場合はお申し出ください) |
第1回講義 | 2025年8月27日(水) |
開催日:
2025年08月27日 (水) 〜 2025年11月05日 (水)
時間:
18:30-20:00
募集期間:
〜 2025年08月03日 (日)
会場:
オンライン(Zoomミーティング)
詳細・お申込はこちら(外部サイトが開きます)
日本医療政策機構とは
2004年に設立された非営利、独立、超党派の民間の医療政策シンクタンク。市民主体の医療政策を実現すべく、中立的なシンクタンクとして、幅広いステークホルダーを結集し、社会に政策の選択肢を提供しています。特定の政党、団体の立場にとらわれず、独立性を堅持し、フェアで健やかな社会を実現するために、将来を見据えた幅広い観点から、新しいアイデアや価値観を提供しています。日本国内だけでなく、世界に向けても有効な医療政策の選択肢を提示し、地球規模の健康・医療課題を解決すべく、活動しています。
プラネタリーヘルスアライアンス日本ハブとは
プラネタリーヘルスは、2015年にロックフェラー財団とThe Lancetのプラネタリーヘルス委員会がその翌年Lancet 誌に発表した報告書『人新世における人間の健康の安全防護策』で提唱し、その概念が急速に普及しました。この委員会メンバーが中心となり、2016年にプラネタリーヘルスアライアンスが発足し(アメリカのJohns Hopkins大学が本部)、60カ国以上の400以上の大学、非政府組織、研究機関、政府機関から成るコンソーシアムとして、この多様な学際領域の急速な成長の中心的役割を担っています。そして、2023年5月にはプラネタリーヘルスアライアンス日本ハブ(長崎大学が事務局)が組織化され、欧米とはまた異なる自然と人間社会の境界をもつ日本やアジア地域での、プラネタリーヘルスへの枠組み提供について、議論を重ねています。様々な専門分野そして、学生からシニア世代まで幅広い年代層の方の参加を歓迎します。
主催
- 日本医療政策機構(HGPI)
- プラネタリーヘルスアライアンス日本ハブ
お問い合わせ先
特定非営利活動法人 日本医療政策機構
〒100-0004 東京都千代田区大手町1-9-2 大手町フィナンシャルシティ グランキューブ3階
Global Business Hub Tokyo
TEL:03-4243-7156
FAX:03-4243-7378