イベントレポート

「出張 Out of Box」福岡編を開催(5/15)

「出張 Out of Box」福岡編を開催!
新技術の社会実装に挑戦する7人の研究者が参加



開催日:2026年5月15日(金)
場所:九州大学病院キャンパス(福岡県福岡市)内会議室

Out of Box相談室」は、LINK-J主催の研究成果実用化育成支援プログラムです。相談を引き受けるのは、製薬企業、ベンチャーキャピタル、コンサルタントなど、いずれも業界の第一線で活躍するアドバイザーの皆様です。
いつもはオンラインで行われる「Out of Box相談室」ですが、今回は福岡に「出張」。九州大学・福岡大学の7名の研究者が参加し、開発中の創薬技術および今後の事業化について、アドバイザーとざっくばらんに議論を行いました。相談会で議論にあがった課題とアドバイスの一部をこちらで紹介します。
 


ご参加いただいた研究者の方々(相談順)
・井嶋 博之 先生(九州大学大学院 工学研究院)
・柴田 健輔 先生(九州大学大学院 医学研究院)
・星野 友 先生(九州大学大学院 工学研究院)
・藤井 敬之 先生(九州大学大学院 医学研究院)
・妹尾 暁暢 先生(九州大学大学院 薬学研究院)
・國村 和史 先生(九州大学 生体防御医学研究所)
・角田 俊之 先生(福岡大学 医学部 細胞生物学)


ご協力いただいたアドバイザーの皆様
・瀬尾 亨 様(Lucidaim株式会社 代表取締役、エンジェル投資家・パラレルアントレプレナー)
・本田 孝雄 様(日本イーライリリー株式会社 リリーベンチャーズ イノベーションジャパンアンドアジア コーポレートビジネスディベロップメント シニアダイレクター)
・渡辺 勇人 様(Crafton Biotechnology株式会社 代表取締役社長 CEO)
・長南 具通 様(Next Strand Partners 合同会社 代表)
・高橋 俊一(一般社団法人LINK-J 常務理事)
・竹内 雅博(三井不動産株式会社イノベーション推進本部ライフサイエンス・イノベーション推進部ラボ&オフィスグループ 参事  兼 一般社団法人LINK-J 参事)

※所属・肩書はいずれも実施日の情報です


相談会では、まずは現在開発に挑戦中の最新技術についてプレゼンテーションを実施いたしました。続いて、アドバイザーとの間で質疑応答が行われました。
この日の相談会では、研究者側からは、「今後の開発方針」から「企業に対するアプローチ」まで、さまざまな相談がアドバイザーにぶつけられました。一方で、アドバイザーからも、技術の優位性や将来の開発計画、また「創薬に対するアプローチのちがい」などについて、文字通り「忖度なし」の率直な意見や指摘が相次ぎ、短時間ながらも濃密な議論が展開されました。
 

▼ディスカッションのポイント

  • 研究開発で大切なのは「技術の優位性」と「疾患の治療にどう結びつくのか」
  • 技術に自信があるのなら、自分たちでチームアップして起業することも選択肢に
  • ピッチでは「他の疾患治療にも利用できる可能性」など技術の広がりを見せるのも一案
  • 「副作用が強いから投与経路を変える」ではなく、物性自体を変える方法も模索するべき
  • 「適切な前臨床モデルの探索」などは、すでに実用化されている薬の開発手法も参考に


その他、参加者とアドバイザーとの質疑応答の一部を紹介します。

1.製薬企業に響くメッセージ
・企業が過去に開発中止した物質を、自社技術につなげて実証するアプローチが有効

2.企業への任せ方
・アカデミアが全課題を解決する必要はない(未解明でも連携可能)
・最適化など企業の強みは任せ、共同研究を積極的に検討する

3.企業との相談方法
・初期段階はNon-confidential(秘密情報なし)での相談が一般的
・まずは回数を重ね、相談のポイントを掴むことが重要

4.創薬の出発点
・基本は「アンメットメディカルニーズ」起点でモダリティを検討
・技術起点も可だが、疾患ニーズ視点との整合が重要

5.資料の作り方
・不確かな数値は逆効果、信頼性を損なうリスクあり
・数字よりも技術の将来性・ビジョンを強調する方が有効

6.多様な意見の重要性
・支援プログラム等を活用し、多様な立場の意見を得る
・VCなど異なる視点から評価軸を理解することが有益

今後もOut of Box相談室をご活用ください!
 

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