2026年4月10日(金)、日本橋ライフサイエンスハブおよびオンラインにて「会員間の交流を深めるためのミートアップイベント『第26回LINK-J Member's Meetup 創薬・再生医療』」を開催いたしました。(主催:LINK-J)
まず最初に、イノバセル株式会社 Co-CEOのColin Novick氏とLINK-J参事の加納による対談が行われました。
対談
イノバセル株式会社 Co-CEO Colin Novick氏
LINK-J参事 加納 浩之
テーマ:バイオ・スタートアップの資金調達事例
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日本の再生医療分野が持つ強みと、その一方でバイオベンチャーが直面する課題について議論されました。
具体的には日本は再生医療・遺伝子治療で想像以上に国際的プレゼンスがあること、市場規模は米国が最大だが、日本は国単位で見ると大きく、法体系・施行規則が分かりやすい点に強みがあること、一方で開発パイプラインの多くがアーリーステージにとどまっている点などの課題があることなどです。
また、多様な資金調達手段(VC・デット・助成金・個人投資家など)を組み合わせ、後期開発段階まで非上場で進めることが重要であり、「とにかく会社として生き残ること(don’t die)」と、粘り強く資金調達機会を追い続ける姿勢が不可欠と強調されました。
その後は、LINK-J会員企業6社が、自社の事業内容や取り組みについてプレゼンテーションをおこないました。
【登壇企業】
HiLung株式会社
TFBS Bioscience合同会社
アクロバイオシステムズ株式会社
セラファ・バイオサイエンス株式会社
ティーセルヌーヴォー株式会社
メタジェンセラピューティクス株式会社
HiLung株式会社
取締役/ Head of Translational Science 鈴木 敏夫氏
HiLung株式会社は、iPS細胞由来の肺オルガノイド/再生技術を基盤に、肺疾患の次世代創薬開発支援・毒性評価を展開する企業です。呼吸器疾患は主要な死亡要因である一方、ヒトと動物の肺構造差により前臨床モデルの再現性に課題があります。動物実験代替の潮流の中、肺の代替法開発は遅れていますが、肺胞・細気管支上皮細胞、肺胞マクロファージの安定培養と組織構築に成功。専門医の知見も活かしたオルガノイド薬効・毒性CRO評価を国内外に展開しています。

TFBS Bioscience合同会社
事業開発部 部長 満尾 裕氏
TFBS Bioscience合同会社は、再生医療等製品を含む多様なモダリティを対象に、サービスを提供する台湾発CRO/CDMOです。CROはインハウスで完結するウイルス否定試験、ウイルスクリアランス試験、セルバンク解析、動物試験、臨床・非臨床検体分析など幅広く対応します。CDMOはウイルスベクター製造に特化し、R&Dから商用をカバーしています。台湾の複数拠点に加え日本(柏の葉)にも拠点を持ち、150件超の支援実績があります。

アクロバイオシステムズ株式会社
Sales Account Manager 三橋 正憲氏
アクロバイオシステムズ株式会社は、リコンビナントプロテインを主力としています。社員のうち3割以上がPhD研究者としてカスタム対応や研究開発を推進しています。中国・蘇州のGMP施設で国際基準に沿った試薬を製造し、日本だけでなく海外でも使える品質を提供しています。サイトカイン等に加えGMP/プレミアムグレードを用意し、段階的な切替も可能です。

セラファ・バイオサイエンス株式会社
事業開発担当 石川 由也氏
セラファ・バイオサイエンス株式会社は、アステラス製薬と安川電機の合弁で2025年10月に設立された企業で、再生医療分野における新たな製造モデルの確立を目指しています。ロボティクスとAIを活用したプロセスのデジタル化・最適化により、細胞医療における再現性の向上や技術移転の効率化を実現します。これにより、高品質で安定した製造とスケーラブルな開発体制を提供し、再生医療の産業化を加速します。

ティーセルヌーヴォー株式会社
代表取締役社長 松永 行介氏
ティーセルヌーヴォー株式会社は、三重大学発のバイオベンチャーで、固固形がんに対する次世代CAR-T細胞療法の開発に取り組んでいます。GD2を標的としたCAR-Tは臨床段階にあり、治療効果の実証を目指すとともに、独自のGITRLアーマリング技術により抗腫瘍効果と持続性の向上を図ります。さらにガンマデルタT細胞を活用したオフ・ザ・シェルフ型治療の開発を推進し、次世代免疫療法の確立を目指しています。

メタジェンセラピューティクス株式会社
CSO 寺内 淳氏
メタジェンセラピューティクス株式会社は、腸内細菌叢移植を中核とするマイクロバイオーム創薬に取り組む企業です。健康なドナー由来の腸内細菌を移植し腸内環境を再構築する新たな治療法で、臨床研究を起点とする独自戦略により高い成功確率と迅速な開発を目指しています。潰瘍性大腸炎で有効性を示すほか、がんやパーキンソン病などへ展開し、医療技術から医薬品化、グローバル開発まで一貫して推進しています。

続いて、新規入会企業によるエレベーターピッチでは10社に登壇いただきました。
1分という短い時間でしたが、各企業の取り組みついてとてもわかりやすくお話いただきました。
【新規入会の登壇企業】
株式会社4DIN
全国20超の大学病院データを集約し、臨床実態把握から価値最大化まで支援するRWD基盤を構築。
Akesa合同会社
臨床試験における対照薬や併用薬の調達を支援。適正価格と安定供給を実現し、治験の遅延リスク低減に貢献。
ANT5株式会社
脳損傷患者向けに、脳波や酸素情報を一体測定するセンサーを開発。早期診断で重症化防止と社会復帰を目指す。
CIC Japan Innovation Services合同会社
グローバルに展開するイノベーション拠点として、スタートアップや企業、アカデミアの連携と成長支援を推進。
一般社団法人RISE-A
三井不動産が立ち上げた半導体分野のコミュニティ。半導体を軸に「使う人・作る人・支える人」をつなぎ、海外機関とも連携しながらイベントを展開する。
株式会社Zene
レセプトデータと遺伝子検査を組み合わせた日本最大級のゲノムデータベースを構築。RWDを活用し、創薬や個別化医療に貢献している。
国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)
科学技術・イノベーション政策推進の中核的な役割を担う国立研究開発法人。知的財産マネジメント推進部では、JST保有特許のライセンス等を通じて技術の社会実装を目指す。
サーデアウ株式会社
電子機器や半導体の熱を可視化・解析する測定装置やシミュレーション技術を提供。
学校法人芝浦工業大学
工学分野の幅広い技術を持ち、センシングやロボティクス等を活用し社会実装や産学連携を推進。
株式会社セルフォールド
兵庫医科大学・大阪公立大学発ベンチャー。注射可能な細胞足場を開発し、細胞と併用して血管新生による下肢虚血治療の実用化を目指す。
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講演後は、リアル会場限定で会場参加者の皆様と登壇者の名刺交換会がおこなわれました。
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当日はオンライン、会場参加含め187名の方にご参加いただきました。
イベントにご参加いただいた皆様、ご登壇者の皆様、誠にありがとうございました。
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