発表のポイント
・315名分の腸内細菌叢データの分譲を開始します。
・東北メディカル・メガバンク計画で収集している、生活環境情報、検体検査情報、ゲノムやオミックスの解析情報等と合わせた関連解析が可能です。
・戦略的イノベーション創造プログラム(以下、SIP)の一環として、利活用や実用化を想定してデザインしたデータです。官民研究開発投資拡大プログラム(以下、PRISM)で実施する試行的産業利用に活用します。
概要
東北大学東北メディカル・メガバンク機構(以下、ToMMo)は第2期SIPスマートバイオ産業・農業基盤技術「食によるヘルスケア産業創出コンソーシアム」に参画し、その一環として2021年10月より315名に対し、便検体の収集と便の性状に関するアンケート調査を実施しました。収集した便検体より腸内細菌叢データの抽出・解析を行い、利活用の準備が整いましたので本日よりデータ分譲を開始いたします。ToMMoで収集し、すでに分譲対象となっているコホートの健康調査による生活習慣・食習慣等の環境情報、検体検査情報等のデータ、ゲノムやオミックスの各種解析情報と合わせた解析や、便検体を提出した際の健康調査データと合わせた分析も可能となります。
近年注目を浴びている腸内細菌叢データは、各機関で検体やデータの収集は行っているものの、収集機関外での利活用は進んでいませんでした。今回の調査は、多くの方々に利用していただくことでイノベーションの創出を促進するため、当初から利活用や実用化を想定して実施したものです。データは、PRISMにおける試行的産業利用にも活用を予定しており、産学問わず幅広い利用が見込まれます。
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