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イベントレポート

「デジタルヘルス・スタートアップ Webinars Vol.2 フェムテック特集」を開催(9/28)

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2021928日(火)、LINK-Jは「デジタルヘルス・スタートアップ Webinars Vol.2 フェムテック特集」をオンラインにて開催しました。本Webinarシリーズでは、今後の医療やヘルスケアに求められる新たな価値や質の向上、医療アクセスの向上、業務の効率化などに挑戦しているデジタルヘルス領域のスタートアップに登壇していただき、取組内容や目指している未来を語っていただくことを目的としています。
今回はフェムテックをテーマとして、婦人科領域に特化したオンライン診察プラットフォーム「smaluna(スマルナ)」を展開している株式会社ネクイノの石井 健一代表取締役、妊活サポートサービス「妊活コンシェルジュ ファミワン」を展開中の株式会社ファミワンの石川 勇介代表取締役に現在の取組と今後の展望を語っていただきました。本イベントは約540名の方より視聴申し込みがあり、大変ご好評いただきました。
またこちらより、本イベントのメディア掲載記事をご覧いただけます。
アーカイブ動画の視聴をご希望の方は、こちらよりご登録をお願いいたします。(お申込期限:2022年11月2日(水))

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登壇者
加藤 浩晃 氏(アイリス株式会社 共同創業者・取締役副社長CSO、医師、LINK-Jサポーター)
石井 健一 氏(株式会社ネクイノ 代表取締役)
石川 勇介 氏(株式会社ファミワン 代表取締役)
曽山 明彦(LINK-J常務理事)

s_k.PNG冒頭、LINK-J曽山より本イベントの趣旨と挨拶をさせていただきました。

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引き続きLINK-Jサポーターの加藤氏より、「フェムテックの業界概観」についてお話しいただきました。
フェムテック(Femtech)とは、
・女性(Female)とテクノロジー(Technology)を掛け合わせた造語
・女性が抱える健康上の課題をテクノロジーで解決できる製品やサービス、を指します。

加藤氏は、女性を取り巻く職場環境や社会制度の整備は従前より進められてきているが、女性が活躍するための絶対条件である、女性の健康(FemHealth)についてはこれまであまり目が向けられてこなかったと指摘します。
また市場規模は2025年までに北米で5兆円、日本で1.4兆円まで成長すると予想されており、ホットトピックであると説明いただきました。
最後に産婦人科の三輪綾子氏のMIPOC分類について言及されました。
フェムテックの領域はMenstration(月経)、Infertility(不妊)、Pregnancy(妊娠・産後)、Other(その他)、Climacteric disorder(更年期)で分類され、それぞれの分類における国内・海外の主要なサービスについてご説明いただきました。

スクリーンショット (690).png「Femtechから登るMt.医療DX」
石井 健一 氏(株式会社ネクイノ 代表取締役、薬剤師、経営管理学修士(MBA))

株式会社ネクイノはPersonal Health Record(PHR)を中心とした医療DXを目指しており、事業領域は後述する3つに分けられます。

・診察のデジタル化
・検査のデジタル化
・ID Relation

今回はその中の「診察のデジタル化」から、婦人科領域に特化したオンライン診察プラットフォーム「smaluna(スマルナ)」をご紹介いただきました。
日本国内における人工妊娠中絶手術件数は年間16万件、また月経随伴症状による社会損失額は年間で7000億円というフェムヘルスの課題を例に挙げられ、これらの課題解決のグローバルスタンダードとして、世界各国では低用量ピルの社会実装が行われているが、日本においては進んでおらず、その理由として産婦人科にかかる心理的・物理的障壁があると述べられました。その障壁を取り払うために、同社は医療相談サービスを主軸としたサービスを提供しています。
医薬品をプラットフォーム上に置き、集客・啓発を行ない、無料医療相談、オンライン診察の受診・処方を経て、ユーザーの自宅に医薬品を配送、服薬支援や引き続いて無料医療相談を行なう仕組みであるとご説明いただきました。

スクリーンショット (718).png「Femtechを医療や企業、自治体と共に取り組む重要性」
石川 勇介 氏(株式会社ファミワン 代表取締役)

株式会社ファミワンが提供する「妊活コンシェルジュサービス ファミワン」は、不妊症看護認定看護師や臨床心理士、培養士など、全国の専門家30名がチームとして、ユーザーの妊活、不妊検査・治療を妊娠までLINEでサポートするサービスです。
主にユーザーの知識や思考の整理サポートと精神面の改善サポートの二つを事業の目的としています。

フェムヘルスの課題は月経や不妊治療、周産期の鬱、更年期など広範囲で、且つタブー視されてきた歴史があり、そのような領域にこそペインがあり、当事者への支援が必要と指摘します。
また、不妊治療の方を対象にしたデータによると、不妊治療中、仕事と両立できず退職する方が16%、退職や雇用形態の変更、または不妊治療の中断をした方は35%に及ぶことが分かっています。
そのため、この領域の支援は当事者に加えて、企業や自治体など社会全体が一丸となって行う必要があると考え、同社ではユーザーへの支援の他、管理職者研修や全社研修等、企業への啓発活動を行なっています。最後に政府や自治体、医療、メディアなど各所と連携した取り組みについて具体的な事例に触れられました。

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講演の後には活発なディスカッションが行われました。

イベントにご参加の皆様、ご登壇者の皆様、誠にありがとうございました。
なお、今回のウェビナーについては、LINK-JのYouTubeチャンネルにて限定公開いたしますので、視聴のお申し込みをこちらよりよろしくお願いいたします。
ぜひご覧いただき、YouTubeチャンネルへのご登録もお願いいたします。
今後もデジタルヘルス・スタートアップ Webinarsを継続的に開催していきます。
次回、第三回は11月30日(火)の開催を予定しており、J-startupを特集いたします。皆様のご参加をお待ちしております。

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