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「メタボロミクスを活用したスポーツ脳科学研究 :運動-認知インタラクションの神経機構解明に向けて」ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ無料ウェブセミナー開催!

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近年スポーツ、運動分野におけるパフォーマンスの向上や身体適応において医学的メカニズムの解明が進むとともに、その応用としてメカニズムにもとづいた効果的な運動方法や栄養摂取方法の研究・開発が進められております。又、それらスポーツ、運動分野の研究においては、代謝物質の網羅的解析手法であるメタボロミクスを用いてメカニズムの解明やバイオマーカー探索などが行われており、多くの成果が出ております。

本セミナーでは、筑波大学体育系 助教(運動生化学)・松井崇先生に「スポーツ脳科学研究」に関する研究成果のご発表をいただき、運動−認知インタラクションを担いうる脳グリコーゲンとその応用可能性について、メタボローム解析の今後も踏まえながらご講演をいただきます。


日時

2021年3月10日(水)14時~15時

会場

ウェビナー(zoom)


詳細・参加申込

(外部サイトが開きます)

プログラム

筑波大学体育系 助教(運動生化学)
松井 崇 先生ご講演

メタボロミクスを活用したスポーツ脳科学研究
:運動-認知インタラクションの神経機構解明に向けて

= 要 旨 =
運動が脳にもたらす有益な効果や身心機能(有酸素能や認知)の関連が明らかになり始め、「運動−認知インタラクション」として注目される。身心機能を司る脳は主なエネルギーを糖質に依存することから、脳糖代謝が運動−認知インタラクションに寄与すると想定できるが、運動により脳糖代謝がどう機能し、適応するかは大部分が不明である。
アストロサイトに局在する脳内唯一の貯蔵糖質・グリコーゲンは、神経のエネルギーや修飾因子となる乳酸の生成源として記憶機能に役立つ。私どもは、長時間運動がラット脳のグリコーゲン減少と乳酸上昇を中枢疲労因子(低血糖やセロトニン代謝)と関連して引き起こし(J Physiol、2011)*1、脳のグリコーゲン分解と乳酸輸送の阻害が持久性と脳ATPを低下させることをメタボロミクスを活用しながら見出した(PNAS、2017)*2。これらの結果は、脳グリコーゲンが神経のエネルギーとなる乳酸の産生・供給を通じて運動持久性に役立ち、その代謝破綻が機能低下(中枢疲労)の原因となることを初めて示唆する。
さらに、一過性運動後のグリコーゲン超回復が骨格筋と同様に脳でも生じ、4週間の慢性中強度運動が海馬グリコーゲン貯蔵を高めることを見出した(J Physiol、2012)*3。加えて、II型糖尿病ラットで低下した空間認知と海馬グリコーゲン代謝は、4週間の慢性中強度運動により高血糖とは独立して改善された(Diabetologia、2017)*4。これらのことから、脳、特に海馬のグリコーゲン代謝適応が運動で高まる認知機能を担う可能性がある。
今回は、運動持久性を高める「グリコーゲンローディング」の脳への効果(Sci Rep、2018)*5やメタボロミクスを用いた脳グリコーゲン動態のバイオマーカー探索研究についても触れながら(Front Neurosci、2019)*6、運動−認知インタラクションを担いうる脳グリコーゲンとその応用可能性について議論できれば幸いである。

*1 Matsui T et al. (2011), Brain glycogen decreases during prolonged exercise. J Physiol, 589: 3383-93.
*2 Matsui T et al. (2017), Astrocytic glycogen-derived lactate fuels the brain during exhaustive exercise to maintain endurance capacity. Proc Natl Acad Sci U S A, 114: 6358-6363.
*3 Matsui T et al. (2012), Brain glycogen supercompensation following exhaustive exercise. J Physiol. 590: 607-16.
*4 Shima T & Matsui T et al. (2017), Moderate exercise ameliorates dysregulated hippocampal glycometabolism and memory function in a rat model of type 2 diabetes. Diabetologia. 60: 597-606.
*5 Soya M & Matsui T et al. (2018), Hyper-hippocampal glycogen induced by glycogen loading with exhaustive exercise. Sci Rep. 8: 1285.
*6 Matsui T et al. (2019), Tyrosine as a Mechanistic-Based Biomarker for Brain Glycogen Decrease and Supercompensation With Endurance Exercise in Rats: A Metabolomics Study of Plasma. Front Neurosci. 13: 200.

参加費

無料

定員

150名 ※ご参加には事前登録が必要です。先着順となりますのでご了承ください。

主催

ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ株式会社

お問い合わせ先

ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ株式会社 セミナー窓口
hmt_seminar@humanmetabolome.com
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