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イベントレポート

「ムーンショット@TWIns x LINK-J:総合知を活用した研究と社会実装への挑戦」を開催(2/21)

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本イベントは、2022221日(月)、内閣府が統括する「ムーンショット型研究開発制度」のプロジェクトに採択されている、東京女子医科大学・早稲田大学連携 先端生命医科学研究教育施設(TWIns)の各チームリーダーが集い、研究テーマの紹介および議論を行いました。(会場は日本橋ライフサイエンスビルディング、オンライン配信)

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【アーカイブ動画】

下記のリンクにてご登録いただいた方は当日の録画をご覧いただけます。

URL:https://peatix.com/event/3185517/

公開期限:202261日(水)まで

冒頭では早稲田大学の笠原博徳副総長からのご挨拶、および、宇宙タレントの黒田有彩氏から、ムーンショットアンバサダーとしての意気込みや、科学がもたらす未来社会への展望をお話し頂きました。

第一部「ムーンショットリーダーが語るプロジェクトで目指す夢」

各チームリーダーたちからプロジェクトの目的と取り組みに関して、解説頂きました。

(モデレーター)樋原 伸彦 早稲田大学ビジネススクール准教授/LINK-J サポーター

1.「一人に一台一生寄り添うスマートロボット」

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(菅野重樹 プロジェクトマネージャー/早稲田大学理工学術院 教授)

本プロジェクトでは、「2050年までにAIとロボットの共進化により自ら学習・行動し、人と共生するロボットを実現」を目標としています。決められた仕事をする専用ロボットではなく、一つのロボットがすべてをこなすような汎用性ロボットへの挑戦のため、菅野氏はプロトタイプとして、Dry-AIRECというロボットの設計開発の例を示されました。スマートロボットの福祉・医療への適応はニーズが高く、期待される分野のひとつです。

2.「土壌微生物叢アトラスに基づいた環境制御による循環型協生農業プラットフォーム構築」

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(竹山 春子 プロジェクトマネージャー/早稲田大学理工学術院 教授)

2050年までに未利用の生物機能等のフル活用により、地球規模でムリ・ムダのない持続的な食糧供給産業を創出」することを目指し、竹山氏は、未来型の食料として「ダイズ」に着目。健康な土壌から環境調和型の食糧生産を目指しています。土壌、植物、環境の3つの相互作用を理解、制御することや、循環型の農業プラットフォームの構築や産業展開を目指します。

3.「地球規模の食料問題の解決と人類の宇宙進出に向けた昆虫が支える循環型食料生産システムの開発」

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(由良 敬 プロジェクトマネージャー/お茶の水女子大学 教授/早稲田大学理工学術院 教授)

食料危機への新たなタンパク資源として昆虫が注目されていますが、本プロジェクトでは、様々な昆虫の中からコオロギとミズアブを選択し、高品質昆虫の安定生産を目指します。
昆虫学だけでなく、分子生物学や遺伝子工学、食品科学、社会科学といった異分野融合のプロジェクトです。家畜昆虫としての確立や、新規飼料原料をつくることは、社会や経済的なインパクトを与えるものとして、国民への理解や受容が重要になってくると、由良氏は述べられました。

4.「藻類と動物細胞を用いたサーキュラーセルカルチャーによるバイオエコノミカルな培養食料生産システム」

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(清水達也 プロジェクトマネージャー/東京女子医科大学先端生命医科学研究所 所長・教授)

2050 年までに、未利用の生物機能等のフル活用により、地球規模でムリ・ムダのない持続的な食料供給産業を創出」するため、家畜の飼料である穀物を「藻類」に、動物肉を「培養細胞」にて変えることによって、新たな食糧生産システムを提案します。培養肉生産拡大に伴う課題を克服し、サーキュラーセルカルチャーシステムによる培養食料生産を行います。これによって、温室効果ガスをゼロとする「グリーン社会」に大きく貢献し、様々な環境下での食料生産をも目指していきます。


第二部 パネルディスカッション「社会課題を総合知で解決する」

capture-2---コピー.png第一部で紹介した各プロジェクトメンバーによるプロジェクトでの取り組みの内容紹介を行った後、社会課題への解決方法に関して、ディスカッションが行われました。各パネリストからは、研究への意気込みや課題などを取り上げ、議論しました。

(モデレーター)朝日 透 早稲田大学理工学術院 教授

(パネリスト)

  • 村垣 善浩「一人に一台一生寄り添うスマートロボット」副プロジェクトマネージャー/東京女子医科大学 教授
  • 下川 哲「土壌微生物叢アトラスに基づいた環境制御による循環型協生農業プラットフォーム構築」プロジェクトグループリーダー/早稲田大学政治経済学術院 准教授
  • 鈴木 丈詞「地球規模の食料問題の解決と人類の宇宙進出に向けた昆虫が支える循環型食料生産システムの開発」プロジェクトPI/東京農工大学大学院農学研究院 准教授 
  • 坂口 勝久「藻類と動物細胞を用いたサーキュラーセルカルチャーによるバイオエコノミカルな培養食料生産システム」プロジェクトメンバー/早稲田大学大学院 先進理工学研究科 生命理工学専攻 准教授

会の締めくくりとして、LINK-J 事務局長の三枝寛から閉会の挨拶をさせて頂きました。
本イベントは日本橋ライフサイエンスビルディングを会場に、登壇者にお越し頂き、オンラインでは320名の方にご視聴頂きました。
ご視聴いただいた皆様誠にありがとうございました。

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