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イベントレポート

「会員間の交流を深めるためのミートアップイベント『第2回LINK-J Member's Meetup 再生医療vol.1』」(2/17)を開催

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2022年2月17 日(木)、日本橋ライフサイエンスビルディング10階ラウンジ、オンラインにて「会員間の交流を深めるためのミートアップイベント『第2回LINK-J Member's Meetup 再生医療vol.1』」を開催いたしました。(主催:LINK-J)

本イベントは、LINK-Jが会員500を突破したことを記念し新たにスタートした会員間の交流を深めることを目的としたミートアップイベントです。今回は第二弾としてLINK-J会員の中より「再生医療」事業をおこなっている6社に登壇していただき、自社の事業内容や取り組みについてプレゼンテーションをおこないました。

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※撮影の際のみマスクを外しました。

【登壇企業】
株式会社ステムセル研究所
株式会社セルージョン
株式会社バイオマスター
株式会社メトセラ
株式会社フルステム
ヒューマンライフコード株式会社

株式会社ステムセル研究所
登壇者:清水 崇文 氏(代表取締役社長)

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ステムセル研究所はお母さんと赤ちゃんをつないでいる、へその緒や胎盤の中に含まれている血液である「さい帯血」の保管および再生医療研究開発を行っています。さい帯血には造血幹細胞が豊富に含まれており、侵襲性がないことや外部の影響を受けにくい点、倫理的に問題がないことから再生医療の貴重なソースとして考えられています。ステムセル研究所はさい帯血の細胞バンクの事業拡大だけではなく周産期組織由来細胞を使った再生医療等製品の開発も進めています。このインフラを利用した事業を考えている方がいれば声をかけてほしいと呼びかけました。

株式会社セルージョン
登壇者:羽藤 晋 氏(代表取締役社長)

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セルージョンは「水疱性角膜症」に対して、iPS細胞を用いた新たな治療法を確立させる、2015年に設立された慶應発ベンチャーです。現在行われている角膜移植の待機患者は1300万人に上りますが、そのうち年間で移植手術が実施されるのはわずか18万件。また、その角膜移植の50%以上が水疱性角膜症の患者です。移植手術は高度な技術も求められ、合併症の危険性もあります。セルージョンはこの社会課題を、iPS細胞を使って角膜内皮の代替細胞を製造し、その細胞を目に移植することで解決するため設立されました。
「水疱性角膜症の患者は約1年間に100万人増加するとみられている。一般の眼科医でも施術可能で、いつでもどこでもこの病気を治療できる方法を世界に届けたい」と述べました。

株式会社バイオマスター
登壇者:長谷川 卓爾 氏(代表者取締役社長)

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バイオマスター社は2002年に設立された株式会社カネカのスピンアウトベンチャーです。東大との研究開発によって脂肪由来の幹細胞CAL (Cell-Assisted Lipotransfer)を用いて体内の様々の軟部組織を増大する技術を開発しています。また医療機関「セルポートクリニック横浜」を経営し、実際に技術の提供もしています。

株式会社メトセラ
登壇者:野上 健一 氏(代表取締役 Co-Founder, Co-CEO)

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メトセラ社は2016年に設立された川崎市に拠点を置くベンチャーです。メトセラでは心不全治療のための細胞製品の研究開発をしています。心不全患者は例えばがん患者と比べても予後が悪く、長期にわたって医薬品を投薬しても進行を遅らせるにとどまっており、課題の多い疾患です。メトセラは胎児の心臓線維芽細胞の再生能力に着目し、成人の線維芽細胞から再生能力のある線維芽細胞集団「VCF」を製造し、患者の体内に戻して心機能を回復させる技術を発見しました。野上氏は「今後のメトセラの動きにご注目いただければ」と締めました。

株式会社フルステム
登壇者:千葉 俊明 氏(代表取締役社長)

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フルステム社は沖縄に本社を置く2016年に創業したベンチャーです。不織布を用いた自動大量培養装置を開発しています。不織布の入り組んだ繊維を細胞の足場にすることで体内の幹細胞環境と類似させ、良質かつ大量に培養することを可能にしました。
千葉氏は「幹細胞治療の効率かつ安定的な製造を支援し、再生医療の裾野を広げる活動をしたい」と今後の展望を述べました。

ヒューマンライフコード株式会社
登壇者:原田 雅充 氏(代表取締役社長)

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ヒューマンライフコードは2017年に設立されました。原田氏は2013年に米国で出会った小児患者への間葉系細胞治療をきっかけに臍帯を治療に活用する研究開発を進めています。
臍帯は医療廃棄物として医薬品原料への活用は認められていませんでしたが、原田氏と東京大学医科学研究所の長村登紀子先生との連携により条例が緩和され、産業としての利活用が可能になりました。
また、臍帯の採取から細胞の製造、治療まで一気通貫のサプライチェーンを構築するためアルフレッサホールディングスやロート製薬株式会社と提携しています。実用化に向けた製品のご紹介とグローバル展開にも視野を広げている旨をご説明いただきました。

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講演後は、リアル会場限定で会場参加者の皆様と登壇者の名刺交換会がおこなわれました。感染対策を講じた上での開催でしたが、久しぶりの対面での挨拶や情報交換が活発におこなわれました。

イベントにご参加の皆様、ご登壇者の皆様、誠にありがとうございました。 第3回は「医療機器」をテーマに2022年3月15日(火)に行い、第4回は「医療アプリ、データ、情報サービス」をテーマに2022年4月19日(火)に開催します(詳しくはこちら)。ぜひご参加ください。

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