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「細胞デザイン拠点」が作る新しい細胞価値の創成からライフサイエンス研究の潮流変革まで

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第9回 LINK-Jオンライン・ネットワーキング・トーク

細胞は、創薬・細胞医薬や物質生産の「モノ」として、急速にその需要と品質管理の必要性が増加しています。しかし、実際は、細胞ユーザーが利用目的に応じて個別に管理し最適化し利用しているのが現状です。一方で、細胞は遺伝子・タンパク質・代謝産物などの多階層の「モノ」情報と、生体の機能維持や攪乱・疾患などの「コト」情報を結びつける、生命の最小単位の「場」を提供する試験管でもあります。このような、孤立した知識や利用環境にある細胞ユーザーの現状を改善し、細胞をライフサイエンスで発生する多様な課題の効率的で汎用的な解決戦略の「場」として利用するためには、細胞という「場(=状態)」を設計し、編集し、評価するプロセスの高速循環の達成とその最適化を実証する(仮想と現実の)実験・検証プラットフォームが必要不可欠です。細胞デザイン拠点は、「細胞」を利用するあらゆる学問・産業界に、細胞を理解し利用する確かな「知識と技術」そしてそれを扱う「人材」を養成・提供し、細胞の新しい「価値」を創出する研究・開発・教育に関する実験拠点です。 
拠点では、細胞画像から得られる様々な「カタチ」情報を新しいパラメーターとして、新規の細胞機能・薬剤の主作用や副作用を同定する世界初の細胞機能「設計・評価」システム「マルチスケール解析法」、細胞質交換を通し細胞内環境を同調変換させる画期的な細胞「編集」技術「リシール細胞法」を中心に、最先端の光遺伝学と超解像プローブ技術、オルガノイド構築と解析技術、AI創薬技術、マテリアルサイエンス、数輪・統計学や情報科学技術との領域横断的で、アカデミアの利点(人材の多様性・柔軟性とその連携)を活かした「ハブ」を目指しています。


日時

2021年2月26日(金)17:30-20:00

会場

オンライン(ZOOMウエビナー)


参加申込(要事前登録)

(外部サイトが開きます)

参加方法

本イベントにはZoomウェビナーを使用します。ウェビナーにて参加の方は、セッション中の質疑応答やアンケートにご参加いただけます。事前にpeatixにて参加登録をお済ませください。
・参加申込後の視聴ページに視聴用リンク・パスワードを掲載しておりますので、ご確認いただき、視聴時間になりましたら「チケット表示」→「イベントに参加」ボタンよりお入りください。(専用URLとなりますので、他者との共有はお控えください)
ウェビナーの操作方法等はご自身で事前にご確認をお願いいたします。

プログラム

時間 内容
17:30

オープニング

17:30-17:50

『細胞デザイン拠点』が目指すものとそれを支える細胞『設計・編集・評価』技術
村田 昌之 氏(東京大学大学院総合文化研究科 教授)

新しい機能賦活化細胞の作成や細胞を利用する様々な研究開発にとって、細胞自身やそれを使った解析系の「設計→編集→評価」プロセスの高速循環システムとその最適化を達成するための実験拠点の必要性を述べるとともに、細胞を試験管にすることで、その拠点の成果は、「モノ」情報と「コト」情報を繋ぐ必要性が増してきたライフィサイエンス研究にとっても、汎用的な「仮想実験の場」を提供することを提唱する。発表では我々が開発した細胞「設計・評価」の基盤技術となる「マルチスケール解析法」と、細胞のドラマタイプを「編集」する「リシール細胞法」も紹介する。

17:50-18:10

細胞をデザインする光操作技術
佐藤 守俊 氏(東京大学大学院総合文化研究科 教授)

医薬品として用いられる分子(化合物,ペプチド,抗体,酵素など)やウィルス、細胞は、いったん生体の中に入ってしまうと、その働きを生体の外からコントロールするのが極めて困難です。このことが、薬効が高く副作用が低い優れた医薬品を開発する上でのハードルとなっています。私たちは、乗用車に取り付けられたアクセルやブレーキのように、生体の中に入った遺伝子や医薬品の働きを光で自由自在に操作するための、一般性・汎用性の高い基盤技術を開発しています。これにより、生命現象の理解を目指す基礎研究への貢献や、光照射による革新的な医療技術の実現を目指しています。

18:10-18:30

細胞をデザインするオルガノイド作成とその解析技術
武部 貴則 氏(東京医科歯科大学 統合研究機構 教授、横浜市立大学 特別教授 / コミュニケーション・デザイン・センター センター長、シンシナティ小児病院 オルガノイドセンター 副センター長)

多能性幹細胞(ES, iPS細胞)や、生検サンプルを活用したプライマリ細胞などを活用し、ヒト器官に類似した組織体を生み出すオルガノイド(Organoid)研究が隆盛を極めている。 本講演では、消化器、特に、肝胆膵システムを対象としたオルガノイド研究を事例に、多能性幹細胞から血管系、間質系、免疫系、ひいては、周辺臓器との連結が付加された複雑化したヒト器官の人為デザイン技術を概説するとともに、それらを活用することで、医薬品開発や再生医療応用など臨床医学への実質的還元を目指す新潮流、オルガノイド医学(Organoid Medicine)研究の最前線について議論したい。

18:30-18:40

休憩

18:40-19:00

細胞をデザインすることの重要性:T細胞免疫療法を例にして
吉村 昭彦 氏(慶應義塾大学医学部 教授)

人工的に造られたデザイナー細胞が最も早く実用化されたのは血液腫瘍を標的としたCAR-T細胞であろう。これは腫瘍を認識する抗体遺伝子と細胞内にシグナルを伝える遺伝子部分を融合させてT細胞に導入して「改変T細胞」を作成するものである。現在では導入する遺伝子に様々な工夫がなされている。しかし様々な問題点も浮上しており、その克服法も含めてCAR-Tを中心にT細胞免疫療法について紹介する。

19:00-19:25 パネルディスカッション、質疑応答

登壇者
パネリスト
・佐藤 守俊 氏(東京大学大学院総合文化研究科 教授)
・武部 貴則 氏(東京医科歯科大学 統合研究機構 教授、横浜市立大学 特別教授 / コミュニケーション・デザイン・センター センター長、シンシナティ小児病院 オルガノイドセンター 副センター長)
・吉村 昭彦 氏(慶應義塾大学医学部 教授)
・加納 ふみ 氏(東京工業大学 科学技術創成研究院 細胞制御工学研究センター 准教授)

モデレーター 
・村田 昌之 氏(東京大学大学院総合文化研究科 教授)
19:25-19:30

クロージング

19:30-20:00

ネットワーキング・タイム

※内容が変更になる場合がございますがご了承ください。

参加費

無料(要事前登録)

登壇者

登壇者プロフィール
murata.jpg 村田 昌之 東京大学大学院総合文化研究科 教授
京都大学・大学院理学研究科で理学博士取得後、1989年より京都大学理学部・生物物理学教室・助手。その間、ドイツ・ヨーロッパ分子生物学研究所(EMBL)および米国・カリフォルニア大学・バークレイ校にて客員研究員。1996年岡崎国立共同研究機構・生理学研究所・准教授(セミインタクト細胞技術とイメージング技術をカップルさせた一細胞生化学研究)。2003年より、東京大学・大学院総合文化研究科・生命環科学系・教授に着任し、現在に至る。この間、東大・(株)ニコンによる社会連携講座「次世代イメージング画像解析学講座」を主宰し、そこで開発された「マルチスケール解析技術」とセミインタクト細胞技術を進化させた「リシール細胞技術」(細胞編集技術)を基盤技術とし、「細胞」を利用するあらゆる学問領域・産業界に,細胞を理解し利用する「知識と技術」そして「人材」を提供することで、細胞の新しい「価値」を創出する研究。開発・教育拠点「細胞デザイン拠点」創成を目指している。
sato.jpg 佐藤 守俊 東京大学大学院総合文化研究科 教授
1996年東京大学理学部化学科卒業。2000年東京大学大学院理学系研究科化学専攻中退。博士(理学)。東京大学大学院理学系研究科助手、講師を経て、2007年に東京大学大学院総合文化研究科で准教授として独立、2017年より同教授。研究分野は生命現象の光操作技術の開発。細胞の中の分子の世界を光を使って意のままに操作できるようにすることが目標です。
武部貴則.jpg 武部 貴則 東京医科歯科大学 統合研究機構 教授、横浜市立大学 特別教授 / コミュニケーション・デザイン・センター センター長、シンシナティ小児病院 オルガノイドセンター 副センター長
1986年神奈川県横浜市生まれ。2011年横浜市立大学医学部医学科卒業。同年より横浜市立大学臓器再生医学助手、2013年横浜市立大学臓器再生医学准教授、2014年スタンフォード大学 幹細胞生物学研究所 客員准教授、科学技術振興機構 さきがけ領域研究者などを経て、2018年2月より東京医科歯科大学 統合研究機構 教授。横浜市立大学 特別教授/コミュニケーション・デザイン・センター センター長、シンシナティ小児病院消化器部門・発生生物学部門 准教授/オルガノイドセンター 副センター長、Takeda-CiRA Jointプログラム研究責任者を兼務。2014年 ベルツ賞、2016年文部科学大臣表彰若手科学者賞、2018年日本学術振興会賞、2019年日本学士院学術奨励賞、日本医学会総会最優秀奨励賞を受賞。専門は再生医学、コミュニケーション・デザイン学。
yoshimura.jpg 吉村 昭彦  慶應義塾大学医学部 教授
1958年佐賀県生まれ。1985年京都大学理学研究科博士課程 修了、理学博士。 大分大学助手、鹿児島大学助教授を経て1995 年 より久留 米大学分子生命科学研究所・教授。2001年より九州大学生体防御医学研究所 ・教授。2008年4月より慶應大学医学部・教授。平成 13年度日本免疫学会賞、平 成19年度持田科学賞、日本生化学会柿内三郎賞。令和2年度上原賞。研究テーマはサイトカインとそのシグナル伝達を中心とした疾患の分子レベルでの解明と抗腫瘍免疫療法の開発。
加納.jpg 加納 ふみ 東京工業大学 科学技術創成研究院 細胞制御工学研究センター 准教授
京都大学・大学院理学研究科で理学博士取得後、日本学術振興会特別研究員(PD)を経て、東京大学・大学院総合文化研究科・広域科学専攻・生命環境科学系・助教に着任。この間、JSTさきがけ研究員兼任(「生命現象と計測」領域と「細胞機能の構成的な理解と制御」領域)。2016年より現職(東京工業大学・科学技術創成研究院・細胞制御工学研究センター・准教授)。専門分野は分子細胞生物学。細胞膜の可逆的透過による細胞内分子導入法セミインタクト細胞リシール法を開発し、オルガネラ形態制御やオルガネラ間小胞輸送の分子メカニズム解析や、細胞質交換による疾患モデル細胞構築・病態関連因子の解析を実施してきた。近年は東大・村田昌之教授と株式会社ニコンとともに、細胞染色画像から得られるビッグデータを用いた新規共変動ネットワーク作成解析技術・マルチスケール解析の開発にも従事する。

主催

主催:一般社団法人ライフサイエンス・イノベーション・ネットワーク・ジャパン(LINK-J

お問い合わせ先

LINK-J
E-mail:contact@link-j.org

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