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イベントレポート

第4回日本橋 Medical Innovators Summit

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日時: 1月21日(土) 13:00~18:35
場所: 日本橋ライフサイエンスハブ
主催:日本橋 Medical Innovators Summit (MIS) 実行委員会
共催: 一般社団法人ライフサイエンス・イノベーション・ネットワーク・ジャパン(LINK-J)
協賛:三井不動産株式会社
協力:社会創発塾

1月21日に、第四回日本橋メディカル・イノベーターズ・サミットを日本橋ライフサイエンスハブにて開催しました!

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今回は、これまでの回とやや趣向を変え、研究開発の成果を具体的にビジネスにつなげるコマーシャライズに焦点を当て、アクセラレーターとベンチャーキャピタルの方々をお招きし、それぞれの事業についてお話しいただきました。

また、当日は前回に引き続き、Abema TV FRESH!のチャンネルにて、会場の様子をリアルタイム配信しました。お陰様で累計1400を超えるウォッチ数となりました!

以下、プレゼンの内容を一部抜粋します。

【アクセラレーターセッション(プレゼンテーション、パネル)】

◆津田真吾氏(株式会社インディージャパン/代表取締役テクニカルディレクター)

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・津田氏は日本IBMでハードディスクドライブの開発をしていたが、クリステンセンの本に感化され、研究開発のコンサルティングを始めるようになった。現在は、INDEE JAPANを創業し、日本でコンサルティングのノウハウを展開、イノベーションのコンサルティング、新規事業の提案を行っている。・一年前から始めたスタートアップアクセラレーションプログラム"ZENTECHDOJO"では、ライフサイエンスを中心としたハード・コア領域を扱い、クリステンセンが設立しINDEE JAPANとも提携しているInnosightのVCやLINK-Jのサポーター等をメンターにおき、企業へアドバイスを行っている。。自身の失敗や経験から、「試行錯誤の仕方」に鍵があると確信し、いかに上手に仮説検証をおこなうかに焦点を当てている。その他、これから起業したい人向けのイベントとして「Pre Startup」を月に1回実施し、これまで19回開催している。

◆石倉大樹氏(株式会社日本医療機器開発機構/取締役CBO)

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・石倉氏は十数年前に現ヘリオス株式会社代表・鍵本氏とスタートアップを立ち上げた後、エムスリーで新規事業を担当。さらには、スタンフォードビジネススクールで、シリコンバレーでバイオデザインを学んだ経験を持つ。その後、内田氏(日本医療機器開発機構 代表取締役CEO)と共に日本医療機器開発機構を立ち上げた。

・JOMDDは医療機器に関するインキュベーション事業を行っている。基本的に自分たちだけでライセンシングをし、医療機器の海外への売り込み、薬事申請等をしている。一昨年からは少しずつエンジェル投資も行っている。日本医師会や大学等とも包括的な連携をしており、海外に出るときはアメリカのインキュベーターと協力して行うなど、案件ごとに必要なパートナーを探すことができるのを強みとしている。低侵襲治療やIT化に伴う医療機器、ロボティクス等は積極的にやっていきたい。

◆松本雄大氏(トーマツ ベンチャーサポート株式会社/公認会計士)

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・松本氏はデロイトトーマツのベンチャー支援をするグループに所属。主に大学発ベンチャー企業の支援を行っている。

・従来トーマツは主に上場直前の会社への助言指導をしていたが、スタートアップが儲かるための支援をしていかなくては、という課題認識のもとにトーマツベンチャーサポートという組織が立ち上がった。リーマンショック後にそのニーズが増えたこともあり現在3000ほどのスタートアップを支援。さらには、大企業の新規事業創出の支援や官公庁へのコンサルティングも行う。支援企業はヘルスケアの分野も多く占めている。

◆パネルディスカッション

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アクセラレーターの登壇者3名とモデレーターの樋原伸彦

【早稲田大学・東京大学サンディエゴ海外講義参加者による座談会】

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科学技術振興機構社会技術研究開発センターの黒河氏をモデレーターとして、昨年の夏にサンディエゴ・サンフランシスコを訪問した早稲田大学ビジネススクール、東京大学の学生計5人が、1週間の滞在での学びについて語った。。現地では、UC San Diegoのビジネススクール、政策スクールの研修を受講したり、著名な研究施設やインキュベーション施設、スタートアップへの訪問をした。。世界中から注目されているアメリカ西海岸に実際に行き肌で感じることで、今後どう各自のビジネスに落とし込むか考えるきっかけづくりとなりました。

【VCセッション】

◆武田隆太 氏(リアルテックファンド/サイエンスブリッジコミュニケーター)

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・武田氏は、オハイオ州立大学で博士課程(分子生物学)取得後リバネスに入社。リバネスアメリカの立ち上げ、オープンイノベーションの戦略立案、テックプランターというシードアクセラレーションプログラムの実施に携わる。その経験から、2016年よりサイエンスブリッジコミュニケーターとしてリアルテックファンドに参加。テクノロジー分野のデューディリジェンスを担当。

・2014年に創業されたリアルテックファンドはアーリーステージの企業を手掛けるVC。(「リアルテック」とは、人類・地球規模の課題を解決しうるようなR&Dテクノロジーを意味する)注力分野はロボティクス、バイオテク、メディカルで、日本初の大学発ベンチャー、ユーグレナの立ち上げに深くかかわっており、成功するまでのあらゆる苦労や、様々な人と関わった経験を生かし、スタートアップを、支援していこうということからと始まった。資金面の援助だけでなく、人的なノウハウなどを共有することで日本独自のエコシステムがつくれるのではと考えており、初期のビジネスプランの発掘、立ち上げから関わるのが特徴。

◆佐藤太郎 氏(TARO Ventures/代表)

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・佐藤氏は、経済産業省時代に株式会社産業革新機構の立ち上げに携わっていた。また、カウフマンフェローズプログラムに参加し、シリコンバレーの投資について学び、その後経済委産業省を退職し、TaroVenturesを立ち上げる。

・Taro Venturesは独立系・個人のベンチャーキャピタル。産業構造的視点から革新的なベンチャーを支援し、個のネットワークで産業間、世代間をつなげることを掲げている。対象はシード・アーリーステージ、分野はヘルスケア・メディカル、IoT、モビリティなど。一方、代表パートナーを務めるJ HEALTH INCUBATEでは、ヘルスケア分野において起業家・ベンチャービジネスを支援し、新規産業の創造を狙うことを目標とする。医療従事者が経営参画する事例が増えている等ポジティブな傾向がある一方、ビジネスモデルの構築が難しい、制度や業界慣行などにおいて必要環境整備が間に合っていない等の課題があり、需要側に着目した市場整備を進める必要があると感じている。

◆渕上欣司 氏(MITSUI GLOBAL INVESTMENT/ベンチャーパートナー)

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・渕上氏は、外資系製薬企業で研究職であったが、これからは製薬会社からは新しい薬をつくるのは難しいと感じ、ベンチャーキャピタル業界に入る。

・MITSUI GLOBAL INVESTMENTは三井物産のCVCで、20年の歴史がある。三井物産のネットワークがあるため、グローバルなリーチが可能。ヘッドクオーターはシリコンバレーにあり、実は外資系企業であり、最もアクティブなVCの一つとしてアメリカや世界で高い評価を受けている。年間300社以上からスクリーニングをし、投資をするのは3件ほど。対象は主に医薬品と医療機器で、半分はアメリカの企業だが、日本からも面白い案件には投資している。

・ハンズオンの事例として、ベルギーの企業を紹介。通常のVCとしての役割だけでなく、この企業を日本に紹介し、同じ技術を日本で実現するための準備をキーオピニオンリーダーの先生と患者と連携して進めている。

◆若林拓朗 氏(先端科学技術エンタープライズ株式会社/代表)

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・東大の先端技術の先生らと2001年に先端科学技術エンタープライズ株式会社を創業、以来16年ほどベンチャー投資をしている。最初は幅広い分野に投資をしていたが現在はライフサイエンスに特化。投資先はティムスやJITSUBOなど、東京農工大のライフサイエンス系ベンチャー企業などであるが、当時は大企業が元気な時代で、大学発ベンチャーという概念が見向きもされてなく、そのギャップに苦労した。科学技術振興機構のSTARTプログラムや、高知大学のベンチャー立ち上げ等にも関与した経験があるとのこと。

・16年で学んだこととしては、最初から世界一を狙わないとどこかで壁がくること、投資だけでなく実践・経営との融合が必要であること、である。日本でのネットワークを活かしつつグローバルにというのがコンセプトなので、引き続き日本のアカデミアのシーズを大事にしていきたいし、。日本はグローバル・ブロックバスター医薬品の源泉なので、そういった良いものを発掘していきたい。

◆パネルディスカッション

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VCの登壇者4名とモデレーターの鈴木寛氏

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ネットワーキング:日本橋ライフサイエンスハブラウンジにて

今回100人近い方にご参加いただき、休憩時間やネットワーキングも終始にぎやかな様子でした。

次回MISは7月頃を予定しております。お楽しみに!

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