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【2019年度 SCOOPプロジェクト中間報告】旭川フレイルプロジェクト

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旭川フレイルプロジェクト

項目 内容
プロジェクトの目的     フレイルという概念の認識を広めることを目的とする。フレイルは全ライフステージでの対策が必要であり、当事者である高齢者だけでなく、働き世代や若者など様々な世代に関心を寄せてもらうことで、予防意識を高めるとともに、"フレイル予防の担い手は医療・介護の関係者だけでなく、地域に関わるあらゆる関係者である"ことを理解してもらい、地域ぐるみのフレイル予防活動につなげる。
そのような機運を醸成するために、学生が主体となり地域のためにこのような活動をしているということを伝え、関係者を巻き込むための入り口を作る。
当面は、スターバックスコーヒー旭川東光店での開催を念頭に置くが、事業の進捗を見て、市内の他店舗(旭川駅前、旭川西、旭川医科大学病院)での実施や、他の地域の多世代が集うコミュニティを活用しての開催についても検討する。
事業実施の成果は、SNS を通じての発信や、成果の学会発表を通じて全国に向けて発信することで、フレイル予防の更なる広がりに貢献する(以上 Entry Sheet より)。
チーム概要    

旭川フレイルプロジェクトは、昨年5月に設立し、昨年度1年間活動してきた中で、フレイルという概念をテーマに、地域の方々をつなげ、高齢者の方々の暮らしに関する課題や解決策を分野連携で話し合う場を作って来た。
運営するプロジェクトメンバーは、それぞれの専門分野を持って医療や地域に関わってきたが、地域の人々の暮らしを支えるのは医療だけではできないこと、専門分野の異なる人々が横のつながりを持つことの大切さと同時に難しさを痛感したため、このような活動に携わってきた。
今年度の活動の中で、"団体の継続性"と"医学教育におけるプロジェクトの役割"の2つの点から新規メンバーに参画してもらう重要性を認識し、募集を行った結果、新たに4名のメンバーが加わり、今後の活動を行っていくこととなった。新メンバー4名はいずれも高校卒業後すぐに進学してきた者である。

チームメンバー 【代表】黒田 紳之亮 旭川医科大学医学部医学科2年(元バリスタ)
熊谷 和美 旭川医科大学医学部医学科4年(元薬剤師)
上野 裕生 旭川医科大学医学部医学科3年(元行政職員)
西川 瑛亮 旭川医科大学医学部医学科4年(元歯科医師)
渡邊 由桂 旭川医科大学医学部医学科4年(元看護師)
田中 友規 東京大学高齢社会総合研究機構
臼井 瑛美 旭川医科大学医学部医学科3年
三井 沙耶 旭川医科大学医学部看護学科3年
川口 菜々子 旭川医科大学医学部医学科1年
松田 奈々 旭川医科大学医学部医学科1年
当初の計画    

本プロジェクトは、スターバックスコーヒーと連携して実施する。旭川東光店という多くの世代の地域住民が利用するコミュニティで、旭川の未来を担う学生が主体となって、地域の未来のために情報を発信する。
フレイルは全ライフステージでの対策が重要であること、また多世代の顔が見える関係性作りが重要であるためターゲットは高齢者に限らず、幅広い世代の方々とする。
毎月あるいは隔月で(参加者の反応を確認しながら)、平日の朝に開催する。
店舗入口のコミュニティコネクションボード(縦横=50×70cm)と、旭川フレイルプロジ ェクト Facebook ページにて告知を行う。
様々な地域で用いられている「簡易フレイルチェック」を題材に、フレイルについて知ってもらうとともに、自分達でできるフレイル予防についても皆で考えるようなワークショ ップを行う(以上 Entry Sheet より)。

2019年11月までの取組    

カフェで開催する交流事業を"フレイルカフェ"として開催することとした

6/24(月)朝
第1回フレイルカフェをスターバックス東光店にて開催。東京から田中メンバーも参加し、常連客の方々を中心に 11 名の参加者とフレイルを通じて日々の生活について話し合った。

10/25(日)夕方
第2回フレイルカフェを同じく東光店で開催。北海道新聞地域版で事前に紹介したいただいたこともあり、地域在住の高齢者やご家族を中心に 17 名が参加。自由な話し合いの中で、「自分の家族が生活の中でそんな思いを持っていたとは知らなかった」といった気づきの声も聞かれた。

11/9~10
第6回日本サルコペニアフレイル学会@新潟に参加し、昨年度の取組(勉強会)について報告するとともに、フレイルに関する最新の研究知見を収集した。

振り返り    

スターバックス東光店の助けを得て、フレイルカフェという一つの事業形態を作り上げることができ、その中での交流が生活の一助になれるという可能性が見えた。自由で意義ある交流を作るには情報提供やファシリテーションだけでなく、場所や飲食など含めた雰囲気づくりが重要であると実感した。
一方で、事業の対象者の設定(地域住民だけなのか、学生も含めるのか)や事業の一般化(東光店以外での開催)には課題があり、年度内に事業を開催しつつ検討を進めて行きたい。
現在 12 月 20 日に開催される、フレイルカフェの準備を行っている。広報方法として、店舗入り口のコミュニティコネクションボードと Facebook を用いた方法だけでなく、地域の活動拠点となる施設へのポスターの掲示、スターバックスコーヒー店頭でのフライヤーの配布も行った。今後は地域包括支援センターの協力も得ながら、地域のデイケアなどを行う介護福祉施設などへも活動の周知と参加の呼びかけを行っていきたいと考えている。
ポスターの掲示をしていく中で、「フレイル」に興味関心を持ってもらえた場合には、ニ ーズのある場所でフレイルカフェ・フレイルチェックを行うことを検討していきたい。
最終的には、旭川の学生がフレイル予防の活動をしていること、フレイルについて知ってもらうことを通じて、市民の皆様に「フレイルを自分事として考え、行動変容につなげる」ことを目指したい。

今後の計画   

12/20 に第3回のフレイルカフェ、1~2月に第4回を東光店で開催予定。
3月頃に、緑が丘地域活動センターグリンパルにて年度内最後のフレイルカフェを開催する予定である。
また、活動を通じてメンバーの気づきをフォローすることで、"医学教育におけるフレイル普及活動の意義"についても検討を進め、更なる研究・学会発表につなげていきたい。

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