2026年8月6日(木)、Nakanoshima Qross 三井リンクラボ中之島 会議室にて「再生医療リーディングサイエンティストセッションVol.2」を開催しました。今回は、神戸大学の青井 貴之先生、クリングルファーマ株式会社の金城 一貴様をお招きし、再生医療および創薬分野における最新の研究・開発動向についてご講演いただきました。

講演①「iPS細胞由来γδT細胞を用いる癌免疫療法の開発」

青井 貴之氏(神戸大学 大学院医学系研究科 幹細胞医学分野)
青井先生からは、iPS細胞由来γδT細胞を活用した新たながん免疫療法の開発についてご紹介いただきました。
γδT細胞はさまざまながん細胞を攻撃できる特徴を持ちますが、安定した大量製造が課題となっています。講演では、iPS細胞技術を活用することで量的制約を克服し、「Off-the-Shelf(既製品型)」の細胞治療実現を目指す研究成果が紹介されました。さらに、患者由来大腸がんオルガノイドを用いた評価や、臨床応用に向けた製造技術の進展についても説明がありました。
講演②「再生医療シーズとしての、HGFの可能性」

金城 一貴氏(クリングルファーマ株式会社 経営戦略室長)
金城氏からは、HGF(肝細胞増殖因子)を活用した難治性疾患治療薬の研究開発についてご紹介いただきました。HGFは細胞保護や組織修復など多様な生理活性を有するタンパク質であり、同社では脊髄損傷急性期、声帯瘢痕、ALS(筋萎縮性側索硬化症)などを対象とした臨床開発を進めています。
講演では、脊髄損傷急性期での神経保護と、慢性期でのiPS細胞由来神経幹/前駆細胞併用による神経機能の回復(非臨床)や、線維化疾患への応用展開について紹介され、組織の再生・修復を促す創薬シーズとしてのHGFの将来性が示されました。
質疑応答・ネットワーキング
講演後には活発な質疑応答が行われたほか、名刺交換会では参加者同士の交流が活発に行われました。
アカデミアによる先端研究と企業による実用化への取り組みの両面から、再生医療の社会実装に向けた最新動向を共有する機会となりました。

イベント後のアンケートでは「両講演者のお話が興味深く、新しい情報で刺激を受けました。」「名刺交換会も企画いただきありがとうございました。」等のお声をお寄せいただきました。
LINK-Jでは今後も、関東だけでなく関西のライフサイエンス分野の研究者、企業、関係者が交流し、新たな連携やイノベーション創出につながる機会を提供してまいります。


