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イベントレポート

「政策キーパーソンと語ろう! ~vol.5 文部科学省 研究振興局 武田ライフサイエンス課長との60分間~」を開催(3/30)

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2022年3月30日(水)、LINK-Jは「政策キーパーソンと語ろう!」シリーズの第5回目をオンラインにて開催しました。文部科学省研究振興局のライフサイエンス課長を務める武田憲昌氏から、文科省における科学技術・イノベーション政策やその背景にある課題認識、将来ビジョンについてお伺いしました。

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「文部科学省におけるライフサイエンス分野での最近のトピック」と題し、文科省の取り組みとして下記の3点に関してご紹介頂きました。

1. 国産ワクチン実現に向けた研究拠点の形成
2. 節目の年を迎える再生医療の今後
3. 新しい流れ:バイオものづくり

武田氏は、「この発表で民間企業をはじめ、多くの方に文科省の取り組みについて関心を持っていただければ」と強調されました。

上記1.については、20216月にワクチン開発・生産体制強化戦略として挙げられた9項目のうち、研究開発、薬事規制、産業支援、国際・情報収集の4つがあることを説明。文科省では「世界トップレベルの研究開発拠点形成」を目指し、5年間の予算でフラッグシップ拠点と、シナジー拠点を構築することを示されました。武田氏は、「アカデミアだけでなく臨床現場や企業とダイレクトにつながる連携体制を構築し、総合力のある大学を拠点にしていきたい。民間企業への協力をお願いしたい」と述べられました。
上記2.の再生医療については、患者さん向けの治療法の開発や創薬など実用化開発を進めていくため、健康・医療戦略(第2期)の推進体制や、政府による幹細胞・再生医療研究に対する支援の全体概要、再生医療実現拠点ネットワークプログラムについて説明されました。再生医療研究は、山中先生の研究がノーベル賞受賞から10年目となる令和4年で節目を迎えるため、令和5年以降どうするのか、大きな課題になっていること、今後の方向性として、再生医療だけでなく、細胞や遺伝子治療との融合、薬学、工学などの異分野との融合、民間企業を入れた幅広い研究体制の構築など患者さんに届く再生医療研究としていきたいとしました。
政府の「新しい資本主義実現会議」として、38日の第4回会合の際、科学技術の4つの分野(1)量子技術、(2)AI、(3)再生・細胞医療・遺伝子治療、(4)シンセティックバイオロジー(バイオものづくり)が取り上げられました。そのうちの(4)については、文科省では関心の高い話題となっており、経済成長と地球温暖化などの社会課題の解決の二兎を追える研究分野として推進します。

パネルディスカッションでは、本荘修二 氏(厚生労働省医療系ベンチャー振興推進会議座長)とLINK-Jの曽山が加わり、視聴者からの質問を交えながら、武田氏と質疑応答を行いました。特に文科省としてのベンチャー支援や、大学での知財特許に関する体制、どのように良い人材をバイオ分野に引き込むか、その魅力をどう出していくのか。アカデミアからのイノベーション創出に向けた民間企業や異分野とのコラボレーションへの課題認識がなされました。

当日は248人の方にご参加、ご視聴頂き、誠にありがとうございました。引き続き、政策キーパーソンシリーズへのご参加をお待ちしております。

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