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イベントレポート

「LINK-J & UC San Diego Joint Webinar Series #9 "培養組織に対する物理刺激による機能化" - Session 4: バイオフォトニクス」を開催(12/3)

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2021年12月3日(金)、オンラインにて「LINK-J & UC San Diego Joint Webinar Series #9 "培養組織に対する物理刺激による機能化" - Session 4: バイオフォトニクス」を開催いたしました(主催:LINK-J、共催:UC San Diego)。

LINK-J & UC San Diegoジョイントウェビナーシリーズの第9回目として、大阪大学国際医工情報センター(MEIセンター)と協力し、UC San DiegoのJohannes Schoeneberg先生と大阪大学の藤田克昌先生をお招きし「バイオフォトニクス」に関する最新の研究成果を発表いただきました。
また、Andrew McCulloch先生(Distinguished Professor of Bioengineering and Medicine; Director, Institute of Engineering in Medicine, UC San Diego)と紀ノ岡正博先生(大阪大学国際医工情報センター 副センター長/大阪大学大学院工学研究科 生物工学専攻 生物プロセスシステム工学領域 教授)がモデレーターとなり、ディスカッションを行いました。

UC San Diegoと大阪大学は、教育と研究の分野で長きにわたり協力関係を築いてきましたが、近年では、バイオエンジニアリング、バイオインフォマティクス、組織工学、再生医療など、連携分野の拡大に努めています。

本ウェビナーの録画は下記よりご視聴いただけます。
なお、一部カットされた箇所がございますこと、一定期間経過後に非公開に変更させていただく可能性がございますことを予めご了承ください。
https://youtu.be/6fgl2388b9E
ぜひYouTubeチャンネルへのご登録もお願いいたします。

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冒頭、木内恵徳(LINK-J事業部長)、和賀三和子氏(UC San Diego国際アウトリーチディレクター)、Andrew McCulloch先生、紀ノ岡正博先生より挨拶いたしました。

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"4D Cell Biology: Adaptive optics lattice light-sheet imaging and AI powered big data processing of live stem cell-derived organoids."
Dr. Johannes Schoeneberg(Assistant Professor, UC San Diego School of Medicine)

「4次元細胞生物学:生幹細胞由来オルガノイドの補償光学格子光シートイメージングおよびAIを活用したビッグデータ処理」についてお話しいただきました。
補償光学格子光シート顕微鏡などの高度な新顕微鏡法により、根本的に新しい細胞生物学への洞察が可能になります。その際、データ処理用に高性能コンピューターと機械学習が必要になります。これらが揃って、4次元(4D)細胞生物学が実現します。
講演の詳細はアーカイブをご覧ください。

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"Raman microscopy as a complementary tool for biological imaging"
藤田 克昌 先生(大阪大学大学院工学研究科 教授)

「生体イメージングの補完的ツールとしてのラマン顕微鏡」についてお話しいただきました。
ラマン分光法は標識なしで材料の分析が可能なため、科学者にとって重要なツールになっています。ラマンスペクトルは試料内の分子の振動を反映しており、試料の組成と環境について豊富な情報を提供してくれます。 しかし、ラマン散乱は効率が低いため、生理条件下で生体試料のイメージングにラマン散乱を利用することは従来困難でした。同氏は、試料のラマンスペクトルを並列に検出することで高速ラマンイメージングを実現する、ラマンイメージング技法を開発しました。照射ラインによる数百のラマンスペクトルを並列に検出することで、画像の取得に要する時間の大幅な短縮が可能になりました。このライン照射ラマンイメージング技法を、アポトーシス、薬物応答、細胞分裂、細胞分化などの細胞現象の分子動態を標識なしで観察することに応用しました。ヘムタンパク質の共鳴ラマン効果を利用して、細胞レベルでミトコンドリア機能異常をモニタリングするために、532nmレーザー励起を使用しました。また同氏は、小分子のイメージングでアルキンを小さなタグとして使用することを提案し、実証しました。これにより、小さすぎて蛍光プローブでは標識できなかった分子を観察できるようになりました。
講演の詳細はアーカイブをご覧ください。

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講演の後には登壇者同士の意見交換も行われました。
今後もUC San Diegoとの共催ウェビナーを継続的に開催する予定です。
皆様ぜひご参加ください。

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