11月26日(火)、日本橋ライフサイエンスビル10階ラウンジにて「全編本音トーク!会員とサポーターが創薬ベンチャーの未来を語る会Vol.2」を開催いたしました。
本イベントは、会員の皆様と他の会員やサポーターとのディスカッションや懇親のための場として会員限定イベントで、今回で2回目の開催となります。今回は「創薬ベンチャーの未来」をテーマとして、富士見ベンチャー・パートナーズ株式会社代表取締役 渕上 欣司氏とFORESIGHT&LINX株式会社代表取締役社長 能見 貴人氏にご登壇いただき、創薬ベンチャーのこれまでとこれからを本音で語っていただきました。
司会:宮﨑 尚(LINK-J)
登壇者:
渕上 欣司(富士見ベンチャー・パートナーズ株式会社代表取締役)
能見 貴人(FORESIGHT&LINX株式会社代表取締役社長)
未来の創薬ベンチャー
今回は「インタラクティブに(登壇者と参加者による対話をメインに)」ということで質疑応答がメインの会となりました。
――まずは創薬ベンチャーの未来についてどうお考えですか。
能見 今後の医療の中心は早期介入になる。診断、予防、疾病の早期段階での治療介入、創薬ベンチャーのビジネス・チャンスはここにあるのではないか。
渕上 最初から世界の市場のニーズを意識してベンチャーを立ち上げた方が良い。
能見 今のベンチャー企業を見ていると戦略がないことが多い。何らかの形で競争優位性を持つことが戦略を持つということ。他社と比べて大きく差別化できるものを持たないで起業する人が海外と比べて日本にはかなり多い
IPOとM&A、ケイパビリティ
――EXITプランとしてはIPOとM&A、どちらが良いのか?
能見 IPOを目指すのかM&Aを目指すのかは始める段階である程度決めておかなければ、両者では取るべき戦略が大きく異なる。
渕上 IPOとM&Aでは取るべき戦略が全く違う。IPOをするならIPO部隊が必要だし、M&Aなら事務方はいらない。
――ベンチャーが備えるべきケイパビリティとは?
渕上 臨床開発の戦略がケイパビリティとして重要。ケイパビリティは経験値によるとところが大きいと思う。
新しいモダリティとベンチャーの海外進出
――この10年でできた新しいモダリティで、ベンチャーがターゲットにすべきものは?
能見 新しいモダリティについては必然性 (必要性) があって取り組むもの。自らユニークなモダリティを開発した場合は別であるが、必ずしもモダリティありきで取り組むべきではない。
――日本のベンチャーがアメリカへ進出することについて
渕上 バイオベンチャーへの投資資金のない日本にいる意味はなんですか?世界の市場を狙ってこそです。
上述以外にもインタラクティブにならでは質疑応答が幾つも展開された後、「語る会」は懇親会へと場を移しました。懇親会では、能見氏、渕上氏との熱の入ったネットワーキングは勿論のこと、参加者同士で真剣に話し込む姿も見られました。
参加者からは「限定された会員のみのInteractive talkが良かった。前回も参加しましたが次も参加します。」「素晴らしいインサイトにあふれるコメントが多く、短時間に充実した時間を過ごせた。」というお声をいただきました。ご参加いただきました皆様、誠にありがとうございました。
LINK-Jは今後もサポーターと会員の皆様が交流できる機会を提供していきます。第3回は「会員とサポーターが日本の医療の未来を語る会」と題し、株式会社ミナケアの山本雄士氏にご登壇いただき1月24日(金)に開催予定です。ぜひご参加ください。