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2018年度 SCOOPプロジェクト中間報告

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SCOOPプロジェクト5チームの活動状況を報告いたします。

TEAM AMR
旭川市における学際連携によるフレイル対策チーム
全国大規模データを用いたジェネリック医薬品の使用促進因子の探求 - 多変量回帰分析 -
Choosing Wisely 医学生×薬学生×一般市民で考える "賢い医療の選択"
教育×医療

TEAM AMR

項目 内容
チーム概要     私達はASEANの薬剤耐性菌の課題を解決するを目的に活動するTEAM AMRです! 大阪大学、京都大学、計7名のメンバーがビジネス班、アカデミア班に別れて活動しています。
2018年12月までの取組     2018年5月 バンコク・ナコーンナーヨックにて 薬局で簡単に抗生物質が処方される問題の現地調査
2018年7月 タイの市民向け下痢診断アプリの現地試行調査
2018年 8月 チェンマイにて、タイにおけるAMR研究、および啓発活動のヒアリング
2018年 11月 日本感染症学会にてポスター発表
振り返り     啓発活動は一部 (Antibiotics SmartUse など )成果が出ている 。病院での調査は私立病院をカバーできておらず不完全 。薬剤に関する法制度は今後改善の余地があるとのこと。
市民のうち下痢になる所得層とLINEを使用する所得層が異なると判明。タイ市民向け下痢診断アプリを日本人旅行者向けに変更した。
今後は、日本におけるESBL産生菌の問題に着目し、日本人旅行者のタイ市中におけるESBL産生菌感染リスクを"見える化"するため現地調査を行う。
今後の計画    ~2019年3月 タイでのリサーチ 

旭川市における学際連携によるフレイル対策チーム

項目 内容
チーム概要     "フレイル"とは、介護予防になる一歩手前の状態を身体的・認知的・社会的など多面的に捉える概念であり、健康への移行が可逆的な状態であることにその特徴がある。本プロジェクトでは、旭川市において、関係者の協働によりフレイルの対策を検討する。プロジェクトメンバーのうち旭川医大の4名は、いずれも社会人を経験して医学科に入学しており、専門分野を持って働く中で異分野の関係者による協働の重要性と難しさを痛感してきた。このメンバーに、研究者として様々な地域でフレイル対策を話し合う場を作ってきた田中が加わり、旭川市でフレイルを通じて協働の場を作り上げることを目指す。
2018年12月までの取組     8月
・プロジェクトメンバー2名の増員(西川・渡邊)・学内における講演会の開催(講演者:田中友規メンバー)・Facebookページの開設
9月
・フィールドワークの実施(旭川市長寿社会課)・(一社)旭川ウェルビーイング・コンソーシアムとの打合せ(勉強会共催について)
10月
・地域医療再生フロンティア研究室との打合せ(勉強会共催について)・学内における講演会の開催(講演者:旭川医科大学 循環・呼吸・神経病態内科学講座 講師 中川直樹様)・第1回勉強会の実施(参加者22名)・フィールドワークの実施(旭川医科大学看護学講座 服部ユカリ様、(社)地域包括ケア研究所 大曽根衛様)・地元誌「北海道経済」へのプロジェクトに関する記事掲載
11月
・第2回勉強会の実施(参加者23名)日本サルコペニア・フレイル学会への参加(発表は見送り)・フィールドワークの実施(旭川医科大学医学部看護学科公衆衛生看護学教授 藤井智子様、旭川医科大学看護学講座在宅看護領域教授 山根由起子様)・フリーペーパー「道新ななかまど」への勉強会に関する記事掲載・地元誌「メディアあさひかわ」へのプロジェクトに関する記事掲載・ラジオ局りべーる「亜未の出発進行」への出演
12月
・第3回勉強会(1/15開催)に向けた打合せ・旭川市内でのフィールドワーク(まちなかぶんか小屋)
振り返り    

【勉強会の開催について】
・プロジェクトの主たる目的である勉強会の開催については、フレイル全般をテーマに1回目を(10月)、オーラルフレイルをテーマに2回目を開催し(11月)、医学科・看護学科・作業療法学科に加え、まちづくりを専門とする経済学部の学生にも参加してもらうことができた。Facebookによる広報を通じて様々な分野の社会人にも参加してもらっている。
・勉強会では、旭川市における高齢者の暮らしの課題・疑問点・解決策を皆で話し合うワークを行っている。ワークの成果をその都度まとめているが、最終的にどのような形でアウトプットし、地域の方々と共有するかに課題を感じている。
・1月15日に、ソーシャルフレイルをテーマに3回目の勉強会を開催するため、準備を進めている。(田中メンバーも参加予定)

【関係者との協働について】
・学内においては、地域医療再生フロンティア研究室の長内教授から指導・助言を得ており、学内での広報や資料の印刷のほか、勉強会の共催という形でも協力いただいている。また、その他の研究室、教員等にもプロジェクトを様々な形で支援してもらっており、学内では地道に認知度が高まってきている。
・市内に6ある大学・高等専門学校が協力して設立した、旭川ウェルビーイング・コンソーシアムにも勉強会を共催してもらっており、市中心部にある会議室を勉強会開催のために貸与してもらっている。その他にフィールドワークを行った行政(市長寿社会課)の担当者には勉強会に参加してもらいながら助言を頂いており、その他地域の医療・介護関係者やメディアの方などにもプロジェクトのことを認識していただき、ネットワークが少しずつ形成されてきている。

【プロジェクトの広報について】
・広報は、学内で行っているもののほか、Facebookページを作成して運用している。勉強会の開催やフィールドワークに関する情報を掲載しており、現在までに(12月16日)90人からの"いいね!"を得ている。ページ全体としては1か月単位で2000件近いリーチ数を得ており(1,775件; 11/18-12/15)、勉強会に参加してくれている人以外にも多くの人から関心を得られていると思われる。また、同ページを通じて地元誌やラジオ局からの取材依頼を受け、メディアを通じて様々な層に広報が広がっている。ただし、広報の対象者が社会人層に偏っており、市内の学生に参加してもらうための取り組みに課題を感じている。


【研究活動・学会での報告について】
・プロジェクトの成果や活動の過程を研究という形で記述・分析し、学会などに発表することを予定している。ただし、当初予定していた「日本サルコペニア・フレイル学会」での発表は日程的に間に合わせることが難しかったため、参加者として発表から知見を得ることに留めた。今後は、「勉強会の成果である"旭川市におけるフレイル対策"の価値・意義」「参加者は勉強会を通じて何が得られたか」「プロジェクトに関するネットワーク形成の過程」など研究対象となる材料を、どのように研究として、どの学会に発表するべきか、検討しており課題がある。

今後の計画    2019年1月 第3回勉強会の開催 第4回勉強会の開催 
2019年2月 勉強会成果のまとめ 
2019年4月 勉強会成果の各所への報告

全国大規模データを用いたジェネリック医薬品の使用促進因子の探求 - 多変量回帰分析 -

項目 内容
チーム概要     当チーム は、ナショルデータベース (NDB)より得られるデータの解析を通して、人々のより良い生き方や、ヘルスケアの新しい在り方を開拓します。
2018年12月までの取組     2018年 7月 プレミーティング:リサーチクエスチョンの見直し 
2018年 8月 NDBの仮申請書の作成 
2018年 9月 京都大学のNDBオンサイトセンター担当者とのミーティング 
2018年 10 月 ミーティング: 新たなテーマでの研究プロトコルの設定 
2018年 11 月 ミーティング: 変更テーマでの申請書のストーリー設計
2018年 12月メンバー各自で再検討中のテーマについての領域調査・文献調査などを行う
振り返り     ・当初計画してい たジェネリック医薬品の使用要因分析については、先行研究がなされていることが判明した。 NDBを用いることによる学術的なインパクトも当初想定していたよりは大きくならないことが予想された。 →8月の時点でテーマ変更を検討した。 
・ NDB担当者とのミーティング兼ヒアリングの機会を設け、新たなプロジェクト( 医薬品安全性情報が企業利益に与える影響の分析 )に対するフィードバックをいただいた。医薬品副作用データベース(JADER)とNDBを区別した研究実例はほとんどなく、NDBから算出される医薬品使用実績変化は、自発報告による副作用しか特定できない JADERにとってかわる新たなデータとなることがわかった。 
・特別抽出とはいえ扱うデータの量が莫大であり、研究体制(使用する端末、データの保存など)についてはより詳細に検討する必要があることが分かった。
今後の予定    2019年 1~3 月 NDB使用申請書類の完成 
2019 年 4~6 月 NDB使用審査機関、プレリサーチ(既存データを使用 ) 
2019年 7~9 月 特別抽出データの解析 
2019年 10 ~12月 データ 整理・論文執筆 
2020 年 3月 政策介入提案・論文投稿

Choosing Wisely 医学生×薬学生×一般市民で考える "賢い医療の選択"

項目 内容
チーム概要     私たちは米国のChoosing Wiselyキャンペーンに関心を持ち、Choosing Wisely Japan Student Committeeというオンライングループに参加していた医学生と薬学生からなるメンバーです。Choosing Wiselyに関わる何らかの活動をしてみたいと思っていたのにも関わらず、行動を起こせずにいました。Link-J SCOOPの企画に応募したことをきっかけに、プロジェクトチームとしての活動をはじめました。
2018年12月までの取組     ①2018年8月14日:一般企業に勤める会社員11名を対象とした、Choosing Wiselyについて考えるワークショップを日本橋ライフサイエンスビルディングで開催。
テーマ:「インフルエンザの予防、治療、検査とChoosing Wisely」
この企画に対する準備のため2018年6月1日~7月5日までの間に計4回のオンライン勉強会を開催。
②2018年12月3日:旭川医大の医学科、看護科の学生対象としたChoosing Wiselyキャンペーンを周知する勉強会を開催。勉強会の講師として、北海道大学医学部医学科6年生にゲスト参加して頂いた。当日は医学科、看護科から計10名が参加した。勉強会の内容は、「Choosing Wiselyとは?」「Choosing wiselyを体感するケーススタディ:抗菌薬をテーマに」「Link-J SCOOPの活動報告」の3本立てであった。
振り返り     ・ プロジェクトメンバーの居住地が、北海道、福島、宮城と散らばっていることや、学年が3年~6年と異なり繁忙期がバラバラであることなど活動しづらい環境ではあったが、事前準備にオンラインミーティングを取り入れることで2回の勉強会を実施することができた。
・医学生と薬学生とで活動をしてみて、お互いに目を向けるポイントが違うことを実感し、それぞれの専門性を生かして共に学ぶことができた。
・ZOOMなどのオンラインミーティングソフトを活用し、プロジェクトメンバーや勉強会に参加してくれた医学生や看護学生と、気軽に話せる場を作ってみても面白そう。
(例えば、新しいインフルエンザ薬のゾフルーザってどうなの?薬学生に聞いてみよう!とか、看護学生とChoosing Wiselyってどんなところが焦点になるのだろう?看護学生に聞いてみようなど)
今後の計画    6年生は国試、4年生は病院実習などが始まるため、次回の活動は3月末から4月頃を検討している。
2019年4月:旭川で一般市民向けのワークショップを開催予定。手稲渓仁会病院(札幌)のアイバーキャマック先生をゲストにお呼びして、ChoosingWiselyと身体診察(例えば)を企画してみたい(春先に)

教育×医療

項目 内容
チーム概要     教育系の学生、医療系の学生、教育や医療に関心のある学生で、教育にも医療にもどちら関わるような分野について、共同し学び知見や意見を交換する場。
2018年12月までの取組     2018年 10月 勉強会立案 
2018年 12月 16日(日) 第一回勉強会
振り返り     第一回勉強会の詳細について
・メインメンバーの医学生と教育学部生のカリキュラムの違いにより、日程調整がうまくいかなことが多い。
・第一回の勉強会を通じて、発達障害やいじめなど、連携が必要になる分野について、双方の分野の学生の興味は高いが、それを満たす大学の授業が組まれていないことがわかった。
・さらに互いの分野についての知識は、大学の授業で習ったものを除き、報道やドラマで得た程度の知識しかなく、互い現場の見学により、そもそもの現状を知ることが早期に必要であるが、両分野ともプライバシーの観点から、学生の見学について受け入れ先があるか疑問に感じている。
今後の計画    2019年 1月 26日(土) 第2回勉強会 または近畿圏フィールドワーク (調整は年明けから。コーディネター:坂井)
2019年 2月 23日(土) 第3回勉強会(コーディネター:末永)
2019年 3月 近畿圏フィールドワーク(1月下旬から調整予定。コーディネター:末永)
2019年 5月 講演会( 1月下旬から調整予定。コーディネター:末永)

本プロジェクトの各チームの進捗について、SCOOP専用Facebookにて報告していきます。今後の活動にご期待ください。

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