1990年代終わりから2000年代初頭まで、少なくとも日本では「外国臨床データを受け入れる際に考慮すべき民族的要因についての指針」、いわゆるICH E5に基づいたブリッジングベースの医薬品開発が中心に行われていました。しかし、昨今ではドラッグラグおよびドラッグロスを無くすべく、ICH E17「国際共同治験の計画及びデザインに関する一般原則」に基づいたグローバル同時開発への流れが加速しています。
グローバル開発においては、早期に得られる東アジアを含めた臨床薬理試験のデータが「不確実性」を補う重要なピースの1つとなるように、無駄のない効率的な開発戦略を立案する必要があります。主に臨床薬理の観点からの医薬品開発の最適化、さらなる臨床薬理専門家の育成、そして学問としての臨床薬理の発展に貢献することを目的として昨年、同じ東アジアに属する日本と中国それぞれでDIAの臨床薬理コミュニティが発足しました。申し合わせることなく全く同じタイミングで発足したことは、現医薬品開発での臨床薬理に関する議論が、ことさら東アジアでは必要であることを示すシグナルだったのではないでしょうか。
今回のシンポジウムでは、日本と中国がそれぞれ、又は一体となって協力できることを探索し、東アジア内での臨床薬理戦略の最適化や両国での臨床薬理試験データの相互利用の可能性も含めて、産官学で議論できればと考えております。
本シンポジウムは、日本と中国の臨床薬理コミュニティから選出されたプログラム委員により構成されております。シンポジウムの内容は臨床薬理がメインとなりますが、グローバル医薬品開発全体の最適化を目的としているため、開発薬事やプロジェクトマネージメント等、他のコミュニティ・専門分野に属する方々にも積極的にご参加いただければと思います。
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43390_ext_06_0日時: 2023年9月20日(水)13:30-18:00
(外部サイトが開きます)
オンライン申込受付〆切:2023年9月19日(火)正午12時まで ※当日会場受付いたします
プログラム
13:50-14:40 セッション1 医薬品開発におけるMIDD (Model-Informed Drug Development)の適用
14:40-15:30 セッション2 Global医薬品開発におけるアジア臨床薬理試験の活用
15:30-16:20 セッション3 臨床薬理の現状と課題:アカデミアの立場から
16:20-16:35 ブレイク
16:35-17:55 Panel Discussion グローバル医薬品開発における臨床薬理戦略の最適化について
17:55-18:00 閉会の挨拶
*シンポジウム終了後に情報交換会を予定しております
参加費
※プログラムをご確認ください
定員
定員なし ※多くのみなさまご参加をお待ちしております!