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【2020年度 SCOOPプロジェクト最終報告】離島医療人物図鑑Project

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離島医療人物図鑑Project

項目 内容
アブストラクト     日本には約 400 個の有人離島があり、離島医療には多くの医療者が貢献している1)。離島で働く医療者は使命感ややりがいを感じて働いている一方で、へき地や離島地域で勤務することに対して、ネガティブなイメージを持つ医療者も少なくない。
有人離島のうち 100 以上の島は無医島である。離島医療に従事する医療者を増やすためには、離島医療へのネガティブなイメージを是正し、離島医療の魅力に関する正しい理解を広める必要がある。同時に、医療者が離島医療に対して感じている課題を明らかにし、改善していくことも不可欠である。
本プロジェクトは離島医療に関する情報発信を通してより良い医療と社会の実現に貢献することを目的とし、「離島医療に尽力する医療従事者の代弁者たれ」をスローガンに図鑑projectと研究Projectにて、上記課題に取り組んだ。
図鑑Project:離島の医療従事者にインタビューをし、noteにて記事化する。その人が離島で医療に従事することに至った経緯や、実際に現場で感じた離島医療の魅力や課題を発信する。
研究Project:離島地域の医療に従事している医療者5名を対象に離島医療のやりがいや魅力、課題に関するインタビューを実施。SCATという質的研究手法を用いてインタビュー内容を分析し、日本プライマリ・ケア連合学会学術大会学生セッションにて、研究成果発表を行った。
1)https://ritokei.org
2021年3月以降の取組・方法     ▶図鑑Project:毎月19日に図鑑班でmtgを実施し、1か月の予定を共有した。毎月20日に記事投稿をノルマとして活動。離島医療人物図鑑の活動紹介の記事を投稿した。これ以降も引き続きインタビュー記事の編集を進める。
▶研究Project:3月から学会当日まで、SCAT分析と発表資料の作成をZOOM上にて行った。
結果 プロセス   ▶図鑑Project: 3-7月に5本の記事を投稿した。離島移住計画のwebページにコラムを掲載した。
▶研究Project:本邦ではじめてSCATを用いて離島医療の魅力について明らかにした質的研究である本研究の成果発表を、5月22日、日本プライマリ・ケア連合学会学術大会学生セッションにて、行うことができた。
全体考察・提言    オンラインでのみつながる全国の仲間と1つのビジョンを共有しつつ、活動メンバーが学業や仕事で忙しい時期に、研究班と図鑑班の2つのプロジェクトを同時進行させていくことが大変だった。このようにスピード感が求められ、かつ、オンラインでしかコミュニケーションの取れないプロジェクトを成功させるには、立ち上げ当初にしっかり、ビジョン・ミッション・バリューをすり合わせ共有することや、コミュニケーション方法を考える必要があると考えた。
図鑑Projectでは、当初は、地域おこし協力隊の方々にも協力いただき、各地の離島医療従事者がどんな医療活動を行っているかをデータベース化し文字通り図鑑を作成する予定であったがnote記事で数本の記事を出すにとどまった。
研究Projectでは、オンラインのみのコミュニティであっても、遠隔の研究員と質的研究をかたちにできることがわかった。ただし、作業量に対するマンパワー不足や、メンバー間の仕事量の不均衡が常に問題となったため、今後、同じような形式での研究を続ける際は運営体制に更なる検討が必要であるという課題が残った。

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