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インタビュー・コラム

【News Letter vol.29】日本の大手製薬企業の研究開発戦略を担うキーパーソンが集結!「LINK-J Conference -R&D×Investment- 2025」開催

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※冊子はLINK-J関連施設にも設置してありますのでお持ち帰りいただけます

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LINK-J Conference 2025~R&D× Investment~開催

昨年、参加者から多くの反響を得た、ライフサイエンス分野に   おける研究開発と投資の連携を主題とした LINK-Jの新たな大型カンファレンス「LINK-J Conference -R&D×Investment-」の第2回となるシンポジウムが、5月9日(金)、10日(土)の2日間にかけて開催されました。初日(第1部)は、製薬企業および国内外のベンチャーキャピタル(VC)関係者が一堂に会し、非公開形式によるラウンドテーブルディスカッションを通じて、国内外の投資家それぞれの視点から、日本の創薬エコシステムに関する意見交換が行われました。 2日目(第2部)には一般公開のカンファレンスとして、製薬企業各社の開発戦略や、海外投資家との対話セッションを通じ、日本発のイノベーション創出に向けた提案内容が共有されました。

第1部  ネットワーキングランチョン + ラウンドテーブルディスカッション

国内製薬企業から7名、国内VC5名、海外VC6名の代表者に参加いただき、下記のテーマでディスカッションを行いました。
・ 国内スタートアップ企業の育成や海外展開支援など
・ 日本の創薬力強化
・ 日本発の注目イノベーション
日本の製薬企業が積極的にスタートアップを支援し、国際的な連携を深めることが、エコシステム全体の成長に繋がるとの期待が高まりました。

第1部のスピーカー 一覧

国内製薬企業
後藤 正英 アステラス製薬株式会社 オープンイノベーションマネジメント ヘッド 
飯倉 仁 中外製薬株式会社 取締役 上席執行役員
和田 悌司 第一三共株式会社 研究開発本部 研究統括部 研究イノベーション企画部長
大和 隆志 エーザイ株式会社 DHBLエクスターナルイノベーション担当 上席執行役員
山田 和人 参天製薬株式会社 製品研究統括部長
志水 勇夫 住友ファーマ株式会社 執行役員 R&D本部副本部長(創薬研究) 

国内VC
宇佐美 篤 株式会社東京大学エッジキャピタルパートナーズ(UTEC) 取締役 パートナー
稲葉 太郎 RDiscovery株式会社 代表取締役
髙井 弘基 グローバル・ブレイン株式会社 Investment Group  Director 
Ken Horne AN Ventures合同会社 パートナー
原田 泰 Fast Track Initiative パートナー 

海外VC
John Gutierrez, Ascenta Capital
Johannes Fruehauf, PhD, MD, Founder and President, BioLabs Global Inc.
Aiden Aceves, Vice President Insight Partners
Omar Khalil, Santé Ventures
PeiSze Ng, Leaps by Bayer, Director, Venture Investments
Christine Brennan, Vertex Ventures HC

 イベントの舞台裏 
今年のLINK-J Conferenceの準備は昨年末から始まりました。2回目ということで、前回より良いものにしなければというプレッシャーが大きかったです。特に、登壇者と多様な聴講者の双方に満足していただけるよう、チームでプログラム内容の検討を重ねました。また、当日は直前まで準備がぎりぎりになったりと、大イベントならではの苦労もありました。1日目のラウンドテーブルディスカッションでは、製薬企業の研究責任者や国内外のVCが集まり、深い議論が行われました。また、2日目のFireside Chatでは、米国VCが日本市場やスタートアップについての洞察を共有し、非常に有益なセッションとなりました。参加者からは多くのポジティブなフィードバックをいただいたので、来年に向けてまたプレッシャーがかかりますね。(LINK-J 林 幾雄)

Voice

◇このようなメンバーが集うのは大変貴重な会であり、コメントも勉強になるものばかりであった。(クローズドならではの発言もあるかもしれないが)、スタートアップなど多くの方に届けたい内容であった。
◇2回目の参加です。素晴らしいメンバーの方々と意見を交わせてとても光栄でした。2会場でさらに密なコミュニケーションが取れたように思います。

第2部  カンファレンス

2日目は、一般参加者・視聴者を交えての開催となり、3つのセッションとランチタイムには、AMED(日本医療研究開発機構)による特別プログラムも開催いたしました。
世界の投資状況、バイオファーマ業界の今、そして国内製薬企業のR&D戦略について、投資家、製薬企業、研究者の三者が対話し、創薬エコシステムの未来について多角的な議論が交わされました。

金融・起業・再生医療が描くイノベーションの未来

カンファレンスの冒頭では、LINK-J事務局長の高橋俊一より、「研究者、ベンチャーキャピタリスト、スタートアップ、企業が協業し、距離を縮めることがイノベーション創出の鍵である」との開会挨拶がありました。
続く基調講演1では、JPモルガン証券株式会社 日本ヘルスケア責任者 投資銀行本部 投資銀行部 事業法人グループの善積大祐氏が登壇し、「製薬・バイオテクノロジー業界の投資動向と今後の展望」に関する講演が行われました。基調講演2には、米国のスタートアップインキュベーターであるBioLabs Global Inc.の創設者、Johannes Fruehauf氏が登壇。米国ボストンを中心としたスタートアップ支援の成功事例を紹介し、コワーキングラボが、学術研究を社会実装へと導く「トランスレーショナル・エコシステム」の中核を担っていると述べました。
基調講演3には大阪大学の武部貴則教授が登壇し、iPS細胞やオルガノイドを用いた再生医療の最前線を紹介、疾患モデリングや創薬への応用が進んでいることを示しました。

モダリティからオープンイノベーションまで:製薬各社の挑戦

午後のセッションでは、日本を代表する製薬企業が登壇し、自社の研究開発戦略とイノベーション創出への取り組みを発信しました。

第一三共株式会社 和田悌司氏
ADCやmRNAなどのモダリティを活用したマルチモダリティ戦略を紹介

エーザイ株式会社 大和隆志氏
外部との戦略的アライアンスを通じた創薬事例を通して、PD-1抗体やAI創薬など、先進的な取り組みが進行中

アステラス製薬株式会社 後藤正英氏
オープンラボ運営やピッチイベントを通して、アカデミアやスタートアップの次世代創薬を支援

住友ファーマ株式会社 志水勇夫氏
iPS細胞や低分子を活用したがん・神経疾患領域への集中投資を紹介

武田薬品工業株式会社 梶井靖氏
湘南アイパークを中心としたオープンイノベーションの取り組みを紹介

中外製薬株式会社 飯倉仁氏
ロシュとの戦略的アライアンスを活かしつつ、自社研究開発力を強化。抗体エンジニアリング技術や中分子創薬など、独自の技術を駆使しグローバルに展開

参天製薬株式会社 山田和人氏
眼科領域に特化し、患者視点に立った製品開発を推進し、点眼剤の改良により、QOL向上を目指す。

各企業のプレゼンテーションを通じて、日本発の創薬研究がいかに進化を続け、国際競争力を高めようとしているか具体的な方向性が浮かび上がりました。

創薬エコシステムの未来を語る:VCと製薬界の視点

Fireside Chat 1 創薬エコシステムの未来を語る:VCと製薬界の視点

海外投資家が登壇し、投資成功の鍵として、「チームの質」「マイルストーン設計」「市場との整合性」を挙げました。ボストンやサンディエゴのような密なネットワークがイノベーションを加速させる一方、日本では偶発的な出会いや、人材の流動性が不足している点が課題として挙げられました。

Fireside Chat 2 グローバルVCが語る日本の可能性

国内外の投資家アクセラレーターが、日本の科学技術と人材の質を高く評価。文化的な障壁や技術移転の課題を乗り越えるためには、国際的な視点と柔軟なマインドセットが必要であると語られました。政府の支援や教育の重要性も強調されました。

Fireside Chat 3 創薬エコシステムの未来と人材流動性

製薬企業やVC、アカデミアの代表が登壇し、人材の流動性、失敗から学ぶ文化、オープンイノベーションの推進など、日本の創薬エコシステムを強化するための具体的な提言が示されました。特に、「守秘義務の壁」や「給与水準の課題」など、現場のリアルな声が共有されました。

ランチタイム特別プログラム      Sponsored by AMED
「創薬エコシステムの推進~AMED認定VCから製薬会社への期待~」を開催

AMED認定ベンチャーキャピタルの2社に、創薬ベンチャーへの投資事例や開発後期での製薬会社との協働に向けた連携への期待などについて講演いただきました。 

 イベントの舞台裏 
本カンファレンスは、国内大手製薬企業の“研究開発部門”のトップによるパイプラインや今後の展望をテーマにしたプレゼンテーションと、国内外投資家とのクロストークを主眼に構成しています。参加者は、各社の動向を一堂に聞けるだけでなく、新たな気づきを得て、登壇者と一体となってネットワークを築くという点で、大変ユニークな機会となっています。半年間、チームから出たアイディアやコンテンツは、あまたの宝石のようで、まさにジュエリーを作り上げるような持久力・忍耐が必要でした。このカンファレンスに参加した全ての皆様に、まばゆいばかりのジュエリーが首元に輝いていたら感無量です。 (LINK-J 宮田美樹)

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