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イベントレポート

「会員間の交流を深めるためのミートアップイベント『第1回LINK-J Member's Meetup 創薬vol.1』」(1/18)を開催

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2022年1月18 日(火)、日本橋ライフサイエンスハブ、オンラインにて「会員間の交流を深めるためのミートアップイベント『第1回LINK-J Member's Meetup 創薬vol.1』」を開催いたしました。(主催:LINK-J)

第3回は「医療機器」をテーマに3月15日(火)に開催します(詳しくはこちら

本イベントは、LINK-Jが会員500を突破したことを記念し新たにスタートした会員間の交流を深めることを目的としたミートアップイベントです。今回は第一弾としてLINK-J会員の中より「創薬」事業をおこなっている10社に登壇していただき、自社の事業内容や取り組みについてプレゼンテーションをおこないました。

【登壇企業】
株式会社FuturedMe
リベロセラ株式会社
株式会社キノファーマ
Chordia Therapeutics株式会社
Delta-Fly Pharma 株式会社
メスキュージェナシス株式会社
アネキサペップ株式会社
TNAX Biopharma 株式会社
HISHOH Biopharma株式会社
ネクスレッジ株式会社

株式会社FuturedMe 
登壇者:高橋 信明 氏(研究開発部統括責任者)

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FuturedMe社は「CANDDY™(標的タンパク質分解創薬技術)」をコアにした、CANDDY™プラットフォーム(タンパク質分解創薬プラットフォーム)を用いた医薬品の研究・開発、製造、販売を行っています。この技術は、タンパク質を分解する際にユビキチン化を介さず、直接的に小分子によって標的をプロテアソームに誘導することが特徴にあげられます。 共同開発ができる企業やCANDDY技術を使ったパイプラインを共につくっていける企業を探しています。

リベロセラ株式会社
登壇者:菅家 徹 氏(代表取締役)

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リベロセラは膜タンパク質を標的とした創薬及び関連サービスを行う、2018年に設立された理研発ベンチャーです。理化学研究所の横山茂之博士の研究している無細胞膜タンパク質発現技術にもとづき、無細胞膜タンパク質調製技術と非天然型アミノ酸導入技術を組み合わせて、GPCR等をターゲットとした新規医薬品の研究開発を行っています。
自社開発パイプラインを重視してはいますが、一部プロジェクトについては共同研究を進めていることと、昨年資金調達に成功したため新たなメンバーを募集しています。

株式会社キノファーマ
登壇者:黒石 眞史 氏(代表取締役)

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キノファーマ社は幅広いウイルス種への効果を有する新規の抗ウイルス薬を研究開発しているバイオ企業です。フラッグシップとして現在は子宮頸がんの原因であるパピローマウイルス(HPV)感染症に対する新規抗ウイルス薬の研究、開発しています。
現在平行して進めている疣贅・尖圭コンジローマだけではなく、今後はポリオ―マウイルス感染症や抗RNAウイルス感染症についても創薬研究を進めていくと話しました。

Chordia Therapeutics株式会社
登壇者:佐藤 義彦 氏(経営管理部部長)

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Chordia Therapeutics社は2017年に武田薬品工業株式会社よりカーブアウトしたバイオベンチャーです。Chordia Therapeuticsは武田薬品から4つのアセットを引き継いでおり、そのうちのCLK阻害薬CTX-712についてご説明いただきました。2000年にHanahan教授とWeinberg教授が発表したがんの多様性である6つの特徴に加え、現在では複数の新規のがんの特徴が見つかっています。その中でも未だ有効な治療薬の見つかっていないRNA制御ストレスに焦点を当てて研究を進めています。
本イベントを新しいターゲットや協業と出会える機会にしたい、と締めくくりました。

Delta-Fly Pharma 株式会社
登壇者:江島 淸 氏(代表取締役社長)

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Delta-Fly Pharma社は2010年に徳島で起業し、2018年に東証マザーズに新規上場しました。新規抗がん剤の研究開発を、独自の手法「モジュール創薬」によっておこなっています。モジュール創薬は既存の抗がん活性物質等を「モジュール」(構成単位)として「アセンブリ」(組み立て)することで、副作用の低減や研究開発期間の短縮が見込まれる手法です。現在は6本の開発パイプラインを進めており、その開発状況について説明しました。

メスキュージェナシス株式会社
登壇者:鍵山 直人 氏(代表取締役副社長)

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メスキュージェナシス社は創薬支援事業とペプチド医薬品事業をおこなっています。今回はペプチド医薬品事業を中心にご講演いただきました。
メスキュージェナシス社がプラットフォームにしているのがMJPシステムと呼ばれる自社独自の技術(cDNAディスプレイ技術を活用したペプチドスクリーニング技術)で、膨大なペプチド群から疾患に作用するペプチドを効率的に探索することができます。自社技術で取得したペプチドの種類や研究用途を紹介しました。

アネキサペップ株式会社
登壇者:片山 孔兵 氏(取締役)

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アネキサペップ社は2018年にDCIパートナーズの出資および産総研の持つシーズを合わせて起業しました。アネキサペップ社は血液脳関門を通過できる特殊なペプチド薬物複合体(PDC)による悪性脳腫瘍治療薬の開発をおこなっています。新規治療薬を開発する上でのPDCのアドバンテージを示していただき、また柔軟性の高いPDC開発プラットフォームについても紹介しました。

TNAX Biopharma 株式会社
登壇者:向平 隆博 氏(代表取締役社長)/strong>

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TNAX Biopharma社は2018年に設立された筑波大発ベンチャーです。免疫受容体およびそのリガンドを標的とする抗体医薬品を開発しています。TNAX Biopharmaが開発している抗体薬である「TNAX101A」は、細胞傷害性T細胞などの免疫細胞表面に発現しているDNAM-1分子と標的細胞が出すCD155の結合をブロックすることで炎症を抑えます。また、制御性T細胞を再活性化しますが、免疫を過剰に落としすぎないため、既存薬で問題になっている重症感染症のリスクを下げることができます。「TNAX101A」の開発状況や対象となる難治性疾患をご紹介いただきました。また、それに続いて研究している抗CD300a 抗体についても開発状況と今後の展望を紹介しました。

HISHOH Biopharma株式会社
登壇者:櫻井 直樹 氏(代表取締役社長)

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HISHOH Biopharma社は2021年4月に設立された創薬ベンチャーです。第一三共株式会社との間でライセンスされたシーズを用いてアレルギー性疾患の寛解を実現する治療薬を開発しています。現在治療法として確立されている既存の舌下免疫療法(アレルゲン免疫療法)ですが、3‐5年投薬する必要があることと、効果が必ずしも発揮されるわけではないという課題があります。HISHOH Biopharma社の持つ免疫賦活物質を併用することにより投薬期間の短縮やアレルゲンへの免疫抑制作用の効果を高めることが期待されます。今後の開発スケジュールや将来のビジネス展開について述べました。

ネクスレッジ株式会社
登壇者:孔 蓮花 氏(経営管理部長)、横山 彩 氏(管理部)

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ネクスレッジ社はバイオ医薬品や再生医療等製品の開発や、GMP等の薬事規制に適合した開発や工業化を支援する、2015年に創業した企業です。エンジニアリング、GMP、薬事、事業戦略立案など、開発に必要な人的リソースが負担になるプロジェクトにおいて、必要な分だけ社外リソースを導入することができるのが強みです。支援内容や導入ケースについて紹介しました。

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講演後は、リアル会場限定で会場参加者の皆様と登壇者の名刺交換会がおこなわれました。感染対策を講じた上での開催でしたが、久しぶりの対面での挨拶や情報交換が活発におこなわれました。

イベントにご参加の皆様、ご登壇者の皆様、誠にありがとうございました。
第2回は「再生医療」をテーマに2022年2月17日(木)に開催、第3回は「医療機器」をテーマに3月15日(火)に開催します(詳しくはこちら)。ぜひご参加ください。

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