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イベントレポート

「UCサンディエゴ- LINK-J 共催セミナー "IoMTとビッグデータ解析を用いた主体的・個別化ヘルスケア"」を開催

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10月2日(火)、日本橋ライフサイエンスビル 201会議室にて「UCサンディエゴ- LINK-J 共催セミナーと懇親会を開催いたしました。(主催:UCサンディエゴ、共催:LINK-J)

【登壇者】Sujit Dey博士(UCサンディエゴ ジェイコブズスクール 電気・コンピュータ工学教授、Institute for the Global Entrepreneurディレクター、Center for Wireless Communicationsディレクター)
【司会進行】和賀三和子(UCサンディエゴ 国際アウトリーチ ディレクター)

今回のセミナーでは、Center for Wireless Communications (CWC) のディレクターであるSujit Dey博士が、予防的かつ日常的な術後ケアに向けて、医療コストの低廉化を図りつつ患者が主体的に行動パターンを変えることを促す個別化「バーチャルケア」を可能にすることなど、この取り組みで目指すところを解説しました。具体的には、高血圧、糖尿病、メンタルヘルス耐性といった様々な症状をターゲットとし、ヘルシーエイジング(健康長寿)を促進する複数のプロジェクトをご紹介しました。ユーザーの健康、活動、睡眠、周辺状況についてライブデータを継続収集するIoMTを活用して、血圧などの主要健康指標に関して予測的バーチャルケアを行うのに役立つ解析と、ユーザーと医療提供者に対して個別化されたレコメンデーション(推奨)とインターベンション(介入)を提供するシステムについて説明されました。

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Dey博士は、患者さんや高齢者が低費用で続けることができる遠隔リハビリを容易にする「バーチャル理学療法」開発プロジェクトについても説明しました。このプロジェクトでは無線センシング、コンピュータビジョンや人工知能分野のイノベーションを駆使し、リアルタイムのモニタリング、ガイダンス、レコメンデーションを可能にするとともに、医療提供者が患者さんの健康状態、進捗状況、順応度を遠隔から追跡できるようにするものです。さらに、人生全般にわたり(特にヘルシーエイジングから認知症への過渡期に)メンタルヘルス耐性と認知能力を評価し改善する手法を開発することを目指して、認知神経エンジニアリング、神経ゲーミング、ストレス神経内分泌学、エピジェネティクス、デジタル・ライフスタイル・モニタリング、人工知能を統合的に活用する新しいプロジェクトについても解説しました。

UCサンディエゴの「コネクテッド・ヘルス」プログラム

UCサンディエゴの「コネクテッド・ヘルス」プログラムは、無線IoMT(Internet of Medical Things)分野のイノベーションを駆使して、今日の予後的ヘルスケアモデルを、主体的で継続性があり個別化された次世代ヘルスケアへと大きく変えていく取り組みです。IoMTには、新しい医療機器やアプリケーションのみならず、AR/VR(人工/仮想現実感技術)、マシンビジョンと人工知能、エッジ/クラウドコンピューティングやIoMT通信技術も含まれます。この取り組みはUCサンディエゴのCenter for Wireless Communications (CWC) と、カイザーパーマネンテやUCサンディエゴヘルスなどの医療機関、サムスン、クアルコム、テラデータといった技術系企業とのパートナーシップのもとに、UCサンディエゴのジェイコブズスクール(工学部/大学院)と医学部の教授陣(医師、理学療法士、認知神経科学者、家庭医療・精神科・公衆衛生学科の教員を含む)が連携して進めています。

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多くの質問が参加者から寄せられました。同様のプログラムを行っているが難題がある、成功のカギとは?など、参加者にとってはまさにタイムリーな内容だったようです。懇親会でも活発な意見交換がなされました。

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