Menu

イベントレポート

H³ 第四回:価値に基づく医療費支払"入門講座<イベントレポート>

「"価値に基づく医療費支払"入門講座」をテーマに第四回目のHealthcare Hackathon Hubを8/20(日)に開催いたしました。

4-4.PNG

本企画の目的は、主に非医療者に、日本の医療費(診療報酬/介護報酬)や新しいシステムである価値に基づく医療費支払いについて基礎的な知識をつけて頂くことです。当日は28名の参加があり、当初の事務局の想定以上に医療者の方のご参加が多い回となりました。

前半・後半ともに本イベントの主催メンバーでもある木村氏によってプレゼンテーションがされました。木村氏はKPMGヘルスケア社にて各国の医療支払い制度や医療経済に詳しく、他分野との比較の中で医療にまつわる経済学の特殊性が解説されました。医療政策の全体のトレンドとして「包括払い制度」、インターネットビジネス的な概念ではSubscription Modelに以降しているという説明にはインターネット業界出身の方を中心に「わかりやすい」という反応が出るなど非医療者にとって理解の深まるプレゼンテーションとなりました。

また各ステークホルダーの視点から疑似的に考えるワークショップを行いました。例えば、「とある医療機関の経営チームとして、一部症例の診療報酬が来年から出来高払から包括払へ変更になるとした場合、病院経営にとって合理的なアクションはどのようなものか?」というお題に対してグループごとにディスカッションが白熱しました。

また後半では、米国でオバマケアの主要な施策の一つとして導入が始まったAccountable Care Organization (以下、ACO)について参加者からの質問が相次ぎ、米国で試されている新システムへの関心度の高さが伺えました。

参加者の感想

【大手企業 新規事業開発担当】
ヘルスケア/医療分野での新規事業を検討する中で、難しさを実感しています。今回、木村さんの講演の中で印象的であったのは、「医療に関わるプレイヤー間の情報の非対称性から市場原理が働かず、経済学では『市場の失敗』の典型例として挙げられる」というお話で、その前提理解なくしてビジネス設計を行っても先がないことを改めて認識しました。

【救急医 6年目】
医療費をめぐる「患者」「医療機関」「保険者」の利害関係の整理について理解が深まる場となりました。ACOについてよく知らなかったのですが三方良しの可能性のある興味深い取り組みだと思いますし日本でも実現できないか自分なりに考えたいと思いました。

4-3.jpg

~ヘルスケアの革新に志ある人むけ! 入門講座&コミュニティの第4回~

■協賛:一般社団法人 LINK-J
■日時:8/20(日)14:00-17:00 ※13:30開場
■場所:日本橋ライフサイエンスビル 201会議室(東京都中央区日本橋本町2-3-11)
■定員:50名

■講師:木村亮介氏
・Lifetime Ventures 代表 兼 インキュベイトファンド アソシエイト
・2010年プライスウォーターハウスクーパースにて公共事業の政策立案・事業形成に係るアドバイザリー業務を経験後、KPMGヘルスケアジャパンにてヘルスケア領域の新規事業・M&A・事業再生・不動産投資に係るアドバイザリー業務に従事。
・2015年インキュベイトファンドに参画し、投資先企業のバリューアップ業務等を担当。
・一橋大学 商学部経営学科卒

■当日プログラム(予定):
14:00-14:10 アイスブレイク ※当日はグループわけ(4-6名ずつ)にて着席頂きます
14:10-15:30 木村亮介氏:医療費(診療報酬/介護報酬)超入門
15:30-15:40 休憩
15:40-17:00 木村亮介氏:医療の「価値(アウトカム)」超入門
17:00 閉会 ※アンケート実施、次回告知など

※当日は参加者全員でのグループワークを実施します
※有志で、懇親会@飲食店も企画します

(カバーするキーワード例)

価値に基づく医療、質に応じた支払い、出来高払い、包括払い、人頭払い、集団健康管理、ストラクチャ―指標、プロセス指標、アウトカム指標、在院日数、再入院率、ACSCs、要介護度、ADL

Q. 誰でも参加していいの...?

A. はい!ヘルスケア領域にてご自身が解決したい課題があれば誰でもご参加可能です。

第一回には、医師、医事、看護師、医学生、エンジニア、弁護士、投資家、ベンチャー起業家、大手企業の事業開発担当など多様なバックグラウンドをもつ参加者が集いました。
また、互いに教え・学び合う全員参加型のコミュニティとなります。
この場を活用いただき、積極的に他参加者と関わって新しい価値を生み出して下さい!

Q. 参加費はかかるの...?

はい!主催者チームが手弁当で運営しているコミュニティのため、会場費・講師料・その他雑費相当額として、お一人当たり3,000円/回をお願いしています。

Q. どのくらいの頻度で開催するの...?

関係者・会場のスケジュール次第ですが、月1回を原則として開催予定です。

Q. どうしても都合がつかない日程があるんだけど...? / 地方在住なんだけど...?

当日資料はSlideshareにて全て公開予定ですので、随時フォローアップ下さい。

Q. ヘルスケアハッカソンハブとは?

他領域の専門家と気軽に話せる・学び合う場として以下の提供を目指しています!
 ・今さら聞きにくい初級者編の情報(医療システムの基礎、Web技術、etc.)
 ・専門家が紹介する効率よい勉強法
 ・気軽に聞ける各業界の知り合い
 ・エビデンス(臨床での実証)の踏まえ方

■企画趣意書: "Healthcare Hackathon Hub"
■第一回目開催資料:第一回イントロダクション
■第二回目開催資料:地域包括ケアシステム
■第三回資料:準備中です。

pagetop