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イベントレポート

サスティナブルな医薬品品質試験―日本と世界の薬局方におけるリコンビナント試薬を用いたエンドトキシン測定を取り巻く状況を開催(10/15)

2025年10月15日(水)、 LINK-J はGLOBAL LIFESCIENCE HUBおよびオンラインにて「サスティナブルな医薬品品質試験―日本と世界の薬局方におけるリコンビナント試薬を用いたエンドトキシン測定を取り巻く状況」を開催をしました。

共催:ビオメリュー・ジャパン株式会社、一般社団法人ライフサイエンス・イノベーション・ネットワーク・ジャパン(LINK-J) 
※このイベントはLINK-JとLINK-J会員企業とのタイアップイベントです。

LINK-JのYouTubeでアーカイブ動画を公開しています。(一部編集をおこなっております。)

医薬品の品質管理において、エンドトキシン試験は必須の工程ですが、近年は持続可能性への配慮から従来のLALに代わりリコンビナント試薬の利用が国際的に広がっています。
一方、日本では導入が限定的であり、日本薬局方における位置づけや今後の展望に関心が高まっています。
本セミナーでは医薬品医療機器レギュラトリーサイエンス財団 医薬品標準品センター長の中川ゆかり先生とビオメリュー社のアジア太平洋地域(ASPAC)担当 ビジネスデベロップメントマネージャーのヴォイチェフ・スレチェクが登壇し、リコンビナント試薬の特性、実務における活用の可能性について解説しました。
品質管理業務に携わる皆様にとって、持続可能な試験法導入の判断材料となる内容をお届けしました。

司会
広井 昌子 氏(ビオメリュー・ジャパン株式会社 )

ビオメリュー・ジャパン株式会社のご紹介
曽根 徹太郎 氏 (ビオメリュー・ジャパン株式会社 産業事業本部長)

講演「日本薬局方エンドトキシン試験法と遺伝子組換えタンパク質を用いた エンドトキシン測定試薬の現状と課題」
中川 ゆかり 氏(一般財団法人医薬品医療機器レギュラトリーサイエンス財団 医薬標準品センター長)


【講演要旨】
エンドトキシンは、環境中に広く存在しているグラム陰性菌に由来すること、耐熱性を示し容易に失活しないことから、エンドトキシンは医薬品の製造工程などにおいて混入する可能性があり、更に混入の可能性がある発熱性物質の中で特に強力な作用を示すことから、医薬品などの安全性確保のために管理すべき物質として位置づけられている。日局エンドトキシン試験法〈4.01〉は、カブトガニの血球抽出成分より調製されたライセート試薬を用いて、エンドトキシンを高感度に検出できるin vitro試験法であり、注射剤などに適用されている。一方、カブトガニの保護、試薬の安定供給、試薬ロット間差の低減及び試験の安定性の向上を目的に、ライセート試薬に代わるものとして遺伝子組換えタンパク質を用いたエンドトキシン測定試薬(組換え試薬)が開発され、欧米薬局方ではこれらの試薬を用いた試験法が収載されている。本講演では、エンドトキシン試験法を解説するとともに、日本における組換え試薬の現状と課題について解説した。

講演「Endotoxin Testing with rFC - Global Compliance Meets Lab Productivity」 
ヴォイチェフ・スレチェク 氏 (bioMérieux ASPAC Business Development Manager)


【講演要旨】
リコンビナントC因子(rFC)は、製薬業界やバイオテクノロジー分野におけるエンドトキシン試験の在り方を刷新し、動物由来試薬を使用せずに、より迅速かつ信頼性の高い結果を提供します。本セッションでは、ビオメリューのENDONEXT™ソリューションが、規制遵守の支援、試験結果の安定性向上、そして環境・持続可能性への取り組み強化にどのように貢献するのかをご紹介します。実際の事例に基づく内容で、品質管理、バリデーション、オペレーションに携わる方々にとって必見のセッションでした。

中川 ゆかり 氏とヴォイチェフ・スレチェク 氏によるパネルディスカッション 
 

講演後は登壇者および参加者間の交流を目的としたネットワーキングを行いました。 ネットワーキングでは、名刺交換や情報交換が積極的に行われました。

参加者からは「リコンビナント試薬の世界的な動向について詳細に知ることができ、大変貴重な講演でした。」「現行のエンドトキシン試験法の生物資源への多大な負荷について、その代替法への期待が国際的に高まっていることを知ることができてとても良かったです。」「エンドトキシン試験について、最初の導入の説明からしてもらえて情報が整理できてよかった。」といった感想を頂きました。

リアル・オンライン合わせて110名の皆様にご参加頂きました。
ご参加頂いた皆様には心より御礼を申し上げます。

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