LINK-Jは今年も「BIO International」に参加いたしました(2019年6月3日~6日)。BIO Internationalはバイオ分野(ライフサイエンス関連)において、世界最大のビジネスマッチングイベントです。
本コンベンションを主催するBIO(Biotechnology Innovation Organization)は、全米および他の30カ国以上の国々で、バイオテクノロジー企業、学術機関、州のバイオテクノロジーセンター、および関連組織を代表する世界最大の業界団体です。
その会員企業は、スタートアップからFortune 誌選出の500位以内の多国籍企業まで、多岐にわたります。BIOは、様々なパートナリングイベントを開催しています。
今年2019年のBIO Internationalは、米国ペンシルベニア州フィラデルフィア市中心部のペンシルベニアコンベンションセンターで開催され、全米の49の州と地域、世界の65の国と地域から、17,000人以上(昨年比24%増)、8,400を超える企業、315を超えるアカデミア組織と、多くのバイオ関連関係者が集う会となりました。
各国パビリオンでは様々な催しが開催されていました。LINK-Jはフランスパビリオンの朝食会に出席し、多くの関係者とのネットワーキングを行いました。BIO Internationalはダイバーシティに富む人々が一堂に会することが魅力のコンベンションです。さらにこのコンベンションを魅力的にしているのは、各国・地域や企業ビジネスマッチングのためのOne-on-One Partneringです。
今年は4,102企業・組織の7,796人が、48,500を超えるOne-on-One Partnering Meetingを行いました。
2月開催のBIOCOM Global Partnering Conference でも使用した「BIO One-on-One Partnering」アプリで面談相手や場所を確認しながら会場に向かいます。面談ブースは1階会場に600ほどあり、2階の各国パビリオンや企業ブースに指定される場合もあります。みな、面談が終わると次の場所まで急ぎ足でかけつけます。
LINK-Jも30近い企業や団体と面談を行い、さらにグローバルなネットワークを構築することができました。
BIO Internationalが開催されたペンシルバニア州フィラデルフィア市は、アメリカ独立宣言が行われた独立記念館(Independence hall)や自由の鐘(Liberty Bell)がある歴史的な街であるとともに、ペンシルベニア大学、ドレクセル大学、テンプル大学、トーマス・ジェファーソン大学など多くの大学を抱える学術都市です。
「University City」は、コンベンションセンターの位置する市中心部「Center City」から少し西に位置する地域で、大学が密集しています。
その中心地には複数の組織によってつくられた無料のコミュニケーションスペースであるInnovation Plazaがあります。その一角にあるポケットパークには、Innovators Walk of Fameがあり、素晴らしいイノベーター達を讃えています。
Innovation Plazaの向かいにはScience Center University Cityがあります。
Science Center は今から56年前の1963年に、非営利事業として設立された、最も古く最大のリサーチパークで、技術の商業化、事業の成長、市民の参画を通じて、イノベーションを進めています。
LINK-Jは今回のフィラデルフィア市訪問にあわせ、Venture CaféのバイスプレジデントであるTracy Bralaさんのご厚意により、この素晴らしい複合施設を見学することができました。
Science Center University Cityでは、いくつもの組織が提携してイノベーションを支えています。
まず建物は、アントレプレナーの本拠地として有名なCambridge Innovation Center (CIC) のPhiladelphia拠点です。
共有スペースは明るい装飾がなされており、卓球台やゲームも設置され、家族で過ごすこともできます。また、館内にはいたるところに美術品が飾られています。入居者用にキッチンが備えられており、外出しなくても食事をとることが可能です。
スタートアップのためのウェットシェアラボの提供は、Bio labsが行っています。
また、地域交流の一環として、子供たちの教育のために、体験施設や器具を提供し、企業がメンターとして指導する環境を作っています。
さらに、CICが設立した世界規模のネットワーキング組織、Venture Caféが毎週木曜日にイベントを開催するというユニークな取り組みも行なわれています。毎週違うテーマで講演を行い、入場・出場自由、また同時並行で、ドリンク提供のネットワーキングとして様々な人が出会う場を提供しています。
このコミュニティ構築によって、人と人との化学反応を起こし、イノベーションのエコシステムにつなげようとしています。
BIO International最終日にあたった日のVenture Caféでは、JETRO主催の "JAPAN NIGHT" の講演が開催され、日本の組織やクラスター、企業がプレゼンテーションを行い、講演後にVenture Caféのネットワーキングに参加しました。
来年のBIO International はSan Diegoで開催されます!