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ベンチャーピッチコンテストの優勝者は「自己検診機能付き電動歯ブラシ」の"歯っぴ~"に決定

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~ 優勝団体には最大1億円の事業化支援または米国シリコンバレーへの派遣プログラムを提供 ~

一般社団法人ライフサイエンス・イノベーション・ネットワーク・ジャパン(理事長 岡野栄之、以下LINK-J)は2017年11月5日(日)、LINK-J主催、株式会社日本医療機器開発機構(代表取締役CEO 内田毅彦、以下JOMDD)共催のもと、「医療機器×グローバルシンポジウム」を開催しました。また、当シンポジウム内で医療機器の研究者やスタートアップを対象としたベンチャーピッチコンテストを実施し、「自己検診機能付き電動歯ブラシ」事業に取り組む「歯っぴ~」が優勝を飾りました。

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今般の「医療機器×グローバルシンポジウム」では、前半に「日本発の医療イノベーションを世界に」をテーマとしたベンチャーピッチコンテスト、後半は世界的に成長の見込まれている医療機器市場の展望に関する講演ならびにパネルディスカッションを実施しました。当シンポジウムには約250名が参加し、盛況な内に幕を閉じました。

ベンチャーピッチコンテストは、日本の革新的医療技術のグローバル展開の支援を目的として実施したもので、歯垢の可視化によるPlaque Brush(プラークブラシ)「自己検診機能付き電動歯ブラシ」の開発チーム「歯っぴ~」が優勝を飾りました。同団体には優勝賞品として、JOMDDから最大1億円までの事業化費用、もしくは米国シリコンバレーへの派遣プログラム参加のための渡航費を出資し※、医療イノベーションの実現を支援します。
※優勝商品は、優勝チームによる選択となります

優勝した歯っぴ~の代表小山昭則氏は、今回の優勝に関して、下記のように述べています。
「このようなプレゼンの場、また素晴らしい賞をいただけたことに感謝しております。日常で行う歯磨きにおける"歯垢除去"の効率化に向けて、当事業に取り組みました。現在、歯ブラシ市場は海外企業の寡占状態にあり、日本発イノベーションからグローバルでの展開、また日本の世界的なプレゼンス向上に貢献したいと考えています。」

また、審査委員長であるJOMDDの代表取締役CEO内田毅彦氏は、下記のように語っています。
「今回優れたシーズやアイデアを持つ多くの団体に参加していただけたことを大変嬉しく思います。ピッチに登壇した5チーム以外の応募案件もレベルが高く、優れた医療系ベンチャー企業が確実に増えてきていることを感じています。審査員間でも意見が割れ、優勝した『歯っぴ~』は技術力、体制、事業性の全体的なバランスを踏まえての選出となりました。国内の医療系ベンチャー企業は良いアイデアがありながらも"具現化力"が足りずに成功できない事例が見られます。足りない事業化力部分を補うためにも、我々は、今後も日本から世界に挑戦する方々を最大限支援させていただく所存です。」

国内外の医療機器業界の有識者が登壇する講演、およびパネルディスカッションを実施

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シンポジウム後半は、冒頭の岡野栄之(LINK-J理事長/慶應義塾大学医学部教授/慶應義塾大学大学院医学研究科委員長)、鴨下一郎氏(衆議院議員/優れた医療機器を国民に迅速かつ安全に届けるための議員連盟会長)、菱山豊氏(国立研究開発法人日本医療研究開発機構理事)の挨拶で始まりました。続く基調講演では、澤芳樹(LINK-J副理事長/大阪大学大学院医学系研究科 外科学講座 心臓血管外科教授)が「医療機器開発の成功をめざして」、西田庄吾氏(ボストンコンサルティンググループ パートナー&マネージング・ディレクター)が「医療機器メーカーのグローバル展開に向けて」をテーマに登壇しました。

続いて、グローバルコネクティッドインダストリーセッションでは「成功モデルの一例として①海外展開、②臨床ニーズからのアプローチ」をテーマとして、西内誠氏(朝日インテック株式会社 執行役員 メディカル事業部 研究開発統括)による「医療機器開発の現場から:臨床ニーズを起点とした開発、そして海外への挑戦」の講演、ならびにパネルディスカッションでは、「全世界的な視野でニーズを考察し、コアコンピタンスを軸にイノベーションを実現することが重要」などといった議論が交わされました。

グローバルコネクティッドインダストリーセッション パネルディスカッション登壇者 ※敬称略、順不動
モデレーター:浅野武夫(大阪大学大学院医学系研究科・医学部附属病院 産学連携・クロスイノベーションイニシアティブ 特任准教授)、池野文昭(Program Director(U.S.) Japan Biodesign, Stanford Biodesign Medical Director, Experimental Interventional Laboratory, Stanford University/MedVenture Partners株式会社 取締役チーフメディカルオフィサー)
パネリスト:長我部信行(株式会社日立製作所 理事 ヘルスケアビジネスユニットCSO&CTO)、多田荘一郎(GEヘルスケア・ジャパン株式会社 代表取締役社長兼CEO)、俵木登美子(独立行政法人医薬品医療機器総合機構 組織運営マネジメント役)、鶴飼太郎(Johnson & Johnson Innovation ディレクター ニューベンチャーズジャパン)、西内誠

また、ベンチャーセッションでは「成功モデルの一例として①M&A、②新業態(デジタルやロボティクス)」をテーマとして、Babak Nemati氏(Ph.D., Founder, President&CEO, Strategic Intelligence, Inc.)による「Most Sought After Medical Device Technologies: Current trends in the US M&A Landscape」の講演、
ならびにパネルディスカッションを行い、「イノベーションは優れたアイデア+具現化力であり、そのうち日本のベンチャー企業に不足する"具現化力"の重要性と、国内外の医療機器企業の成功事例」を中心に議論が交わされました。

ベンチャーセッション パネルディスカッション登壇者 ※敬称略、順不動
モデレーター:内田毅彦
パネリスト:Babak Nemati、Ryan McGuinness(Vice President, Science and Technology at Agility labs / Vice President, in Vitro Technologies at Triple Ring Technologies, Inc.)、佐竹晃太(株式会社キュア・アップ 代表取締役社長)、谷口達典(株式会社リモハブCEO、大阪大学大学院 バイオデザイン学共同研究講座 特任研究員・医学系研究科 循環器内科学)

日本各地の自治体・企業/団体による展示を実施

また、シンポジウム開催中には医療機器関連企業などによる展示ならびにショートプレゼンテーションの時間帯も設け、各社・団体による事業説明が展開されました。

展示自治体・企業・団体一覧 ※順不動

株式会社タナック(岐阜県岐阜市)、フェザー安全剃刀株式会社(岐阜県関市)、三重化学工業株式会社(三重県松阪市)、みえ医療機器コンソーシアム(三重県全域)、タマチ工業株式会社(東京都品川区)、東成エレクトロビーム株式会社(東京都西多摩郡)、株式会社キャステム(広島県福山市)、有限会社MIZOUE PRPJECT JAPAN(広島県府中市)、株式会社システムフレンド(広島県広島市)
LINK-JとJOMDDは今後も、医療機器に関わるシンポジウム開催などを通じて、医療機器市場の拡大ならびに医療イノベーションの推進に貢献して参ります。

【後援】
経済産業省、厚生労働省、文部科学省、岐阜県、東京都、福島県、三重県、公益財団法人医療機器センター、一般社団法人ジャパンバイオデザイン協会、一般社団法人電子情報技術産業協会、一般社団法人日本医工ものづくりコモンズ、公益社団法人日本医師会、日本医用光学機器工業会、一般社団法人日本医療機器工業会、一般社団法人日本医療機器産業連合会、一般社団法人日本医療機器テクノロジー協会、一般社団法人日本画像医療システム工業会、一般社団法人日本眼科医療機器協会、一般社団法人Medical Excellence JAPAN

【協力】
広島県

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