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イベントレポート

H³ 第18回:臨床エビデンス・医療技術評価入門<イベントレポート>

「臨床エビデンス・医療技術評価入門」をテーマに第18回目のHealthcare Hackathon Hubを2018/11/15(木)に開催いたしました。

「エビデンス」というキーワードはよく使われますが、業界によって意味する内容が違い、コミュニケーションの齟齬が生まれがちです。医療者に「それエビデンスあるの?」と言われると何も言えずに萎縮してしまったり、医療者に「医学的エビデンスあるんです!」と言われるとよくわからないけど根拠ちゃんとしてそうだなと思ってしまったり、というのは珍しいことではありません。今回の企画は、「根拠に基づいた医療 (Evidence-based medicine, EBM)」のキホンのキをおさえ、非医療者でも医学的エビデンスを確認する質問ができるようになるところを目標に開催しました。

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前半はヘルスケアハッカソン代表の古川由己がテーマ提供をしました。「EBMの目的は、目の前の患者さん個人個人の価値観・希望を実現すること。誤解も多いが、決して患者さんの主観から独立して『科学的』であることを目指すことではない」という説明には、参加者からも誤解していた、そういうことだったのかという頷きが見られました。


一見良さそうなことでも、実際にきちんと検証すると意義がないどころか、中には有害なものさえありうるので、きちんとした検証が必要だという話には驚きの声が聞かれました。総寿命やQOL以外のかわりの指標(血圧、血糖値、不整脈など)の改善は一見良いことのように見えるが、総寿命やQOLが本当に改善されるかの検証が必要だということが、CAST studyや近年承認された抗がん剤の臨床試験を例に示されました。普及している医療が必ずしもきちんとしたエビデンスに基いているとは限らないというのは多くの参加者にとって驚きだったようです。


介入については、一番エビデンスレベルが高いとされるランダム化比較試験がなぜエビデンスレベルが高いとされるのかを、IT業界のA/Bテストや小学理科の対照実験を例にしながら説明がありました。患者さんを介入群と対照群にランダムに振り分けると聞くと拒否反応を示しがちですが、介入の有無以外の条件がどれだけ揃える必要があるということを考えると理解しやすいかと思います。また、ランダム化比較試験であれば十分かというとそういうわけでもないということも示されました。


前半のEBMの話を踏まえ、後半は淺野正太郎から実際にどのように臨床試験を準備していくかの簡単な説明を、アメリカにおける最新の流れも踏まえて、保険収載されたアプリを実例に説明しました。デジタルヘルスも徐々にエビデンスが蓄積されてきていて、うまくいきそうな分野、難しそうな分野が徐々に見えてきたというのが昨年からの大きな違いでした。最近立ち上げた、保険収載を目指す糖尿病の治療アプリに関する話も非常に興味深いものでした。
前半資料(予告なく公開を終了する場合がございます)

~ヘルスケアの革新に志ある人むけ! 入門講座&コミュニティの第18回~

非医療者でも医療のエビデンスが確認できるようになるところを目標にした、事例や演習も交えたワークショップです

■協賛:一般社団法人 LINK-J
■日時:11/15(木)
■場所:日本橋ライフサイエンスビル 201会議室(東京都中央区日本橋本町2-3-11)
■定員:50名
■講師:古川 由己

・ヘルスケアハッカソン Founder、Healthcare Hackathon Hub Co-Founder
・医療×広義のデザインに関心があり、ワークショップや北米視察などを実施。医療が病院完結型から地域完結型に移行するために、医療専門家と他分野の専門家の協働が必要なのにその文化がないことに問題意識を持ち、Healthcare Hackathonを企画。
・東京大学工学部卒、名古屋市立大学医学部

■講師:淺野 正太郎
・日本医療機器開発機構 事業開発ディレクター
・Healthcare Hackathon Hub Co-Founder
・新卒でリクルートへ入社。国内の営業/企画職を経て、2012年より海外投資部門での投資業務に従事。CVCのUS拠点立上げ、Noom・ClassPass・eWeLL・メドケアといったデジタルヘルスベンチャー投資を担当。
・一橋大学法学部卒業

(カバーするキーワード例)
- 根拠に基づく医療(Evidence-Based Medicine, EBM)
- 診療ガイドライン(Clinical Practice Guideline)
- 医療技術評価(Health Technology Assessment, HTA)
- エビデンスレベル(Evidence Level)
- 査読ジャーナル(Peer-reviewed Journal)
- インパクト・ファクター(Impact Factor)
- ランダム化比較試験(Randomized Controlled Trial, RCT)
- 感度(Sensitivity)
- 特異度(Specificity)
- ROC曲線(ROC curve)
- 陽性的中率(Positive predictive value)
- 陰性的中率(Negative predictive value)
- 尤度比(Likelihood ratio)
- カットオフ値(Cut-off thresholds, indices or scales)
- 死亡率(Mortality)
- 生存期間(Life Years, LY)
- 質調整生存年(Quality Adjusted Life years, QALY)
- 費用対効果分析(Cost-benefit analysis)
- ポジティブリスト(Positive List)
- リスクシェアリング(Risk Sharing)
- フォームラリー(Pharmacy Formulary)

Q. 誰でも参加していいの...?
A. はい!ヘルスケア領域にてご自身が解決したい課題があれば誰でもご参加可能です。
第一回には、医師、医事、看護師、医学生、エンジニア、弁護士、投資家、ベンチャー起業家、大手企業の事業開発担当など多様なバックグラウンドをもつ参加者が集いました。
また、互いに教え・学び合う全員参加型のコミュニティとなります。
この場を活用いただき、積極的に他参加者と関わって新しい価値を生み出して下さい!

Q. 参加費はかかるの...?
はい!主催者チームが手弁当で運営しているコミュニティのため、会場費・講師料・その他雑費相当額として、お一人当たり3,000円/回をお願いしています。

Q. どのくらいの頻度で開催するの...?
関係者・会場のスケジュール次第ですが、月1回を原則として開催予定です。

Q. どうしても都合がつかない日程があるんだけど...? / 地方在住なんだけど...?
当日資料はSlideshareにて全て公開予定ですので、随時フォローアップ下さい。

Q. ヘルスケアハッカソンハブとは?
他領域の専門家と気軽に話せる・学び合う場として以下の提供を目指しています!
 ・今さら聞きにくい初級者編の情報(医療システムの基礎、Web技術、etc.)
 ・専門家が紹介する効率よい勉強法
 ・気軽に聞ける各業界の知り合い
 ・エビデンス(臨床での実証)の踏まえ方

■企画趣意書: "Healthcare Hackathon Hub"

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