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イベントレポート

『LINK-J & UC San Diego ジョイントウェビナーシリーズ第10回 with 神戸大学「細胞内シグナル伝達と脂質研究」 セッション1-細胞質膜に関する最近の研究』を開催(9/7)

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202297日(水)、オンラインにて、UCサンディエゴとのウェビナーシリーズの10回目を開催いたしました。今回は、UCサンディエゴのセルシグナリングセンターと神戸大学のバイオシグナル総合研究センター及びメディカルトランスフォーメーション研究センターの最新の研究を紹介する目的で、Neal K. Devaraj博士(Chemistry and Biochemistry, UC San Diego)および伊藤俊樹先生(神戸大学バイオシグナル総合研究センター)にご講演頂きました。

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【登壇者】
白井康仁 先生(神戸大学 農学研究科 教授)
Dr. Itay Budin(Assistant Professor of Chemistry and Biochemistry, UC San Diego)
Dr. Neal K. Devaraj(Professor of Chemistry and Biochemistry, UC San Diego)
伊藤俊樹 先生(神戸大学バイオシグナル総合研究センター教授)
曽山明彦(LINK-J常務理事)
和賀三和子氏(UC San Diego国際アウトリーチシニアディレクター)

冒頭に白井先生とItay Budin博士よりご挨拶および講演者の紹介を頂き、パネルディスカッションではモデレーターとして質疑応答を行いました。

[講演]Bioconjugation strategies for revealing the roles of lipids in living cells
Dr. Itay Budin(Assistant Professor of Chemistry and Biochemistry, UC San Diego)

Neal K. Devaraj博士は、『生体細胞における脂質の役割を明らかにするためのバイオコンジュゲーション戦略』と題し、リン脂質の一種であるスフィゴシンと反応するサリチルアルデヒドエステルを用いた、traceless ceramide ligation(TCL)という人工の細胞膜の開発についてご講演頂きました。スフィンゴ脂質は様々な疾患に関係していることが知られており、セラミドもスフィンゴ脂質の一種です。そのセラミドは細胞膜に高い濃度で存在することから、セラミドを深く研究することで、細胞死との関連や構造-機能相関について知見を得ることができます。博士は、スフィンゴ脂質を検出するプローブ標識の方法や、細胞膜の修飾を可能にする方法などもご紹介頂きました。

[講演]Membrane tension and membrane-bending proteins in the regulation of cell migration 伊藤俊樹 先生(神戸大学バイオシグナル総合研究センター教授)

伊藤先生は、細胞膜の形状を曲げる活性を持つタンパク質領域である「F-BARドメイン」を同定し、その機能を解析されています。F-BARドメインはアクチン細胞骨格の制御に関与するタンパク質群に高度に保存されていることから、形状変化に関連する重要な因子であると考えられています。しかし、F-BARドメインの膜変形活性が、がん細胞の浸潤などにおいてどのようにアクチン重合を制御しているのか、その具体的なメカニズムは不明でした。先生の研究では、F-BARドメインの細胞膜の曲がりやすさ、膜張力のセンサーとして機能していることを発見されました。また、アクチン重合は細胞膜の張力を増加させることから、細胞膜の形状にはアクチン重合の足場となり、膜張力を介したフィードバック機構によって細胞運動も制御している可能性があることを示されました。

講演後はQ&Aセッションを実施しました。白井先生とItay Budin博士がモデレーターとなり、視聴者からの質問を受け付け、細胞膜研究に関する様々なアイディアや疑問点について、議論しました。

ご参加いただいた皆様ありがとうございました。今後もUC San Diegoとの共催ウェビナーを継続的に開催する予定です。
皆様ぜひご参加ください。

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