2024年1月18日(木)オンラインにて「京浜臨海部ライフイノベーション国際戦略総合特区推進オンラインセミナー AI創薬 before/after」を開催いたしました。(主催:神奈川県、横浜市、川崎市(京浜臨海部ライフイノベーション国際戦略総合特区地域協議会)、共催:LINK-J)
LINK-JのYouTubeチャンネルでアーカイブ動画を公開しています。是非ご覧ください。
本イベントは、AI創薬に焦点を当て、京浜臨海部ライフイノベーション国際戦略総合特区の区域内においてAI創薬の研究や事業化の成果の共有だけでなく、参加する皆さまの知見を深めることを目的としたイベントで、製薬企業や医療機器メーカー、大学の研究者の方など、504名の方にお申込みをいただきました。
【登壇者】
手塚 清久氏(横浜市 経済局 スタートアップ・イノベーション推進室長)
モデレーター:宮田 満 氏(株式会社宮田総研 代表取締役社長)
寺山 慧氏(公立大学法人横浜市立大学大学院 生命医科学研究科 准教授)
小川 隆氏(株式会社MOLCURE 代表取締役)
横山 周史氏(株式会社リプロセル 代表取締役社長)
曽山 明彦(LINK-J 常務理事)
まずはじめに横浜市より開会のご挨拶、そして共催者であるLINK-Jからも「国内外の取組」と題してLINK-Jの取組を紹介いたしました。
開会のご挨拶
手塚 清久氏(横浜市 経済局 スタートアップ・イノベーション推進室長)
国内外連携の取組
LINK-J常務理事 曽山 明彦
続いて、三氏より講演を行いました。
講演「生成モデルと強化学習による分子設計: 創薬から材料まで」
寺山 慧氏(公立大学法人横浜市立大学大学院 生命医科学研究科 准教授)
AIの歴史と最近の流行である分子生成AIに加え、ご自身の研究分野であるChemTSという分子生成AIを元に作成した、多目的最適化を行った分子創薬の例や、光の特定波長を吸収する分子、発光する分子といった光機能分子の分子設計例についてお話頂きました。
講演「AIを用いた抗体/ペプチド分子設計:製薬企業様との共同創薬事例のご紹介」
小川 隆氏(株式会社MOLCURE 代表取締役)
株式会社MOLCUREは現在創薬領域にフォーカスし、ペプチドや抗体といった中分子・高分子の設計をAIによって行っています。Ai・バイオテクノロジー・実験自動化ロボットを組み合わせた次世代の医薬品探索を行っており、米国の製薬企業との共同創薬プロジェクトにおいて、創薬コンセプトの難易度の高いプロジェクトを成功に導いた事例をお話いただきました。
講演「再生医療と個別化医療」
横山 周史氏(株式会社リプロセル 代表取締役社長)
株式会社リプロセルが有するiPS細胞技術プラットフォームの中でも「薬剤応答試験」と「次世代シーケンシング」を組み合わせたゲノムデータの解析によって、個別化医療にいかにつなげていくかを、イギリスのグラスコーでの具体例を交えてお話いただきました。
その後モデレーターに宮田 満 氏を迎えて講演者によるパネルディスカッションを行いました。
モデレーター・講演者によるパネルディスカッション
非常に多くの質問が寄せられ、一つずつ答えた後に京浜臨海部ライフイノベーション国際戦略総合特区への期待を述べて、終了となりました。
※パネルディスカッション中に回答ができなかったQAはこちらをご確認ください。
アンケートからは、今回のイベントを通して「AI創薬before/afterというタイトルに合致した内容で、現状を知ることができた。AI創薬が貢献していることを知らなかったため、大変勉強になった。」とする感想や、「AIの直近の進展と創薬部門との関係がわかりやすかった。」といった理解の深まりを示す声が多く寄せられました。
ご参加の皆様、ご登壇の皆様、誠にありがとうございました。参加者の皆様からのご好評につき、Youtubeにて今回のオンラインセミナーを公開しております。ぜひご覧ください。
LINK-Jは今後も各自治体と連携して、ライフサイエンス分野のエコシステムの構築に向けてイベントを実施していく予定です。