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投稿日:2023年07月11日投稿者:株式会社メディウィル

第9波に備える。かかりつけ医がいない若年層向け「東京都発熱外来病院検索サービス」の開発ストーリー

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株式会社メディウィル(以下、当社)は、「大切な人の健康を守るお手伝いする」ことを経営理念に掲げ、「患者を最適な医療につなげる」というパーパスにもとづいて医療情報サービスを提供しています。

当社は2022年7月、かかりつけ医がいない若年層向け「東京都発熱外来病院検索サービス」をリリースし、1年間にのべ50万人を超えるユーザーに約300万ページの閲覧数(PV)、15万回の病院への電話クリックにつなげるサービスとなりました。弊社独自のアンケート調査によると、利用者の6割が受診する病院が見つかったと回答しました。東京都のオープンデータ活用事例にも掲載いただきました。

本ストーリーでは、サービス開発の裏側を、当社開発メンバーの思いと共に振り返っていきます。

東京都の新型コロナウィルスの新規感染者の約6割が30代以下である一方、30代以下でかかりつけ医がいない割合は約6割

コロナ渦において、社会貢献できるソリューションを提供できないか思案していたところ、かかりつけ医がいない若年層が発熱外来を受診できる病院を探すのに苦労している話を聞きました。NHKがまとめた情報によると、2022年企画時点での東京都の新型コロナウィルスの新規感染者の約6割が30代以下となっていました。また、令和元年の内閣府の調査によると、30代以下の約6割が「かかりつけ医がいない」という事実があり、若年層を中心に広がる新型コロナウィルス感染拡大の中で、かかりつけ医がいない患者さん向けに、患者さんの現在地の近くで発熱外来がある医療機関をすぐに探せる病院検索サービスはニーズがあるのではないかと思い、開発に着手しました。

東京都から発熱外来の受診ができる医療機関リストは公開されていたものの、使いやすさと認知度に課題

新型コロナウイルス感染症の感染拡大の中で、東京都のホームページから発熱外来の受診ができる医療機関リストは公開されていました。ただ、発熱した患者さんがすぐに受診できる病院を探せる使いやすいサービスでは無かったことと、そもそもそのような医療機関リストがあることの認知度の低さに課題を感じました。そこで、実際に発熱した際にどのように医療機関を探していくのかを調査するために複数人にユーザー調査をしました。

ユーザー調査から見えてきたのは、「地域名+発熱外来」のキーワード検索

チームメンバーで相談した調査前の初期仮説では、発熱したときの病院探しは「場所」と「診療時間」がポイントになると考えていたのですが、実際に調査してみた分かったことは発熱時には距離が近い病院にすぐに電話するという行動をとることでした。細かい診療時間は気にせずにGoogleなどで「地域名+発熱外来」というキーワードで検索して、現在地(主に自宅)から近い病院に次々に電話をかけていくという流れだったなのです。

ユーザーが見やすい一覧のリスト表示、地図検索、使いやすい電話ボタン等のUI/UXにこだわったサービス設計

ユーザー調査をして見えてきた発熱時の行動に寄り添う形で、ストレス無く最短で受診できる医療機関にたどつけるようにUI/UXにこだわりました。具体的には、ユーザーが見やすい地域別の発熱外来の医療機関一覧、使いやすい地図検索機能や電話ボタンなどを実装しました。また、「地域名+発熱外来」というキーワード検索で探すことが多いことから、検索エンジン対策(SEO)を十分に施策することで、検索エンジンからのアクセスし易さを設計に盛り込みました。

1年間にのべ50万人を超えるユーザーに約300万ページの閲覧数(PV)、15万回の病院への電話クリックを達成。「地域名+発熱外来」は1位表示

リリースしてから徐々に検索エンジンで上位表示されるようになり、「東京都の市区町村名+発熱外来」というキーワードで多くの1位表示を達成しました。結果的に1年間を通してのべ50万人を超えるユーザーに約300万ページの閲覧数(PV)、15万回の病院への電話クリックを達成することができ、サイトに訪問したユーザーが受診できる医療機関を探すお手伝いができるようになりました。

【開発者コメント】

■ 株式会社メディウィル アーキテクト 松本大佑

発熱した際に医療機関を探すのは大変なのではという問題提起から始まったプロジェクトでした。かかりつけの医療機関がない場合に「地域名+発熱外来」で検索することが多いということがユーザー調査をした結果わかったのですが、それに対して実際の検索結果には自分の住んでいる地域に限定した医療機関の一覧が情報としてなく、その穴を埋めたいという気持ちで今回のサービスを設計しています。今回、東京都のオープンデータを活用させていただいておりこのデータがなければ実現できませんでした。データを日々収集、更新されている東京都の職員の方々に感謝しております。

■ 株式会社メディウィル UI/UXデザイナー 小田笑子

デザイン面で特に気を配ったのは、訪れる人が迷わず目的の情報にたどり着けるかということです。情報量の多いサイトなので、繰り返しの情報はできるだけフォーマット化し、直感的に情報に辿り着けるシンプルなデザインを心掛けました。また、シンプルなデザインの中でも、ラベルデザインで情報を可視化したり、現在地検索や検索ボックスなどの重要な項目は目立たせることで、情報にメリハリをつけ、わかりやすさと探しやすさを追求しました。

■ 株式会社メディウィル システムエンジニア 中村隼人

今回の開発では特に使いやすさ、わかりやすさを追求しました。UI(ユーザーインターフェース)についての打合せにエンジニアの私も参加し、ヘッダーに載せる情報の取捨選択について議論するなど、見やすいUIにこだわりました。システム面では、都度更新される東京都の発熱外来の医療機関一覧の最新の情報を取り込めるように、データベースは毎月更新できるようにしました。また、データベースで都道府県を識別するデータを保持しインデックスを付与することで、東京都の情報を素早く取得できるよう工夫をしました。

お問い合わせ先

【株式会社メディウィルについて】 メディウィルは、「すべてのパートナーの心身ともの健康と幸せを追求し、大切な人の健康を守るお手伝いをする」ことを経営理念に掲げ、医療情報サービスを提供しています。2006年の創業以来、医療機関、製薬企業、医療機器メーカー、生命保険会社、健保組合などの医療・ヘルスケア事業者が抱える疾患啓発、服薬支援、受診勧奨、重症化予防といった課題を解決するデジタルソリューションを提供してきました。今回のプロジェクトは、メディウィルのパーパスである「患者を最適な医療とつなぐ」ことを実現するために、新型コロナウィルスに悩む患者さんを発熱外来のある医療機関につなぐことをミッションに進めています。 【会社概要】 社名:株式会社メディウィル 本社所在地:東京都世田谷区三宿1-14-8-107 代表取締役:城間波留人 事業内容:製薬企業・医療機器メーカー・医療機関等のヘルスケア事業者向けデジタルソリューション事業 設立:2006年2月 HP:https://www.mediwill.co.jp/ 問い合わせ先電話番号:03-3248-1512 問い合わせ先メールアドレス:ad.ishamachi@mediwill.co.jp  担当者名:城間/松本
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