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イベントレポート

LINK-J×BCG Biopharma R&D Seminar 製薬R&Dを巡るトレンドと生産性向上への取組み vol.3「AI」を開催(3/6)

2025年3月6日(木)、 LINK-J は『LINK-J×BCG Biopharma R&D Seminar 製薬R&Dを巡るトレンドと生産性向上への取組み vol.3「AI」』を日本橋ライフサイエンスハブにて開催しました。
当日は89名の方に参加頂きました。

【登壇者(左から)】
中村 健 氏(ボストン・コンサルティング・グループ マネージング・ディレクター&パートナー)
豊柴 博義 氏(株式会社FRONTEO 取締役/CTO)
角田 浩行 氏(中外製薬株式会社 研究本部 副本部長)
石川 資子 氏(ボストン コンサルティング グループ パートナー)
橋詰 祥伍 氏(ボストン・コンサルティング・グループ プロジェクトリーダー)
曽山 明彦(LINK-J 常務理事、東北大学特任教授)

冒頭、LINK-J曽山よりご挨拶させて頂き、ボストン・コンサルティング・グループ中村氏より本イベントの概要についてご説明頂きました。


講演「創薬研究におけるデジタル・AI活用のトレンド」
石川 資子 氏(ボストン コンサルティング グループ パートナー)
橋詰 祥伍 氏(ボストン・コンサルティング・グループ プロジェクトリーダー)


講演「AI技術による創薬プロセスの革新」
角田 浩行 氏(中外製薬株式会社 研究本部 副本部長)


【角田氏講演要旨】
高いエビデンスレベルを持つ創薬標的分子の減少により、新薬開発の難度が上昇している中で、医薬品開発の成功確率の向上は多くの製薬会社において大きな課題となっている。一方で、機械学習やディープラーニングの発展により、膨大なデータの高速処理や知見創出が可能となり、これらの先端技術の導入は、開発期間の大幅な短縮と成功確率の向上につながると期待されている。
当社では、AI技術を積極的に活用して、医薬品候補分子の探索、画像解析による薬効・安全性の評価、自然言語処理を用いた論文検索や自社・公共データを活用した標的分子探索、ロボティクスを活用した実験自動化の開発など、多岐にわたる取り組みを展開している。具体的には、抗体医薬品の臨床開発分子選定に向けた最適化において、機械学習を用いた独自のアルゴリズム(MALEXA®)を開発し、創薬プロジェクトに適用して成果を挙げてきた。
本セッションでは、当社の創薬プロセスにおけるデジタルの活用状況やMALEXA®の技術開発を中心に、最新の生成AI技術の応用や他企業との協働によるAI活用事例を紹介する。さらに、社内のデジタル人財育成および当社の考える現在の課題や今後の展望について紹介したい。

講演「仮説生成に特化したAI創薬:Drug Discovery AI Factory」
豊柴 博義 氏(株式会社FRONTEO 取締役/CTO)

 
【豊柴氏講演要旨】
人工知能(AI)の実社会での活用が精力的に検討され、特に自然言語処理を使った人工知能は様々な分野で、目覚ましい進歩を進めている。創薬の分野においても、AIの活用が期待され、すでに多くの製薬企業が、人工知能を活用した創薬の実装を進めている。長期にわたる創薬開発プロセスでは、様々な開発フェーズで人工知能の活用場面が考えられるが、本講演では、創薬のあらゆる場面で求められる仮説生成に特化した人工知能の活用を紹介したい。仮説生成で得られた創薬仮説は、現在のデータと文献情報などから網羅的に収集した既知情報から、標的分子と疾患とのかかわりを明らかにしていく、設計図となる。特に創薬プロセスの最も初期にあたる標的探索においては、新規性・疾患関連性が高い標的分子の同定が重要であり、この創薬仮説がその後の創薬開発に大きな影響を与えることになる。本講演では、独自に開発した“既知情報から未知情報を発見する”KIBITをベースに、他社では探索できない疾患関連性の高い標的分子の同定とそれに関する仮説生成のプロセスをお話ししたい。

パネルディスカッションでは、中村氏にモデレーターとして加わりご登壇の皆様と熱い議論を交わしました。会場からも多くの質問が寄せられ非常に盛り上がりました。

講演後はホワイエにて登壇者および参加者間の交流を目的としたネットワーキングを行いました。 ネットワーキングでは、名刺交換や情報交換が積極的に行われました。

参加者からは「AI 創薬における"今"について深くお聞きすることができた。」「AI 創薬は現在⼤変注⽬を集めている⼀⽅で、なかなか国内での応⽤が難しい。それを丁寧に解説頂いたことと⼤変勉強になりました。」「製薬、サービスプロバイダ双⽅の話が聞けてよかった。」といった感想を頂きました。

ご参加頂いた皆様には心より御礼を申し上げます。

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