65歳以上の高齢者の割合が総人口の28%を超えている ― そのような超高齢社会への対応は喫緊かつ重要な社会問題です。これまでは、人間の生涯は「成長から衰退へ」という単純な枠組みで捉えられてきましたが、人生100年時代の到来とともに、従来のような固定的な生涯観だけで人間の生涯を理解することは難しくなってきています。
我が国の未来に貢献すべく始められた学際的研究プロジェクト「生涯学の創出:超高齢社会における発達・加齢観の刷新」では、従来の生涯観を刷新し、人間の生涯における変化を、社会との相互作用の中で多様な成長と変容を繰り返す生涯発達のプロセスとしてとらえ直すことを目的とした、新しい学際的研究領域である「生涯学」を創出し、2020年度から研究を展開しています。
今回のシンポジウムでは、高次脳機能障害(記憶・注意・感情などの「高次な」脳機能に障害を有すること)の研究で著名な鈴木匡子東北大学教授をお迎えし、プロジェクトから心理学、社会学、文化人類学を専門とする研究者が登壇し、一般の方々にもわかりやすく、多様な視点から人間の「新しい生涯観」の構築に向けた議論を展開します。
今後の超高齢社会において、我々一人一人がどうすべきかのヒントを得る貴重な機会ですので、是非ご参加ください。
日時: 2022年11月5日(土)14:00~15:30
(外部サイトが開きます)
申込締切:2022年11月2日(水)17:00
プログラム
時間 | 内容 |
14:00-14:05 | 挨拶 月浦 崇 「生涯学」領域代表 京都大学大学院 人間・環境学研究科 教授(認知神経科学) |
14:05-14:50 | 特別講演 「ヒトの脳のはたらきは加齢や脳損傷でどう変化するのか」 鈴木 匡子 東北大学大学院 医学系研究科 高次機能障害学 教授(神経内科学、神経心理学) |
14:50-15:10 | 特別講演を受けて 倉田 誠 東京医科大学 医学部医学科 准教授(医療人類学) 柴田 悠 京都大学大学院 人間・環境学研究科 准教授(社会学) 朴 白順 京都大学大学院 人間・環境学研究科 特定助教(神経心理学) |
15:10-15:30 | ディスカッション/質疑応答 |
参加費
無料
定員
本会場:90名(先着順)/オンライン(Zoomウェビナー)200名