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LINK-J、BioLabs、三井不動産は、三者で東京都が実施する「TIB CATAPULT(グローバルイノベーションに挑戦するクラスター創成事業)」に採択され、ライフサイエンス領域のスタートアップ・インキュベーション・クラスター「LINK-BioBAY TOKYO」の運営を開始いたしました。
日本・米国で実績を有する三者の協業により、日本のライフサイエンス系スタートアップ企業のグローバルな成長に資する様々な支援策を提供してまいります。
その取り組みの一環として、ライフサイエンス分野のスタートアップを対象としたアクセラレーションプログラム「Masterclass Program by BioLabs」を開催しており、この度、2025年度採択スタートアップが決定いたしましたのでお知らせいたします。
プログラムテーマ
バイオテックスタートアップのスケーリング ― 日本から米国へ
プログラムの特徴
一連のセミナーやメンタリングを通じて、日本を拠点とする厳選されたバイオテクノロジースタートアップをサポートし、スタートアップの成長と技術開発の加速に重点を置き、日本のバイオテクノロジー・イノベーション・エコシステムの成長を支援します。
採択スタートアップは以下のような支援を受けることができます:
- オンラインウェビナー6回
- 専門家によるオンラインメンタリング8回
- オンラインピッチコーチング2回
- オンサイトワークショップ受講
- 事業会社や投資家を招いたDemoDayの登壇機会
採択スタートアップ一覧
以下に、今回採択されたスタートアップの企業概要を掲載します。
企業名 | 概要 |
CancerFree Biotech | 【企業概要】 CancerFree Biotechは、循環腫瘍細胞(CTC)の培養を専門とし、個別化解析に注力しています。CTC由来のオルガノイド(CDO)システムを通じて、医師と患者が最適ながん治療を選択できるよう支援し、不要な薬剤使用の最小化を目指しています。 また、AIモデルや臓器チップ(organ-on-a-chip)などの代替手段を提供することで、動物実験の削減に向けて製薬企業との連携も行っています。 臨床試験の結果を事前に予測し、有望な研究方向を特定することで、安全かつ費用対効果の高い創薬を加速する「サンドボックス型臨床試験」エコシステムの構築にも貢献しています。 【本プログラムに対する意気込み】 マスタークラスプログラムを通じて、業界のリーダーや参加者の皆様から実践的な知見を得たいと考えています。イノベーション戦略、グローバル市場への参入、持続可能なバイオテック事業のスケーリングに関する理解を深めることで、当社の日本市場における展開計画をさらに洗練させたいと考えています。また、将来的な協業や戦略的パートナーシップにつながるような有意義なネットワークの構築も期待しています。 |
株式会社INOPASE | 【企業概要】 INOPASEは、慢性神経疾患を治療するクローズドループ個別化神経刺激療法のパイオニアとして、臨床ステージにある医療機器企業である。日本及びオーストラリアに拠点を持つINOPASEは、世界中のパートナーと積極的に連携し、過活動膀胱患者のケアに革命をもたらす次世代型クローズドループ仙骨神経刺激療法の開発に取り組む。2021年の設立以来、動物実験で前臨床PoCに成功し、2025年に臨床PoC試験を実施する道筋が開かれている。 【本プログラムに対する意気込み】 米国市場参入という明確なビジョンのもと、2026年のシリーズA資金調達に向けて、BioLabsプログラムのサポートを通じて米国のメドテック投資家との繋がりを構築したいと考えている。当社独自のクローズドループ個別化神経刺激療法は、米国の投資家および戦略パートナーの関心に合致すると確信している。BioLabsプログラムへの参加により、当社技術を必要とする患者に届けるプロセスを加速させていきたい。 |
ミルンダ株式会社 | 【企業概要】 ミルンダ社は、独自のRNA修飾技術に基づくがんスクリーニングの社会実装を通じて、「がんが治る世界」の実現を目指すスタートアップ企業です。現在、日常診療の現場における社会実装を見据え、アンメットメディカルニーズの高いがんに対するスクリーニングサービスの製品開発および事業化を進めています。その第一歩として、5年生存率が特に低い膵臓がん、肝臓がん、胆のうがんをターゲットとしています。 【本プログラムに対する意気込み】 このプログラムへの参加を通じて、今の戦略をもっと具体的な実行プランに落とし込みたく、特に、アメリカ市場でのGo-To-Market戦略を、細かいアクションレベルまで分解したいと考えている。アメリカ市場は日本とは仕組みが異なり、ビジネスモデルの構築や、現地の関係者とのつながりづくりが不可欠と認識しており、チームを作る&資金調達を行うことはもとより、前臨床から商業化までの道のりには多くの課題があり、これらに対してしっかり取り組む為、この貴重な機会を活用したい。 |
株式会社ソティステクノロジーズ | 【企業概要】 Sothis Technologiesは、医療従事者を必要とせずに迅速かつ高感度な感染症検査を可能にするセルフ式核酸検査プラットフォームを開発しています。まずは病院・クリニック等の医療機関への導入を目指し、将来的には規制整備を通じて市中での利用も可能にすることを構想しています。本技術は東京大学での20年以上にわたる研究を基盤としており、コンパクトかつ自動化された本システムによって、いつでも・どこでも診断にアクセスできる社会の実現を目指します。 【本プログラムに対する意気込み】 本プログラムを通じて、研究用から臨床用製品への移行に向けた戦略を磨きたいと考えています。ビジネス開発、規制対応、資金調達の各面での助言に加え、パイロット導入先やアーリーアダプターとの接点拡大を期待しています。さらに将来的には、医療機関外でも診断が可能となるような規制改革を目指し、その実現を支える専門家ネットワークの構築にも取り組んでいきたいと考えています。 |
株式会社Theta Therapeutics | 【企業概要】 Theta Therapeuticsは難治性、希少性疾患に向けた環状中分子特化型製剤を開発する大学発創薬スタートアップである。環状中分子はこれまで使われている抗がん剤、核酸や抗体などの医薬品とは異なる、分子量が中間で環状を有する分子で、製薬会社ないしはベンチャー企業、スタートアップが創薬開発を進めている次世代医薬品である。環状中分子は悪性腫瘍を始め様々な疾患に作用し、新たな選択肢として期待されているが、環状中分子自身の課題(溶解性、毒性、標的への送達性)などで臨床試験、開発が中止することがある。そこで弊社は環状中分子の化学構造、薬効を維持しつつも、溶解性や安全性向上、副作用の軽減を目指した製剤開発を進める。 【本プログラムに対する意気込み】 LINK-JとBiolabによるMasterclass Programを通じて、日本と米国での創薬スタートアップとしての事業開発、共同研究開発、資金調達に関する知見を獲得し、米国市場への参入機会を狙っていきます。さらには米国だけではなく海外の製薬大手、VCとのネットワーク構築を行い、1日でも早く患者様の手に弊社が開発した医薬品が届けられるよう、今回のプログラムを活かしつつ、努力していきます。 |
※アルファベット順
プログラムは今夏から2026年1月まで実施されます。
皆様の応援をよろしくお願いいたします。