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イベントレポート

UCLAブロック総長特別講演を開催(8/28)

8月28日(水)、日本橋ライフサイエンスハブにて、ランチョンセミナー「UCLAブロック総長特別講演」を開催いたしました。(主催:一般社団法人ライフサイエンス・イノベーション・ネットワーク・ジャパン(LINK-J))

本イベントでは、カルフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)総長であり、UCLA医学部の生物行動科学の研究者であるジーン・ブロック氏をお招きし、体内時計をテーマとして、講演とランチネットワーキングを行いました。
ブロック総長は、UCLA創立100周年記念行事に合わせ来日されました。また、本イベントは、UCLAと LINK-Jが2019年6月3日に提携に関する覚書(MOU)を結んでから、初めて開催されたイベントです。

【講演者】ジーン・ブロックUCLA総長

20190828UCLA (42).JPG ジーン・ブロック氏 (カルフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)総長)

Slowly Unwinding the Biological Clock

ブロック総長は、「体内時計をゆっくり巻き戻す」と題し、勤務体制や時差などで影響を受けやすい体内時計が、我々の睡眠と覚醒にどのように影響しているか、最新の研究をもとに講演されました。

総長は、サーカディアンリズム(概日リズム)の概要や寝不足の負の影響について話され、睡眠および体内時計の研究には、多くの日本人や日本製品が貢献していることを紹介されました。
サーカディアンリズムは、ほぼ24時間周期ですが、正確に24時間0分ではなく、少々ずれがあることもわかっています。
光の有無に関わらず、生物にはある一定のリズムが備わっていることが明らかになっており、暗闇で育てたマウスも、多少前後のずれはあっても、ある一定のリズムで睡眠と覚醒をしているという実験結果を紹介されました。
そしてこのリズムをつかさどっているのは脳の視床下部にある視交叉上核(SCN)です。
すべての組織・臓器には体内時計があり、それぞれ動いていますが、相互に連携しており、それらの中心となっているのがSCNです。

総長は、振子の図を用いて、SCNとほかの臓器は、それぞれ独立していますが、ゴムのようなものでつながっており、相互に影響しあい、同期化していることを説明されました。人間を含む哺乳類は、若いときはSCNと他の臓器との連携が強く、時差などにも素早く対応できるのですが、年齢を重ねると、SCNと他の臓器との連携が弱くなるため、同期が遅くなり、時差に素早く適応できなくなると述べられました。

20190828UCLA (56).JPGのサムネイル画像

質疑応答

参加者は非常に熱心に聞き入り、質疑応答では、「(朝方か夜型かという)クロノタイプを企業が夜勤シフトなどに活用することは出来るか」等、参加者より活発な質問がありました。「自分のクロノタイプを変えることができるか」との質問には、「クロノタイプは、遺伝子で決まっているので、変えることは非常に難しい」との回答がありました。
ブロック総長は、様々な科学者が協力し合い、体内時計のリズムを学校教育に活用し、カリキュラムを組み立てることができれば、学習効果が上がるのではと述べました。さらに、クロノタイプは個々人によって異なるので、特に障がい児教育などの特別な教育に、体内リズムを活かすことができれば、より効果的であるだろうと述べられました。
また、「学長として研究者と非常に多忙な日々を送っている総長は、何時間寝ていらっしゃいますか」との質問には、「7時間は寝るように心がけている」との回答がありました。日頃から学生に対して寝不足だと感情的な問題を起こすこともあるので、睡眠をしっかりとることが大事であることを強調しているとのことでした。

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当日は平日日中にも関わらず、睡眠に関連した民間企業、学術関係者など幅広い層の方から、50名を超える方にご参加いただき、大変盛況な会となりました。参加者からは、「貴重な講演を聞くことができた」「非常に興味深く、かつ今後応用範囲の広いテーマだった」などの感想がありました。

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